―与六と喜平次(後の兼続/景勝)が、ようやく北天の王とその北斗の七星の契りを交わした如く、心を通わせた。―
と、言うほど大げさなものではありませんでしたが、雪の中、背負うた幼い与六に喜平次が
「お主にだけは何でも言える。わしの側にいてくれ。」と言い、寡黙で泣くこともままならない喜平次に
背負われた与六が
「わたしが側にずっとずっといます。」と誓うシーンは、なんとも言えない可愛らしさがありました。
幼くして父を失い多くの者の主人にならねばならなかった少年と、その聡明さゆえにあまりにも幼く母から引き離されてしまった幼子の、兄と弟の契りのように思えました。
仙桃院は寺に訪れ、「喜平次は如何に。」と尋ねます。北高全祝はうんざりした顔で「心配ない。」と応えます。またある時、寺に訪れた与六の父はこれもまた「与六は如何に」と尋ねます。さらにうんざりした顔をして住職は
「今時の親たちは・・・・」は嘆きます。
なんとなく笑える、だけど微笑ましいシーンでした。
「先生、うちの子はどうですか?」
「どうって聞かれても『普通』だよ。」と言い返したくなる学校の先生の気持ちみたいでしたね。
だけど、この住職の先生振りには、「今時の親」の私にはちょっと怖いものを感じました。
「与六がいません。」
その時の住職の答えには、何も間違っていることは一つもありません。
―与六を家臣として喜平次が必要と思うのか否か、そこが問題だ。素直に自分の気持ちを語ればいい。―
確かに。
でも本当の問題は、幼稚園児の雪中遭難の危険性じゃないの?
昨晩はあまりの眠さに寝てしまい、朝になって思い出してみると、田中美佐子さんの見開かれた目と、雪野原を歩いて行く子供の姿ばかりが思い出されます。
ふと音がしたような気がして目覚める母。
戸口を開けて与六を見つけ、冷え切った体に動揺し心配する母。
母会いたさに戻ってきてしまったことを知った母は、蓑を着せて外に追い出します。
今度のライターさんの小松江里子さんは、親心を描くのがとっても上手な方なんですね。他にはどんな作品をと調べて見ましたら、「ブラザー☆ビート」を書いていた方だったんだ。どおりで田中さんとは相性バッチリなのかも知れません。
戸口を薄く開けて、祈るような気持ちで与六と喜平次を見守る母。与六を背負うた喜平次が、スッと首を曲げて見守る母の方に視線を投げかけるシーンは素晴らしかったですね。
喜平次はその戸口から母がじっと息を潜めて、見守っていることを知っているのです。
この時母は、喜平次にわが子が北斗の七星として守るべき北天の王に足る器量を見出し、ホッとしたのではないでしょうか。
そっと手を合わせる母。
喜平次の目と母の手。
セリフのないシーンでしたが、大切な言葉が聞こえてきたシーンでもありました。
と言うわけで子役時代は終わりですね。
ハハハのハという雰囲気で少年時代を出している妻夫木君(14歳)。なかなか期待できそうです。驚いてしまったのは東幹久君。17か8ぐらい? 頑張っていました。
兼続となった与六が、川中島の事を嬉しそうに語ります。その時私は思わず
「ああ~、勘助~。」と思ってしまいました。
信長が信玄の動きに「逃げるぞ」と言った時、私は思わず「功名が辻」で、誰かが慌てふためいて着物を埋めているシーンを思い出してしまいました。
大河も長々見ていると、いろいろ脳内リンクが起きて面白いですね。
先週、短く書くといったのにコレですからね、あ~あ。
でも後ちょっとだけ。
私、昨日この後「どろろ」を1時間だけ見て、その後CSで映画の「チームバチスタの栄光」を見たんですよ。なんだか最近同じ顔ばかり見ているような気がします。
また、1時間でチャンネルを変えてしまったからといって、妻夫木君が阿部ちゃんに負けてしまったわけではありません。
今日の夜も妻夫木君をしみじみ見る予定です。「感染列島」の試写会で。
と、言うほど大げさなものではありませんでしたが、雪の中、背負うた幼い与六に喜平次が
「お主にだけは何でも言える。わしの側にいてくれ。」と言い、寡黙で泣くこともままならない喜平次に
背負われた与六が
「わたしが側にずっとずっといます。」と誓うシーンは、なんとも言えない可愛らしさがありました。
幼くして父を失い多くの者の主人にならねばならなかった少年と、その聡明さゆえにあまりにも幼く母から引き離されてしまった幼子の、兄と弟の契りのように思えました。
仙桃院は寺に訪れ、「喜平次は如何に。」と尋ねます。北高全祝はうんざりした顔で「心配ない。」と応えます。またある時、寺に訪れた与六の父はこれもまた「与六は如何に」と尋ねます。さらにうんざりした顔をして住職は
「今時の親たちは・・・・」は嘆きます。
なんとなく笑える、だけど微笑ましいシーンでした。
「先生、うちの子はどうですか?」
「どうって聞かれても『普通』だよ。」と言い返したくなる学校の先生の気持ちみたいでしたね。
だけど、この住職の先生振りには、「今時の親」の私にはちょっと怖いものを感じました。
「与六がいません。」
その時の住職の答えには、何も間違っていることは一つもありません。
―与六を家臣として喜平次が必要と思うのか否か、そこが問題だ。素直に自分の気持ちを語ればいい。―
確かに。
でも本当の問題は、幼稚園児の雪中遭難の危険性じゃないの?
昨晩はあまりの眠さに寝てしまい、朝になって思い出してみると、田中美佐子さんの見開かれた目と、雪野原を歩いて行く子供の姿ばかりが思い出されます。
ふと音がしたような気がして目覚める母。
戸口を開けて与六を見つけ、冷え切った体に動揺し心配する母。
母会いたさに戻ってきてしまったことを知った母は、蓑を着せて外に追い出します。
今度のライターさんの小松江里子さんは、親心を描くのがとっても上手な方なんですね。他にはどんな作品をと調べて見ましたら、「ブラザー☆ビート」を書いていた方だったんだ。どおりで田中さんとは相性バッチリなのかも知れません。
戸口を薄く開けて、祈るような気持ちで与六と喜平次を見守る母。与六を背負うた喜平次が、スッと首を曲げて見守る母の方に視線を投げかけるシーンは素晴らしかったですね。
喜平次はその戸口から母がじっと息を潜めて、見守っていることを知っているのです。
この時母は、喜平次にわが子が北斗の七星として守るべき北天の王に足る器量を見出し、ホッとしたのではないでしょうか。
そっと手を合わせる母。
喜平次の目と母の手。
セリフのないシーンでしたが、大切な言葉が聞こえてきたシーンでもありました。
と言うわけで子役時代は終わりですね。
ハハハのハという雰囲気で少年時代を出している妻夫木君(14歳)。なかなか期待できそうです。驚いてしまったのは東幹久君。17か8ぐらい? 頑張っていました。

兼続となった与六が、川中島の事を嬉しそうに語ります。その時私は思わず
「ああ~、勘助~。」と思ってしまいました。
信長が信玄の動きに「逃げるぞ」と言った時、私は思わず「功名が辻」で、誰かが慌てふためいて着物を埋めているシーンを思い出してしまいました。
大河も長々見ていると、いろいろ脳内リンクが起きて面白いですね。
先週、短く書くといったのにコレですからね、あ~あ。
でも後ちょっとだけ。
私、昨日この後「どろろ」を1時間だけ見て、その後CSで映画の「チームバチスタの栄光」を見たんですよ。なんだか最近同じ顔ばかり見ているような気がします。
また、1時間でチャンネルを変えてしまったからといって、妻夫木君が阿部ちゃんに負けてしまったわけではありません。
今日の夜も妻夫木君をしみじみ見る予定です。「感染列島」の試写会で。