昨年暮れに放送された「必殺仕事人」の感想です。
「必殺仕事人」は2023年の1月にも放送がありました。本当はこの作品は2024年に放送しようと思っていた分なのではないかと推察されるわけですが、なんたって主演の東山さんが2023年内に引退と表明してしまったわけで、それで年内放送になったのではないかと思いました。
何かしらの渡辺小五郎の決着をつけるのかと思っていましたが、それに対しての新撮はなかったようで、いつも通り普通に終わったように思いました。
終わり方もいつものように好きでした。鬼畜の所業から帰宅すると、女たちの普通の生活の賑わいが迎えます。
いくつかのネットニュースでは、この時の小五郎の最後のセリフに、何気なく意味を持たせていたように思いました。
彼は何と言ったのかと言うと、妻のふくと叔母のてんに向かって
「いやもう、お好きなように」だったのですね。
確かに意味があると言えばそうも取れるかもしれませんね。
さて物語を最初の方に戻しての感想です。
だいたい今の必殺シリーズは、オープニング、一部、二部構成になっていると思います。
オープニングは「あらっ、こんな人が出てるのね。」的な面白さがあると思うのですが、なんかね、そんな部分でも私的にはあまり演技の仕方が好きではなかったようで、ちょっと気分が削がれました。このショートシーン、サメの映画「ジョーズ」の冒頭部分、襲われた女性のそのシーンがその映画の動員数を稼いだように、そこからのめり込んでしまったと言うようなそんなシーンが欲しかったと思いました。
ただ物語の要のエピソードも盛り込まれていましたね。甚八郎亡き後、スランプに陥ってしまったリュウは仕事を失敗し流しの仕事人雪丸に救われました。
この雪丸を中尾明慶さんが演じたわけですが、ちょっと話がそれるようですが、事前にネットニュースなどで話題的な部分を読むのは、ネタバレになってしまうのでやめた方が良いのかなと思った次第です。
つまり新しく仲間になる棗の事はネットニュースで話題になっていたものの、この雪丸の事は、まったく話題になっていなかったのです。この書き方は、中尾さんに失礼だったかもしれませんが、もしも流しであっても新しい仲間になっていくのであったら、話題にならないわけはないのです。つまりこの人は仕置きされる側のゲストなんだなと出てきたときに予想がついてしまうのですよね。
中尾明慶さんは好きな俳優さんなので、新しいお仲間でも良かったなと思いましたが、この人がもう少し静かで大人しいやり方であったならば良いものを、何せ力づくのようで騒がしくあまり多くの人には好まれなかったかもしれませんね。
事前に仲間になると分かっていた(ネットニュースなどで)棗は、松下奈緒さんが演じたわけですが、この人はとっても良かったですね。すべての行動に説得力のようなものを感じました。所作も美しかったです。
そう言えば今回のゲストの仏と言われていた山﨑ツネ役をやっていたのも、松下さんではないですか !
松下由樹さん。
この人も仏から悪鬼へのふり幅が大きくて、とても良かったと思いました。
しかしずっと慕っていたツネを棗にやらせると言うのは、厳しい入学テストのようなものですね。そっと見守っていた経師屋の涼次が良かったですね。
お話は芸能界の性被害・・・・・・ってよくこれをやったなぁと思いました。
もう一つは橋の工事費の中抜き。
ちょっと乗って来るのに時間がかかってしまいましたが、途中からはいつも通り安定して見られたドラマに仕上がっていたと思いました。
では2025年もお待ちしています・・・・・って、渡辺さんはいないのでしょうね。
だけど、実は私が若い時に本当に「必殺」に嵌ったドラマは、非主水作品で「必殺必中仕事屋稼業」だったのですよ。
今の涼次や新メンバーの棗、リョウやお菊だったら、渡辺抜きのドラマを作っていくことも可能ではないかと、私は思います。
時代は変わっていくもの。いつまでもパターン化したシナリオではなくても良いし、新しい冒険の旅に出てみてはいかがでしょうか。
まあ、でも私も言いましょうか。
「いやもう、お好きなように。」ですね。
本日、2回目の投稿です。前の「はねのける !」もよろしくお願いいたします。