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どうしても見たい番組があって、NHKのオンデマンドに入ってしまいました。
常々、「NHKはオンデマンドでお金を取るな」くらい思っています。もう既にかなりお高いお金を取っているわけですから、まさに二重取りじゃないですか。
それなのに「見たい」に負けてしまいました。
その「見たい」は「世界は欲しいものであふれている」だったのですが、でもどうせなら、見ていなかったものを、この際だから見ようと思いました。
私、夜はチャンネル権を放棄しています。でも録画・録画と言う生活も嫌で、意外とNHKを堪能出来ていません。良質な作品がたくさんあると言うのにね。
それで見ていなかった大河ドラマを見ようかなと言う気持ちになって、「武蔵 MUSASHI 」を選んだのです。
日本人の多くは、「宮本武蔵」の物語が好きなのではないかしら。
私も今までに映像と漫画で、それは知っていました。もちろん巌流島、クライマックスですよね。
今までで一番印象深かったのが、石ノ森章太郎氏の「宮本武蔵」です。そこから途中までのストーリーを知ったように思います。
ただ武蔵の物語の冒頭は、ギラギラしすぎ。
お杉ばあちゃんは強烈過ぎる個性だし、武蔵は粗野すぎるし、又八は馬鹿すぎるし、武蔵の理屈には100共鳴できるけれど、やっぱり子供を殺しちゃうのには抵抗があるし、ツウとはすれ違いすぎるってことで、このお話があまり好きではなかったのです。(ほとんど最初の方のみの感想ですね。)
だからその年の大河が「宮本武蔵」と知って、まるっきり興味を示すこともなく、1回も見ませんでした。
でもそれはその時だったから。
時が変われば、自分の気持ちも変わるのですよね。
だから私は、藤原竜也さんのお芝居「ムサシ」にも言って、細田君の「宮本武蔵」と言う映画も見て、「バガボンド」も読んでいたのです。
「ムサシ」の感想は→「ムサシ」
映画「宮本武蔵」の感想は→近未来二番館 「武蔵-むさし‐」
舞台の「ムサシ」は生きることの賛歌みたいなもので、巌流島あとの武蔵と小次郎を描いたすこぶる感動的お話でしたが、他のものは、命のやり取りと言うものを前面に出して剣の道を究めようとする物語に感じました。
だからこの「武蔵 MUSASHI」も、そう言うお話なのかと思っていたのかも知れません。
だから見て驚きました。
これは最後の瞬間まで、生きることを諦めてはいけない。「生きろ!!」と言うことが強く伝わってくる物語でした。
そして人は一人では生きていけないと言う、「命のやり取り」と言うよりも、愛や友情また係わりをを描いた「心のやり取り」が描かれた、気持ちがむしろ温かくなるようなお話に感じました。
これはまた武蔵・お通・又八・朱美、そして小次郎の青春の物語で、成長譚なのだと思いました。
その武蔵をその頃は新之助と名乗っていた市川團十郎白猿(13代目)、お通を米倉涼子、又八を堤真一、朱美を内山理名、小次郎を松岡昌宏。
これは2003年の大河ドラマ。もう遠い昔の作品ですね。
皆さんとっても若くてキラキラしています。それと共に、懐かしい人々にたくさん会えたのも嬉しかったです。
最後まで生き抜けと、武蔵に教えてくれた野武士は西田敏行さんですし、途中で武蔵の弟子に無理やりなる少年の城太郎は子役時代の三浦春馬さん、津川雅彦さんや淡路恵子さん谷啓さん藤田まことさん、皆さんを見ていると、胸がキューンとなりました。
その頃色気むんむんのかたせ梨乃さん、この「武蔵」を続けて見ていたので、「べらぼう」で眉毛なしのキクが彼女だと知って驚きました。また武蔵の子供時代が増田 貴久さんだったのも、ちょっと驚きました。
苦手だなと思っていたお杉も、中村玉緒さんが可愛らしく演じていて、知らぬうちに溺愛する又八の命を救った彼女の最後には泣けました。
他の出演陣もみな豪華でした。
この大河も、傑作だった「平清盛」同様に、視聴率が振るわなかったのですよね。
それって、私同様に食わず嫌いな方がたくさんいたからじゃないのかなって思いました。
最初からちゃんと見ていたら、私は毎週ワクワクしながら見ていたと思います。
あっ、そうそう。
なんでか武蔵もお通も又八も、1回はこれでもかっていうくらいボロボロになってしまいます。まるでルンペンのように。
お通など子供が逃げていくレベルで、米倉涼子さんも凄いなと思いました^^
※ ※ ※ ※
ドラマも食わず嫌いはダメよね、ということで、つい最近では「秘密」。
初回冒頭10分しないうちに、なんか綺麗な男の子たちが出て来て、少女漫画のような物かなと視聴を止めてしまいました。
が、夜は夫が真剣に見てないくせにドラマをただ流していることが多い我が家、ふとその流れていたドラマに目が行くと綺麗な男の子、つまり薪(板垣李光人さん)の相棒だった鈴木(中島裕翔さん)は亡くなっていて、そこまでの流れを見ていなかったので、「えっ、もう!?」と驚きました。
そこに池脇千鶴さん登場です。そこからは真剣に見てしまいました。高橋努さんの岡部刑事も良い感じだし、ちゃんと見たらお話もとっても良かったと感じました。それでTVerで1話から見直しました。私をこのドラマに引き戻したのは、池脇千鶴さんだったような気がしました。