Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

カンパ リア・ディレーラー 洗浄・マイクロロン処理

2010-05-05 20:39:30 | 自転車整備 ディレーラー
前回全てを分解した CAMPAGNOLO カンパのディレーラー ヌーボレコード
今回は次の大切な作業、各スモールパーツの洗浄、脱脂をしグリスアップの
事前準備としての Microlon マイクロロン処理まで進めます




前回分解したリアディレーラーの各部品達 今回は自転車のメンテナンスで最も大切な作業
汚れた部品の洗浄、脱脂をします この作業は変速機に限らず重要な行程です




私は部品の洗浄に何時もガソリンを使います これは洗浄力が強いのと
乾燥が早く 次の作業に移り易いからですが 部品が完全に洗浄出来るなら
ガソリンに拘る必要は有りません 今回は市販のデグリーザーを使います






デグリザーがスプレーだからと言って 部品にスプレーをしウエスで拭く
これではいけません パレットにデグリーザーを溜め、洗浄に適したブラシで
丁寧に洗って行きます 部品の隙間に入り込んでいる汚れを 掻き出してやる事が
大切です






洗浄後の洗い油 無色のデグリーザーがこれだけ汚れ パレットの底には
これだけの物が沈殿しています この中にはキラキラと光る金属粉も混じっています
古いグリスが悪いのでは無く このメカニカルダスト 金属粉が駆動部に悪影響を
与えます 部品の洗浄はこれをいかに取り省くかが大切ですね




各パーツの隅々まで気持ちを込め 丁寧に洗ってやりました 
気持ちはサービス(笑)




組み付け、グリスアップの事前準備とし Microlon Metal Treatment
マイクロロンメタル トリートメントで金属の表面処理をしてやります

マイクロロンはテフロン樹脂が金属の多孔構造に埋込まれ、極薄の
保護膜が出来 マイクロロンが定着すると 劇的に摩擦が低減すると
言うものです






マイクロロン処理 これは Microlon の H.P にも載っていませんが
フッ素樹脂を定着させるには熱を加える事が必要です ハブなどでは
走行時の摩擦熱が発生するので あえて加熱する必要は有りません

しかし今回の駆動部やチェーンには加熱してやった方が確実でしょう
定着に必要な温度は 60度と言われます

この Metal Treatment Spray メタルトリートメント スプレーは
スプレーすると液体が噴射されますが この液体はテフロン樹脂を
隅々まで浸透させる為の物で 短時間に乾燥します この液体が
金属に皮膜を作るのでは無く 液体に添加された極微量の物質が
テフロン樹脂です



ビフォー・アフター



長年の垢を落としてもらい 気持ち良さそうです





これで次の工程 組み付け、グリスアップの事前準備が終わりました 今回は洗浄が大切だと言いましたが
自転車整備は全ての作業が大切です この変速機の組み付け時にも、考えられるだけの事をしてやるつもりです
では次回もお付き合い下さい

今回の Microlon マイクロロンの敷居が高く 正規代理店の数も少ない様です
私はこちらでお世話になっています 神の腕を持つプロ・メカニック 【 カツリーズ サイクル さん 】

前回の作業風景 【 カンパ リア・ディレーラー 分解 整備 】

この作業の続きはこちら 【 カンパ リア・ディレーラー 組立 グリスアップ 】  

コメント (4)
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