前回カンパ・ヌーボレコードのリアディレーラーの組立作業を始めましたが
掲載写真が多く 2回に分けてご紹介する事にしました 今回は回転部のプーリー
関係から作業を始めます では今回もお付き合い下さい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/e5/b3035ba6f434a6ea2083565a782fa233.jpg)
今回のメンテナンスに用意したケミカル品 前回は全てオールドカンパ時代のカンパグリスを使いましたが
今回は各グリスやオイル類の使い分けもして行きます 又各油脂類に応じた冶具も使い分けますのでご注目下さい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/32/a837f166b0778adc746a0bd4689dacdc.jpg)
前回は変速機のスプリング関係の組み付けをしましたが
今回は回転部、プーリーから始めます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cd/d72c0f6bc6633cf20dfb4433ca4a178f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/31/b1b1f051016cef2b86c49b7352143dde.jpg)
プーリー本体は樹脂製ですが 内部の回転部分は金属のスリーブが
入れてあり この金属の中心部にはグリス溜めの溝が切ってあります
高回転するプーリーには MicrolonAssembly Lubricant マイクロロン
アセンブリー・ルブリカントを使います このグリスは摩擦係数を下げ
耐久性も伸ばす フッ素樹脂配合の大変優れたグリスです
粘度も低いこのグリス 狭い部分には自作の注射器型のポンプを使い
少量塗布 使用する量はハブなら耳かき一杯で良いと言われます
使っているグリスポンプは 過去日記 【 グリスポンプ 自作 】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/32/c1d1442e05bd6cd46493e8dc88fa0abf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/58/bc174a060bde550deda7599a0fc2a4fe.jpg)
プーリーの内部の金属製ブッシュにもマイクロロンを塗り
プーリーに納めます プーリーの溝にもマイクロロンを
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/62/9af7dd668d589228ce4dd1ea2e6b9a1e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/5a/18524cc1da5fab8a33fa913cc5dfb2db.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/bb/d0a023d7e945adb290d15ca4f91b9b61.jpg)
プーリー両外側の凹型カバーにもグリスを塗り プーリーに嵌めます
これでプーリーが組めました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/56/c71202396e97d7724bbe84ef0f2bf31a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/be/b0d02f50ed190a271109b954c63b2117.jpg)
組んだプーリーを テンションゲージに取り付けます ゲージ内側にも
汚れは呼びますが 腐食防止の為にごく薄くグリスを塗っておきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/e8/fd7767f670295228b6a8651e912e4b7b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/e3/4a8651abf9dc18fd4c271893a6ae9c73.jpg)
プーリー取り付けボルトにもマイクロロンを塗り 締め込みます
テンションプーリーも同じ要領で取り付けます ボルトの頭は 8ミリ
※ ちなみにプーリーは 2個ありますが それぞれの呼称は
上、フリー側は チェーンを導く為の ガイド・プーリー
下、チェーンを張る為の テンション・プーリーと呼びます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/2d/c31807a32d6195dc6578cffaade8ce2a.jpg)
変速機本体はほぼ組めましたが 細かなネジ類を取り付けます
トップとロー側の位置調整をする アジャスト・ボルトです
このボルトの外側にスプリングを使いますが 長さが違います
※ 短い方はメカの上側 ロー側のアジャスト側へ
長い方は下側トップ側のアジャスト・ボルトに使います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d4/7c52c42d3f62cfa8a38d51f544d18111.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/17/0f06a452187edc0220a46fbf7d4f6b53.jpg)
ボルト スプリング共に腐食防止のグリスを塗り メカ本体にねじ込みます
使ったグリスはカンパ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/e4/02cc218889c8f9b3a1e9e54e16f255b9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/2a/7ead21c0b4fca057fe2a8c557669c4e9.jpg)
シフトワイヤー取り付け部のボルトとスモールパーツです
これにもカンパのグリスを使い 締め込みます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1c/20ec08e8d953bafb5ebb726e5c8f5fad.jpg)
これでメカ本体 変速機の組み付けが終りました でもまだ完了では有りません
はみ出したグリスを綺麗に拭き取り 各駆動部へオイルを差してやります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/12/8f0c2cc8526813bb907122d548436ba8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/88/87a2c556d4e8198946ff7797e6755df4.jpg)
パンタスプリングとパンタ部との接触部には グリスでも良いのですが
グリスは汚れを呼ぶので やや粘度が高くてオイル持ちの良い Super Lube
スーパールブ オイルを使います このオイルもフッ素系です
使っているのは 1滴、半滴と適量のオイルが使えるオイルペン
オイルペンとはこういう物 過去日記 【 オイルポンプの 構造 】
この部分は思いの外 駆動時、抵抗の多い部分で このメンテ後も定期的に
注油をしてやる必要があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f4/c92dabaa5de3c3188a69d137ba303d5d.jpg)
本体パンタの駆動部には 洗浄、脱脂をして完全にオイルが切れているので 初回は低粘度で浸透性の良い
Tomity Racing Oil を使います この後、定期的なメンテ時には 先程のオイル持ちの良いスーパールブで良いでしょう
この部分はかなり狭い隙間への注油ですので 先程のオイルペンより微量のオイル差しが出来る
【 自作 オイル差し 】 を使っています
ここで使用した Tomity Racing Oil トミティ レーシングオイルは 現役の競輪選手であり真摯な自転車愛好家の
Tomity トミティさんが マイクロロンの TOWA と共同開発された マイクロロン配合の大変優れたオイルです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/ae/8c957f3a628d0bc9d747378029e96d37.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/93/9b35dbaca0c00069bf04efaf3af9f1f0.jpg)
ではこれで最後です ディレーラー マウント用のピポットボルトです
ここはディレーラー取り付け時にグリスを塗りますので 保管時は錆止めの
オイルで止めておきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/13/ee126997869e92879688d5e370db85cc.jpg)
完成です 長くお付き合いを頂きました
では大きな写真で整備前と整備後を見てみましょう
before after
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/74/4df6b8086245d8d4c76dcfe73e7c7627.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/6b/0bda844996fa7e03fc9e36444943c254.jpg)
私の予備の部品として保管してあった Campagnolo NUOVO RECORD カンパニョーロ ヌーボレコード
1977年製造の PATENT 77 です 整備を始めた分解時から、大変状態の良い変速機だと感じていました
しかし本体の状態が良くても日頃の丁寧なメンテナンスは必須です 今回は私が今出来る最高の整備をしてみました
この様に大切に扱ってやると カンパはそれに応えてくれます この時代のカンパは本当に一生物です
今回の整備日記 皆さんのお役に立てば幸いです
今回の整備で使った色々なケミカル品 すべてこちらで揃います 石川県の凄腕プロ・メカニック
【 カツリーズ サイクル さん 】
今回のシリーズはこちらです
【 カンパ リア・ディレーラー 分解 整備 】
【 カンパ リア・ディレーラー 洗浄・マイクロロン処理 】
【 カンパ リア・ディレーラー 組立 グリスアップ 】
掲載写真が多く 2回に分けてご紹介する事にしました 今回は回転部のプーリー
関係から作業を始めます では今回もお付き合い下さい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/e5/b3035ba6f434a6ea2083565a782fa233.jpg)
今回のメンテナンスに用意したケミカル品 前回は全てオールドカンパ時代のカンパグリスを使いましたが
今回は各グリスやオイル類の使い分けもして行きます 又各油脂類に応じた冶具も使い分けますのでご注目下さい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/32/a837f166b0778adc746a0bd4689dacdc.jpg)
前回は変速機のスプリング関係の組み付けをしましたが
今回は回転部、プーリーから始めます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cd/d72c0f6bc6633cf20dfb4433ca4a178f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/31/b1b1f051016cef2b86c49b7352143dde.jpg)
プーリー本体は樹脂製ですが 内部の回転部分は金属のスリーブが
入れてあり この金属の中心部にはグリス溜めの溝が切ってあります
高回転するプーリーには MicrolonAssembly Lubricant マイクロロン
アセンブリー・ルブリカントを使います このグリスは摩擦係数を下げ
耐久性も伸ばす フッ素樹脂配合の大変優れたグリスです
粘度も低いこのグリス 狭い部分には自作の注射器型のポンプを使い
少量塗布 使用する量はハブなら耳かき一杯で良いと言われます
使っているグリスポンプは 過去日記 【 グリスポンプ 自作 】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/32/c1d1442e05bd6cd46493e8dc88fa0abf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/58/bc174a060bde550deda7599a0fc2a4fe.jpg)
プーリーの内部の金属製ブッシュにもマイクロロンを塗り
プーリーに納めます プーリーの溝にもマイクロロンを
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/62/9af7dd668d589228ce4dd1ea2e6b9a1e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/5a/18524cc1da5fab8a33fa913cc5dfb2db.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/bb/d0a023d7e945adb290d15ca4f91b9b61.jpg)
プーリー両外側の凹型カバーにもグリスを塗り プーリーに嵌めます
これでプーリーが組めました
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/56/c71202396e97d7724bbe84ef0f2bf31a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/be/b0d02f50ed190a271109b954c63b2117.jpg)
組んだプーリーを テンションゲージに取り付けます ゲージ内側にも
汚れは呼びますが 腐食防止の為にごく薄くグリスを塗っておきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/e8/fd7767f670295228b6a8651e912e4b7b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/e3/4a8651abf9dc18fd4c271893a6ae9c73.jpg)
プーリー取り付けボルトにもマイクロロンを塗り 締め込みます
テンションプーリーも同じ要領で取り付けます ボルトの頭は 8ミリ
※ ちなみにプーリーは 2個ありますが それぞれの呼称は
上、フリー側は チェーンを導く為の ガイド・プーリー
下、チェーンを張る為の テンション・プーリーと呼びます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/2d/c31807a32d6195dc6578cffaade8ce2a.jpg)
変速機本体はほぼ組めましたが 細かなネジ類を取り付けます
トップとロー側の位置調整をする アジャスト・ボルトです
このボルトの外側にスプリングを使いますが 長さが違います
※ 短い方はメカの上側 ロー側のアジャスト側へ
長い方は下側トップ側のアジャスト・ボルトに使います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/d4/7c52c42d3f62cfa8a38d51f544d18111.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/17/0f06a452187edc0220a46fbf7d4f6b53.jpg)
ボルト スプリング共に腐食防止のグリスを塗り メカ本体にねじ込みます
使ったグリスはカンパ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/e4/02cc218889c8f9b3a1e9e54e16f255b9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/2a/7ead21c0b4fca057fe2a8c557669c4e9.jpg)
シフトワイヤー取り付け部のボルトとスモールパーツです
これにもカンパのグリスを使い 締め込みます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/1c/20ec08e8d953bafb5ebb726e5c8f5fad.jpg)
これでメカ本体 変速機の組み付けが終りました でもまだ完了では有りません
はみ出したグリスを綺麗に拭き取り 各駆動部へオイルを差してやります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/12/8f0c2cc8526813bb907122d548436ba8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/88/87a2c556d4e8198946ff7797e6755df4.jpg)
パンタスプリングとパンタ部との接触部には グリスでも良いのですが
グリスは汚れを呼ぶので やや粘度が高くてオイル持ちの良い Super Lube
スーパールブ オイルを使います このオイルもフッ素系です
使っているのは 1滴、半滴と適量のオイルが使えるオイルペン
オイルペンとはこういう物 過去日記 【 オイルポンプの 構造 】
この部分は思いの外 駆動時、抵抗の多い部分で このメンテ後も定期的に
注油をしてやる必要があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/f4/c92dabaa5de3c3188a69d137ba303d5d.jpg)
本体パンタの駆動部には 洗浄、脱脂をして完全にオイルが切れているので 初回は低粘度で浸透性の良い
Tomity Racing Oil を使います この後、定期的なメンテ時には 先程のオイル持ちの良いスーパールブで良いでしょう
この部分はかなり狭い隙間への注油ですので 先程のオイルペンより微量のオイル差しが出来る
【 自作 オイル差し 】 を使っています
ここで使用した Tomity Racing Oil トミティ レーシングオイルは 現役の競輪選手であり真摯な自転車愛好家の
Tomity トミティさんが マイクロロンの TOWA と共同開発された マイクロロン配合の大変優れたオイルです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/ae/8c957f3a628d0bc9d747378029e96d37.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/93/9b35dbaca0c00069bf04efaf3af9f1f0.jpg)
ではこれで最後です ディレーラー マウント用のピポットボルトです
ここはディレーラー取り付け時にグリスを塗りますので 保管時は錆止めの
オイルで止めておきます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/13/ee126997869e92879688d5e370db85cc.jpg)
完成です 長くお付き合いを頂きました
では大きな写真で整備前と整備後を見てみましょう
before after
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/74/4df6b8086245d8d4c76dcfe73e7c7627.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/6b/0bda844996fa7e03fc9e36444943c254.jpg)
私の予備の部品として保管してあった Campagnolo NUOVO RECORD カンパニョーロ ヌーボレコード
1977年製造の PATENT 77 です 整備を始めた分解時から、大変状態の良い変速機だと感じていました
しかし本体の状態が良くても日頃の丁寧なメンテナンスは必須です 今回は私が今出来る最高の整備をしてみました
この様に大切に扱ってやると カンパはそれに応えてくれます この時代のカンパは本当に一生物です
今回の整備日記 皆さんのお役に立てば幸いです
今回の整備で使った色々なケミカル品 すべてこちらで揃います 石川県の凄腕プロ・メカニック
【 カツリーズ サイクル さん 】
今回のシリーズはこちらです
【 カンパ リア・ディレーラー 分解 整備 】
【 カンパ リア・ディレーラー 洗浄・マイクロロン処理 】
【 カンパ リア・ディレーラー 組立 グリスアップ 】