Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ヘッド小物 圧入パーツを外す

2013-08-09 20:21:45 | わかり易い 自転車整備
前回ヘッド小物を分解しましたが今回はフレームに圧入された 上下ワンや
フォークに取り付けて有る玉押しを取り外します





前回ヘッド小物を分解し今はフレームとフォークが別々になっています
通常なら外した小物の洗浄~グリスアップで良いと思いますが 今回は
もう少し突っ込んだ整備をしましょう






フォークやフレームに残っている圧入されたパーツは
まだ古いグリスが残ったままです これを拭き取りましょう






グリスを拭き取り綺麗になりました 
このパーツ達の状態を観察してみましょう






フォークに圧入されたクラウンコーンです これの
前後を見比べると 前後で摩耗の状態が違います
一般的に 片減り と言われる症状です






これはヘッドチューブの上部ワンでも同じ事が
起こります この症状はフレームのヘッドに 
ヘッドアングルと言う 角度が付いている以上
ヘッド小物に対し均一に力が掛からないから
起って当然の事ですね

これが競輪場や競技場ばかり走っている トラック
レーサなら 走路のバンク角も影響し左右の片減りも
起ります

もし自転車を長く使う また少しでも良い状態の
自転車に仕上げるのならこの圧入されたワンの
位置も動かしてやるのが良いでしょう




その様な理由も有り圧入されたパーツを外しますが
この様な工具を使います




特に順序は決まっていません 今回はフォークから
始めましょう 玉押しの前方に印を入れておきました
次は違う方向へ圧入をし片減りを無くすのが目的です






フォークの玉押しを外す為の工具は 色々な物が
発売されています クラウンコーンリムバーや
呼称も色々で価格も巾が広いですね






このタイプはフォーククラウンとコーンの隙間に
工具をあてがい






ハンマーで工具を叩き 玉押しを浮かせると言う
使い方をします 
この工具についてはフォークの裏側からタガネや
マイナスドライバーを当ててハンマーで叩く方法でも
外れるので 絶対に必要な物でもありません








フォークから下部玉押しが外れました




次はヘッドチューブに圧入された上下ワン






これは上下共 ヘッドチューブ内にパーツが
差し込まれています これらにも印を入れました








ここで使う工具はヘッドワンポンチ Park Toolなら
R2-1 R2-2 の品番でヘッドチューブのサイズで使い
別けます お値段は 6200円程度 他のメーカーからは
もう少しお安いのも出ている様です






上のワンから外します この様に工具の頭から
ヘッドチューブに差し込んで行きます






工具を下から引き抜きます






上側のヘッドパーツの下側で工具の先端を
止めておきます




上から見ると パイプ内で工具の先が拡がり
ヘッドパーツを下から押す体制が出来ています




工具の頭をハンマーで叩きますが 徐々に
叩けば良いですね 片方の手はヘッドパーツが
飛び出さない様に押えています






上部ワンが外れました








工具はそのまま下へ引き抜きます






下部ワンの取り外しは 工具を下から差し込み
工具の頭を叩いてやります やはりヘッドパーツが
落ちない様、手を添えるのを忘れてはいけません






下部ワンも外れました これでフレームに圧入された
ヘッド用のパーツは全てです





今回のヘッド小物は 1インチスレッド用ヘッド小物と言いますが 多少使われている
パーツが違う事が有っても基本的に構造は同じです





可愛いピンクのお花です 柔らかな色合いが良いですね

自転車のヘッド小物 他のベアリングが使われている部分の様に回転をする
訳では無いので少し軽視されがちですが これはかなり重要な部品で これの
メンテをしっかりする事で走行性能にも影響します 走りが軽くなります

自転車は直進している時でも細かくハンドルを切っています ヘッド部の
軽さは走りも軽く感じるものなんですよ

前回の作業 【 フレームの ヘッドパーツを分解する 】

次の作業 【 フレームの洗浄 】

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする