「麒麟がくる」も1週間遅れで感想を書きます。
摂津は、自分のやろうとしたことが自分に跳ね返ってくる事を、微塵にも思わなかったのでしょうか。それほど自信があったのですね。
彼もまた、義昭また光秀を読み解く力を持っていない者であったと言えるでしょう。
敵であると思ったら、敵の正体を知り、意のままに操ろうと思ったら、その者の心を知っていくべきだったのだと思います。
摂津が光秀暗殺の場所に選んでしまったのは、「本国寺」でした。そこは3年前、信長の不在を狙って、三好三人衆が義昭を狙い、光秀は全力でそれを守ったのでした。
摂津の一派に狙われて、足に怪我をした光秀でしたが、命からがらに義昭の部屋に逃げ込み、そして訴えるのでした。
3年前に語った熱き想いを。
それに応えて、義昭も孤立している不安を語ります。それを聞いて、これからも全力で守ると言う光秀。
細かい所ではありましたが、この場所には、誰にも入り込めない二人の想いがあり、そしてその想いを一瞬で思い起こさせるのには十分だったのではないでしょうか。
光秀が、これを利用して訴えないわけはないのです。
そこから摂津は失敗していたのだと思います。
かくして彼は失脚していきました。
ざまあみろ・・・・・と、ちょっとだけ思いました。そう思わせるだけの怪演だった鶴ちゃん。
彼の栄華はちょっとした読み間違えで、崩れ去ってしまったのですね。
この回の義昭と駒のシーンは、セリフだけ覚えていって、ふたりのその場の自由演出だったそうですね。駒が大粒の涙を流すのも、義昭が自分の首を絞めるのも、その時の感情の流れのままだったそうです。凄かったですね。
だけど義昭の墨をすり、筆が上手く進まないと、その墨のせいにし、「ちゃんとすれ」と怒鳴る。すると駒は「嫌です !!!」と言い返す。そして二人は思っていることをぶつけ合い心を通わせるのでした。
だけどこの二人は、どんな関係なのかしら。イヤこんな事を思うのって、ゲスってやつかしら。だけどわざわざ呼びつけて、または定期訪問なのか、それでも墨をすらせる関係なのですよ。
「どのようなご関係 ?」とおばさんは聞きたくなっちゃうよなぁ。
と言うわけで、続きはもう今日ですね。楽しみです。