森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

麒麟がくる 第三十五「義昭、まよいの中で」

2020-12-13 15:47:16 | ドラマ (大河)

「麒麟がくる」も1週間遅れで感想を書きます。

摂津は、自分のやろうとしたことが自分に跳ね返ってくる事を、微塵にも思わなかったのでしょうか。それほど自信があったのですね。

彼もまた、義昭また光秀を読み解く力を持っていない者であったと言えるでしょう。

敵であると思ったら、敵の正体を知り、意のままに操ろうと思ったら、その者の心を知っていくべきだったのだと思います。

摂津が光秀暗殺の場所に選んでしまったのは、「本国寺」でした。そこは3年前、信長の不在を狙って、三好三人衆が義昭を狙い、光秀は全力でそれを守ったのでした。

摂津の一派に狙われて、足に怪我をした光秀でしたが、命からがらに義昭の部屋に逃げ込み、そして訴えるのでした。

3年前に語った熱き想いを。

それに応えて、義昭も孤立している不安を語ります。それを聞いて、これからも全力で守ると言う光秀。

細かい所ではありましたが、この場所には、誰にも入り込めない二人の想いがあり、そしてその想いを一瞬で思い起こさせるのには十分だったのではないでしょうか。

光秀が、これを利用して訴えないわけはないのです。

そこから摂津は失敗していたのだと思います。

かくして彼は失脚していきました。

ざまあみろ・・・・・と、ちょっとだけ思いました。そう思わせるだけの怪演だった鶴ちゃん。

彼の栄華はちょっとした読み間違えで、崩れ去ってしまったのですね。

 

この回の義昭と駒のシーンは、セリフだけ覚えていって、ふたりのその場の自由演出だったそうですね。駒が大粒の涙を流すのも、義昭が自分の首を絞めるのも、その時の感情の流れのままだったそうです。凄かったですね。

だけど義昭の墨をすり、筆が上手く進まないと、その墨のせいにし、「ちゃんとすれ」と怒鳴る。すると駒は「嫌です !!!」と言い返す。そして二人は思っていることをぶつけ合い心を通わせるのでした。

だけどこの二人は、どんな関係なのかしら。イヤこんな事を思うのって、ゲスってやつかしら。だけどわざわざ呼びつけて、または定期訪問なのか、それでも墨をすらせる関係なのですよ。

「どのようなご関係 ?」とおばさんは聞きたくなっちゃうよなぁ。

 

と言うわけで、続きはもう今日ですね。楽しみです。

コメント (2)
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相棒19 第8話「一夜の夢」

2020-12-13 07:40:38 | ドラマ(相棒)

※ 今シーズンも何気に全話の感想を書いているので、遅れている分から簡単ですが、書いておこうと思います。

 

私、子供の頃から二時間サスペンスを見過ぎてしまったせいか、お涙頂戴的なネチネチもしくはジトジトしたお話は嫌いです。温泉女将が頑張る話も、人情何とかが推理する話も、もうあまり見ません。最後の犯人への同情が大きすぎると言うか・・・・・。

だけど今回、時にはそのネチネチモードも必要だなと思えて来てしまったのでした。

 

宇野は、奪われた自分の本当の人生を取り戻したかったと言うような事を言いました。

私も、ひどい話だなと思いました。

もしもその時、彼が養子に行っていたならば、その会社の社長になり政治家の娘を妻に持ち、ゆくゆくはその政治家の後継者になるだろうと言う人生は自分の物だったと、彼が思うのも、分かるような気がするのです。

そしてその養子の話を止めてしまったのは、その殺してしまったかつての親友の

「行かないでくれよ。」という一言からだったのですから。

裏切られた気持ちがするのは当たり前ですし、会いに行けばけんもほろろ。

 

でもまあ、その男から見れば、後ろめたさもあっただろうし、何を言い出すかも分からないし、関わり合いたくない相手だったと思います。

だけどその時、そのかつての親友だった男が謝ったら、宇野は許したのでしょうか。そうとう怪しい事だと思いますが・・・。

 

そして宇野は、男を殺し妻になる政治家の娘を脅迫し、尚且つ娘の行いをその政治家に知らしめて、その政治家さえも言いなりにさせてしまうのです。

とうとう宇野は、自分が取り戻したかったものを手に入れたのでした。

だけど、彼は結婚式の時に屋上から式に集まった人たちを見下ろしていました。祝う気持ちなど一欠けらもない人たちの集まりです。そこにあるのは偽りだけ。

この時彼は何を思って見降ろしていたのでしょうか。

 

「自分の人生を取り戻す云々・・・。」と、宇野。

「その人生を選択した。その時点でそれは紛れもないあなたの本当に人生だったんですよ。」(いつもながらセリフは不正確です。)と、右京。

右京の簡潔すぎる正論。

宇野は、その言葉を否定はしませんでした。

ただこの時私は、

「××さんは、子供の時、お母さんの再婚相手とそりが合わず、それで養子に行ったのですよ。お母さんは××さんよりも新しい夫を選んだのです。彼には家に居場所がなかったんです。彼は親に捨てられたと思っていたかも知れませんよ。

それにあの人が死んでも、婚約者の奈穂美さんは一欠けらの涙さえ流しもせず、全く悲しんでもいませんでした。

だけどあなたのお母さんは、体も弱くひとりであなたを育てるのは大変だったはずなのに、ずっとあなたを見守り、あなたが警察に捕まった時には、『すまない』と言うような陳情書を書いたくらいなのですよ。またあなたには、ずっとツイてなかった人生を共に嘆いて、アリバイ工作までしてくれる女友達までいるじゃないですか。

あなたはその人生を選択したのです。紛れまないあなたの人生だったのでは ?」

とネチネチと言って貰いたかったです。

 

でもきっと、彼には十分すぎるほど分かっていたのですね。自分が手にしていたかも知れない人生の夢を見る。それは一夜の夢であり、そして彼は最初から、その夢の目覚め方を決めていたのかも知れません。彼にとって、その夢は華やかな夢のような夢ではなく、悪夢にすぎなかったのかも。

後味の悪い回でしたね。

しかし、捜一の皆さんの悪夢は始まりそう。(いや、実際には描かれないと思いますが。)だってあれ、減俸ものの失態ですよね。

 

と言うわけで、次の回の録画を見なくっちゃ♬

 

 

 

 

 

 


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