脚本:櫻井武晴
監督:橋本一
今日の「相棒」、やっぱり脚本が誰かって言うところがポイントですよね。
もう本当に重いテーマで、気持ちがズズズっと落ち込みました。ラスト、涙、ポロポロでしたよ。
思わず心の中で悲鳴を上げてしまいました。
「ああ、止めて止めて、イタイイタイよ~!!」って。
胃の内容物に興味を持った右京さん。まったく料理を思いつくことが出来ませんでした。だから、最初、残飯なんじゃないかなと推理しましたよ。
でも、今時ってそう言うことしないんでしょうね。
昔、銀座のホームレスのおばあさんを、性格の悪いうちの会社の社長が馬鹿にしたら、「お前よりいいものを食べている。」と言われ、そのおばあさんに負けた話を良く聞かされました。残飯と言うと聞こえが悪すぎるけれど、残った物をそういう人が食べるかもしれないと思って、ぐちゃぐちゃにしないで捨てる、外に出すとかしていたみたい。
でも、この時印象深かったのは、「残飯なんて絶対に食べる事が出来ないからホームレスにはなれない。」と若き日の私が言ったら、10歳、20歳上のおじ様たちは、みな一様に「いざとなったらヤル!」と答えたのでした。
だからと言う訳ではないのですが、ラストの彼を見て、まだまだいける、まだまだだって、ちょっと本当にそう思ってしまいましたよ。祈りのような気持ちです。
でも恋人からも家族からも見捨てられ、福祉も助けてはくれず、それでも未来を信じていくって凄く難しいことだと思うのですよね。物語であっても物語には感じられない辛い辛いお話でした。
普通に自殺したら、そこで終わってしまう。
彼は社会に殺されたのだと、自分の11ヶ月を調べて分かって貰いたかったのですね。
そんな辛い夜、右京は尊を花の里に誘います。
「温まりたいですものね。」
そう、そんな場所が人には必要なのですよね。
私的なツボ
ビルの上の芹沢君、実演するのはいいけれど落ちそうでドキリ。
暇か課長、自慢するけれども「聞いてないし」
昼間に録画しておいた「ありふれた殺人」と連続して見てしまったので結構きつかったですね。
>昔、銀座のホームレスのおばあさんを、性格の悪いうちの会社の社長が馬鹿にしたら、「お前よりいいものを食べている。」と言われ、そのおばあさんに負けた話を良く聞かされました。残飯と言うと聞こえが悪すぎるけれど、残った物をそういう人が食べるかもしれないと思って、ぐちゃぐちゃにしないで捨てる、外に出すとかしていたみたい。
何かそういった優しさのあった時代なんでしょうね。
でも、印象深かったのは、
>「残飯なんて絶対に食べる事が出来ないからホームレスにはなれない。」と若き日の私が言ったら、10歳、20歳上のおじ様たちは、みな一様に「いざとなったらヤル!」と答えたのでした。
自分たちは本当に飢えるということを知らないんでしょうね。知りたくもないけど!
>彼は社会に殺されたのだと、自分の11ヶ月を調べて分かって貰いたかったのですね。
なるほどね、それがあの凝った自殺の動機なんですね。
同情、哀れみ、と言うより共感でしょうかねそれを誰かが感じていてくれていれば、、、。
そして本当の飢餓を自分は知らない。
毎度のことですが話題は突然変わって「オトナファミ」て雑誌ご存知ですか?店頭に並んでいる今号は右京さんが表紙になっています、映画の宣伝なのはいたしかたありませんが過去のシリーズの題名一覧とか脚本の輿水さんとテレ朝の松本さんとの対談が載っていたり、なかなか楽しいですよ。
でも、残飯と言うか廃棄する食べ物を、食事に困った人の手に入らなくなってしまったのは、世知辛くなったと言うより、都会の烏のせいじゃないかなとか思ったりもするのですよ。そしてそれが定着してしまったと言うか。厳しい時代には、お互いに何が出来るのか考えたいものですよね。少なくても嫌味を言う店員とか綺麗ごとばっかり言っている役所の男のようにはなりたくないものですよね。
本当の飢餓は私も知らないし、出来ることなら死ぬまで経験したくないです。でも先の見えないこの時代、今回の「相棒」はいつもと違った怖さがありましたね。
ところで「オトナファミ」。なんと私でも知っているのです(笑)先日、本屋に行った折、右京さんの表紙に惹かれて手に取りました。今回付録にも魅力がありました。でも迷った挙句買わなかったのですが、面白そうでしたね。
ついでですが歯医者には行っています。今回は麻酔も使う治療でしたので、かなりドキドキしましたが、先生の治療が上手かったので安心して通っています。