《2019年・第17回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した倉井眉介による小説を、亀梨和也の主演、鬼才・三池崇史監督のメガホンで映画化したサイコスリラー。
「怪物の木こり」という絵本に出てくる怪物の仮面を被った犯人が斧で相手の頭を割り、脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件が発生。犯人は次のターゲットに弁護士の二宮彰を定めた。しかし二宮の本性は、犯人をも上回るほどの冷血非情なサイコパスだった。犯人はなぜ脳を奪い、なぜ二宮を標的にしたのか。事件の捜査が進められるなかで、警視庁の天才プロファイラー・戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者で自身もまたサイコパスの外科医・杉谷、そして過去の殺人事件の容疑者・剣持ら、さまざまな人物の思惑が複雑に絡み合い、事態は次第に混迷していく。》
上の解説は
・怪物の木こり : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)
からお借りしました。
サイコパス×サイコパス。
絶対に面白そう~と思って行きましたが、確かに面白くはありました。でも期待値上げ過ぎだったようです。
サイコパスらの縺れ合った戦いに、菜々緒演じる刑事がアセアセと立ち回り、最後は滝つぼに落ちた彼らを崖から見下ろす・・・・・・・なんてお話では全くなかったです。
「脳を奪い」なのですから、確かに気持ちの悪い写真は出てきたように思いますが、写真どまりだしこの映画はさほど恐ろしくないです。
よほどアニメの鬼滅とかの・・・・・・アッ、いや何でもない(;^_^A(;^_^A
まあとにかく、亀梨和也は美しかったです。ええと、私、演技の上手な人はみんなと言うくらい好きで、彼はその演技が上手な人のリストに入っている人です。
彼は汚くて怖い役も出来ると思うので、もう少し怖くて気持ちが悪い彼を見たかったと思います。
ネタバレなしで書くと、この程度だと思うので、画像の下はあらすじは書いていませんが、ネタバレ全開で書いてます。
だいたい子供たちにチップを植え込む実験をしていたマッドサイエンティストが出てきた段階で、少々萎えました。
そこには加害者は被害者だったという構図が生まれてくるのですよね。
私はこの、ネチっとしてしっとりと言う物語が、あまり好きじゃないんですね、きっと。
こいつら何なの!?
と言うようなバトルを見たかったのかもしれません。
と、これ以上自分の願望を踏み込んで書くと、書いている人が怪しい人と思われても何なので止めておきますね。(笑)
そして、その思い込み的願望から離れて見てみると、
けっこう悲しくて切ないです。
ラストは、「世にも奇妙な物語」の手塚治虫原作の「夜の声」を思い出させました。
思い出させると言ったら、これはワザと ?
と思ってしまった「怪物の木こり」と言う絵本。
その中に
「ムシャムシャゴックン」と言う言葉が出てきます。
それは私たちの日常にある言葉だと思うのですが、何をムシャムシャゴックンするのかによって、かなり怖い言葉に聞こえてきます。
浦沢直樹氏の「モンスター」の中に出てくる「名無しの怪物」と言う絵本の部分を読んでも(アニメで耳にしたか)、微妙な怖さを感じました。
絵も似ているし・・・・・・
どこかに解説があるのかしら。
解説は見つからなかったのですが、上にリンクしたサイトのレビューの中に、私と同じことを言っている方がいらっしゃいました。
この前、本を処分したと言ったじゃないですか。実はその「モンスター」も処分候補にしてあったのですが、この映画のおかげで、今回は見送りました。
ちょっとその悲劇チックな絵本の部分を読み直してみたいと思ったものですから。
もう少し文は続きます。↓
私的に一番怖いのは、この主人公のお友達の、この医者じゃないかと思います。
確かに彼は強くはないですが、なんたって医者ですし、しかもチップなしの生粋のサイコパスなんですよ~。
この映画、EDのトップに「動物に危害を与えてない・・・・」等のお知らせが名前と同じように入ります。別に今はこうしたことは普通のことだと思います。
確かに出てくる猫さんたちは餌を食べてるだけで、あとは首のところを持ち上げられただけです。
だけど物語的には、この猫さんの未来には相当ろくでもないことが起きるわけですよ。
なかなか「危害は与えてない」と言う現実には、戻ってこられずに「げーっ」ってなりました。
猫ちゃんを連れて行くだけなのに、このシーンが一番怖かったかもしれませんね。
原作とラストが違うと言うお話も合って、今はじゃあ、読むかっていう気持ちになっています。
ついでながら