いつになく・・・・なんて言ったら、失礼かしら。でも今回のお話は、心に突き刺さるような物語だったと思います。
右京が山田青年に向かって、
「希望はあります。」と近づいていくシーンには心が揺れました。
それは単純に「そうだそうだ。」と言う共鳴ではなく、まるで山田側に立ったみたいに、
「希望 ? どんな?」と言うようなものだったかもしれません。
もちろんこの時、山田青年は深く何も考えていなかったと思うし、右京はその改造銃が人に向けて発砲されないことを知っていたのだと思います。
これは単なる刑事ドラマだっていうのに、私が考えすぎちゃっただけのことです。
でもね、そう本当にシナリオに書いてあるだけのことだと思いたいのですが、山田青年が言うじゃないですか。
学校に居場所がなかったって。周りの子供たちから、そのうち先生からも気味悪がられたって。
なんかムカムしたのですよ。
IQ150の子供って言ったらね、その能力は日本の宝になっていくかもしれないんだよ。
先生が凄い凄いって言ったら、クラスの子供たちも凄い凄いってなるはず。だって意外と子供って素直なんだから(単純ともいう。いい意味で)
「大人の責任」ってやつじゃないかなぁ。
それとも親がいなかったからなのかな。
だけど親に殺されてしまう子供だってたくさんいて・・・・・・
ああ、日本って(日本だけじゃないかもしれないけれど)問題が山積みですよね~。
銃を手放した山田青年が右京にすがって泣くじゃないですか。
きっと彼が一番したかったのは、それだなと思いました。
ずっと彼を守ってくれる大人の人に、すがりついて泣きたかったのだと思いました。
私、泣き虫なので、ちょぴっと涙が目頭を濡らしました。
市長の山田征志郎氏は、少々気の毒な感じがしたけれど、息子の方には「ざまあみろ」と思いました。あんなのが警察のトップを目指して行かれちゃ、この国はますます後進国になっちゃうよ。
と言うか、既にこんな警察、いやですよね。正義が死んでいる警察・・・・・・やっぱり後進国日本じゃん、泣くわ。
最後のシーン。
ひとり、チェスを指す右京。その見えない対戦相手は、山田青年に違いありません。
そして静かに雪の降る窓の外を眺める右京・・・・。
なんだか良いシーンでしたね。
珈琲を取りに行こうとする角田課長を止めた薫ちゃんも偉いね。
そして角田課長(山西惇さん)、令和5年度 芸術選奨<演劇部門>文部科学大臣賞を受賞、おめでとうございます。
その角田課長からの情報ですが、ラストの雪のシーンを撮った日、本当に大雪の日だったのですってね。