2005年からスタートした「クリミナル・マインド」もとうとう終わりの時を迎えてしまいました。
先週、wowowで最終シーズンである15の最終回を迎えてしまったのです。
しかもほとんどのシーズンが20から23、長い時には26話もあったのに、今回は10話で完結です。
これは言わば、終わらせるためのまとめのようなシーズンだったのかも知れませんね。
私はシーズン2の再放送辺りから見始めたように思います。
確かにシリアルキラーの物語は、時には目を覆いたくなるシーンもあり、怖く感じる時もありました。ましてや本当にあった事件などを参考にして作られているとなれば、アメリカって怖い国なんだなと思ったりもした事もあったのでした。
異常犯罪を起こす者も、そこに至ってしまうまでは、親による虐待やねじ曲がった愛情が存在したりで、同情せずにはいられないような犯人も多数いたように思います。
だけどこのドラマは、登場人物が皆魅力的で、時には彼らの家族の物語や過去の物語が絡み合い、感情移入度も高くなっていきました。
最終回、そのラストシーンはガルシアが去って行く所で終わりました。去ると言っても、ステップアップできる所からスカウトされて発展的移動です。
ああ、良い終わり方だなぁと、私は思いました。
初回からラストまで、ガルシアお休み無し。もちろんDr.リードも。
だけど去り、そのドアを閉めていくのはガルシアが相応しかったと思いました。
ガルシアはチームには不可欠な人だったけれど、優しくて残酷な事件や血なまぐさい事は似合わない人だったと思います。彼女が出ていってその扉が閉められても、扉の向こう側ではその恐ろしい事件は続き、BAUのメンバーはその犯人たちと闘い続けていくのですから。
ただしもうそれを私たちが見る事は出来ないのですね。(/_;)
ガルシアの名前を出したから、彼女の事を語りたいと思います。
彼女は素敵な人でしたね。失礼ながら美人と言う設定ではなかったと思います。だけど個性的な人でそのお洒落度は群を抜いていましたし、拘りのある好きな物たちへの愛にも共感できるものがありました。
最終回でお別れ会が完ぺきだったからという理由で、こっそりBAUを去ろうとしていた所をみんなに見つかってしまいます。
そこで言う「引っ越し屋さんのために買っておいたおやつがあるから、みんなでお茶を飲もう。」。
引っ越し屋さんのために買っておいたおやつ ♪
なんかそのさりげない気配りって素敵じゃないですか。
もちろんJJことジェニファー・ジャロウもエミリーも大好き。彼女たちって美人で能力も高く、そして性格も良いのですよね。
最後の事件の責任を取って、エミリーはせっかく名前が挙がっていたFBIの長官候補からは外れてしまいますが、恋人とは更にいい感じになって、共に暮らす家を探すようになるし、JJはこの先も夫と子供たちを大切にしながら、仕事も頑張っていくのだと思います。
最後は私の中では、なんだか分からなくなってしまったのですが、この先は、やっぱり移動していくのでしょうか。
出産で、JJ役のA・Jクックは、2回このドラマを離れてはいますが、ドラマの中でも2児の母で、その子供たちが彼女の実子と言うのも、なんか完全にファミリー化しているような感じがして、殺伐としたドラマなのにホットな感じがしてしまうのは、そんな所にもあるかもしれません。また彼女は、私が大好きだった「トゥルー・コーリング」にも出ていた人なので、思い入れも深かったです。
これで終わりと思うと、すべてのメンバーではありませんが、やはり一人一人に想いがいってしまいますね。
私はギデオンが凄く好きでした。リードとの親子のような関係が好きだったからです。
それ故に彼が去ってロッシが入って来た時、しばらくは馴染めませんでした。
だけどなんたって、シーズン3の6話から出ているのですから、好きにならずにはいられません。
ロッシは豪邸に住み、資産もかなりあるみたい。女性関係もいろいろで、それゆえに過去の妻たちとのエピソードも良かったですね。
自分に恐怖を抱かせた最大の敵を倒したと思っていたあと、リタイアを考えたようですが、最後はまだ残る事を宣言して終わったのも良かったです。
最後のパーティは、最初は計画通りのロッシの引退パーティなのかと思ってしまいましたが、ガルシアのお別れパーティだった言うオチになっていましたね。
去って行った人で思い入れが深かったのは、やはりデレク・モーガンでしたね。
ギデオン役のパティンキンの降板理由が、このドラマの撮影がハードで厳しすぎると言うような理由だったと思うのですが、モーガンのムーアは、新しい事にチャレンジしたいと言う前向きなものでした。それゆえにその後も何回かゲストで登場してくれたのも嬉しかったですね。
彼の物語では、少年の性的虐待事件に彼自体が少年期に巻き込まれていた事件は、かなりショックな内容でした。
そしてホッチ。
彼の解雇による降板は、寂しく思うのと共にかなり驚かされました。
BAUはチームみたいなものだから、その一人が欠けても物語は続いて行く事が出来るのですね。でもある意味、主役が降板みたいなものでしょう。そりゃ驚きますよね、普通。作品の事でぶつかり合うのは良いとしても、手や足を出しちゃダメって事ですよね。
犯人に元妻を殺されて、シングルファザーになってしまったホッチ。子育てしながらの働くお父さん姿も良かったのに、本当に残念でした。
だけど最終回には、過去の映像であっても、リードの夢の中、ロッシが自分の庭でやったパーティの回想であっても、ギデオンもモーガンも、そしてエルもホッチも、皆登場してさりげないファンサービスをしてくれたのは嬉しかったですね。
あっ、だけど今、そのシーンを思い出すと、胸がキューンとなっちゃうかも。
何気なく見ていた何気ないシーン。
だけど終わりの時を迎えて、その過去のシーンを思い出すと、みんなの笑顔が切なく感じます。
長くお付き合いをするということはそう言う事なのかも知れませんね。
さて、最後に大事な人の事を書かなくてはなりませんね。
このクリミナル・マインドは、お話の面白さやみんなのキャラの良さもあって長く続きましたが、その人気を長く引っ張った立役者は、やはりこの人、Dr.リードの存在だったと思います。
登場してきた時は、IQ187の天才で毎分2万語を速読で読み解ける・・・・。
だけど人間的にはまだまだ未熟で、シーズン1の頃は24歳で、蘊蓄を語りだすと人間辞書のように止まらず、皆にストップを掛けられるシーンも度々でしたね。
なんたって可愛らしい・・・・というのも人気の秘密だったかもしれません。
Dr.リードのマシュー・グレイ・ギュブラーは1980年生まれで、ほとんどリードと被っています。
15年の歳月はやはり大きくて、リードもただ可愛らしい青年ではありませんでしたね。
父とのドラマ、母とのドラマ、そして愛した人失う悲しみ・・・。
彼の物語は皆深いものでした。
最終回にも、かつてリードの目の前で殺されてしまった恋人が、夢の中に出て来て、生きていくのかここで終わりにするのかと言う二つの道を示し、リードが生きていく道を選んでいくのは良かったですね。
最後にみんなのチーム戦で、最大の敵であった男をド派手に倒し、そして皆それぞれの終わり方があった事は、長く続けられたドラマの終わり方としては、綺麗にまとまったように感じました。
寂しいと言えば寂しいです。
新作はなくても、過去の15年分の蓄積があるし、見逃しが多かったシーズンもあるので、これからも過去を懐かしみつつ楽しんで行こうと思います。
ありがとう、BAUの仲間たち。
彼らに会えて幸せでした。