「ごちそうさん」が終わって、次の朝ドラ「花子とアン」が始まっていますが、一応「ごちそうさん」の感想を書いておかなければ、先に進めないような気がするのです。朝ドラのまとめ感想はなにげに書いているのです。もちろん書けなかったものもあるのですが、どうやって書けばいいのか悩んで後回しにしていたら、あまりにもタイムリーじゃなくなって諦めたものもあるのです。
この「ごちそうさん」の感想も同じ運命になりそう・・・・・・・。
だらだら書いていたのだけれど、だらだらしすぎちゃってました。
杏ちゃん、好き―。
だから「ごちそうさん」と言う朝ドラを楽しみにしていました。
だけれど始まってみると、食い意地ばっかりの少女が出てきて、どれだけイライラさせられたことか。
ヒロインの成長物語と言っても、ここまでどん底からやらなくちゃいけないのかなと思ってしまったのでした。
この感想はまとめなので、あの時のこの時のエピソードとは書きませんが、イライラさせられた場面は多々あったのです。
書かないと言いながら敢えて一つだけ書くと
「あなたを一生食べさせます。」という逆プロポーズシーンは、本来なら役者さんたちの水に飛び込むという苦労もあって、かなりの感動シーンになってもいいはずなのに、なにせ周りにどれだけ迷惑をかけているかと思うと、とてもじゃないけれど、感動なんてムリ・・・・
このドラマが始まった時に、ツイッターで「おしんと同じ時代」というツイートがあって、このツイートは時代背景とヒロイン、め以子の生活レベルをはかるのにすごく役に立ちました。
彼女は、ほんとうの意味の中流階級の女性なのです。
華族やブルジョアではないけれど、いわばお嬢さんなのでした。
女学校に行かせてもらっても勉強もしないで、知識欲もあまりない少女。
食べ物に対しても独占欲強く、道徳的にも優等生とは言いがたかった少女。
背ばっかり高くてがさつなものだから、恋に憧れを持っていても、まったくモテなかった少女。
そんなヒロイン。
でも・・・・
実は私、このドラマが・・・・
なんと大好きだったのです。
愚かなめ以子。
だけど、私、思うんです。
私も含めてほとんどの人って、このぐらい愚かじゃないかなって。もちろん違う聡明な方も多数いますよ。でも欲に負けたり、抑えがたい感情で馬鹿な行動もしちゃったりとか。似たり寄ったりの人って結構いるんじゃないかなと思うのです。
そんなめ以子も普通の女性から普通のおばさんになっていきます。
だけど彼女は日本の昔のお母さんたちのほとんどがそうだったように、家族に美味しいご飯を食べさせ続けるのです。
食事を作るという当たり前のことを、工夫しながら、努力しながら、学びながら・・・・・。
櫻子の
「め以子の人生には、それしかないから。」というようなセリフが出てきて、逆に「しか」ではいけないのかと思ってしまったのでした。
当たり前のことをずっとずっとやり続ける事は、なんて素敵なことなんだろう。
私にはそう思えたのです。
め以子がその料理の腕をいかして、いろいろ才能を発揮するのは、それこそたまたま悲劇の時代がそれを要求しただけだと思います。何もない平和な時代だったら、彼女は家族に食事を作り続けて人生を終わらせると思うのです。
それしかない人生の重みを私は感じていました。
だけど2月のある日、ふと、気が付きました。
―、まてよ。これってあと一ヶ月で終わりじゃん。
ヤバシ。私はあまロスにもカーネーションロスにもならなかったのですが、これにはなってしまうかもと思いました。
それほど好きなのかというと、そうではありません。
結構メリハリがないというか、延々と続きそうな雰囲気が、このドラマにはあったのです。いろいろあるけれど延々と続くサザエさんのようなホームドラマと言うか・・・
クライマックスが・・・・・なーーーーい!!!
いやいや、つまり私の中ではという意味ですが。
こんなんで終わられたら、ボーっとしちゃうやないの。
と、思ったら来ましたね。ラストにドドドドドーって。
この朝ドラの感想も、時々ツイッターで呟いていました。
でもなんにも呟けないときがあったのです。それは二人がかっちゃんの志願を許すところです。
ドラマであっても許せないのです。
なぜ行かなくてもいい子供を行かせたのか。
どんなに悠太郎が、本当にしたいことをさせないで空襲で死なせたら、親としてそっちの方が辛いというようなことを言った時にかすかな怒りすら感じました。
どんなに可能性が少なくても生き残る事を考えなくて、どうして親としての勤めを果たせようか。恨まれたって行かせないのが普通だと、私には思えるのです。
ドラマなんだから、怒っても意味もないことです。父と母と子と、この中でまともなことを言ったのはかっちゃんだけでした。自分のできることはなんだろうかと考えたかっちゃん。
子供の必死の願いに、もしも自分だったらどうなんだろうかと切なかったです。
でもかっちゃんは戦死してしまいました。
め以子は言います。
「かっちゃんを殺したのは私だと思ってる。」
―うん。そうよ。かっちゃんを殺したのはあなた達よ。
と、私は思いそして涙する。まるで自分がめ以子にでもなったかのように。
「かっちゃんを・・」とめ以子に言わせるところなんか、かなり凄いところだと私は思っていました。
それから小姑の和枝さんのキツイ慰めの言葉が凄く良かったです。
「いっとくけれど子をなくした人はそう簡単には忘れられるものではない。人によっては一生かかる。」のようなことを言うのですが、それってかつて子供を亡くした和枝さん自体のことを言っているのだなと分かって涙を誘いました。
大げさに言ってしまうと、5ヶ月分が最後の1ヶ月のための伏線だったように思いました。
あの時のエピソード、この時のエピソードがこのラスト、め以子すなわち西門家の復活劇を導くのでした。
そして、あの「阿呆の佛」という言葉が出てきた時にやられた~と思いました。
見ている私達が、め以子をなんちゅう阿呆な人なんだと思うのは、そう思うように仕組まれていたのです。
イライラしたけれど、 それを越えるホームドラマが展開されていて、時には笑い時には涙したんです〈特に後半〉
そしてなぜかめ以子が好きでした。
なぜなら、め以子は阿呆の佛だったからなんですね。
個人的に好きだったエピソードは、和枝さんとのイケズ合戦も面白かったしいろいろあったのですが、私はやっぱり西門のお父さんの亡くなる日の前日の夜、お静さんに
「明日何かな~。」と言っていたシーンだったかもしれません。
こう言わせるような食事を作っているだろうかと、なんとなく反省したくなるようなそんなシーンでもあったのでした。
それから意外と好きだったのはお静さんの若い時のエピソードです。実は西門のお父さん、正蔵さんは彼女の初恋の人だったのです。
仕事では鉱毒問題という大きな苦しみを抱えて、そして妻は火事で死ぬという辛い時、花型芸者のお静さんに一目惚れして強引に後添いに来てもらったというのですが、語られないお静さんの心の中には大きなもう一つのドラマがあったと思うのです。
あまり語られない大きなドラマと言うのは和枝さんにもあったと思うのです。
子供を亡くした時に、嫌われていた婚家を追い出されてしまった和枝さんですが、一度だけあまりの辛さに洗濯物に八つ当たりしていた時に
「お母さん、どうしたの。」と可愛い男の子が抱きついてきます。
和枝さんにとっては宝物の様な想い出に違いありません。辛い時悲しい時、きっと
「お母さん、どうしたの。」と子供の温もりを思い出し感じながら頑張ってきたのに違いありません・・・・・・・って、書けない・・・・やっぱし、4月1日じゃないんだから。
そう思って生きていたら、あのようにいけずなおねえちゃんにはならないな。
でも彼女の本質はやっぱり違っていたのですよね。
再婚した家では、とってもありがたがられた嫁だったのですから。
そして和枝ちゃんは名言を言いますよね。
「女はひとりで食事することに慣れなくちゃならない。」って。
私これ、本当にそう思いますよ。
義母見ても、母を見ても。
好きなキャラはダントツ竹元教授ですが、みんなの個性が際立っていて、あの人この人とあげていたらキリがないかもしれません。世間様では源ちゃん人気が高かったようですね。
最終回にさり気なく言ったプロポーズも良かったです。
あっ、そうそう。
忘れていけないのは、空襲の時、みんなで悠太郎が作った地下鉄に逃げるシーンです。
彼が安全にこだわった結果がここに出たという、凄くいいシーンでした。しかも実際に地下鉄が走ったと言う事実を練りこんでの物語には感動しました。
思い出すと、なかなか楽しかったドラマでした。
だけどだからこそ敢えて言わせていただくと、最終回にはちょっとがっかりしてしまいました。
最後に来て、凄く雑な作りに感じたのです。
でもツイッターなんかの書き込みを読むと、殆どの人が褒めまくっていたのが印象的。
涙が不要だったのが良いとか、豚の丸焼き発言がテーマからぶれてないとか。
別にそれらのご意見に反論するつもりなど毛頭ありません。だって人それぞれに感想を持つのは当然だから。ただ「臨場」のように「俺のとは違うなあ。」と思うだけです。
やっぱり半年間感情移入して見続けたドラマだったので、最後にハラハラ泣きたかったです、私。
しかも豚の・・・もういいや、この話題は難しくなるし。
め以子の良いことしか書いてないメモを東出くんが読んでいます。
私は思ってしまったのです。時には灰皿やスリッパを投げつけられながらも厳しい指導を受けられるっていうことは幸せな事なんだなって。
ー良いことしか書いてないメモ。
だけれど、その行間には涙や苦しさがいっぱいにじみ出ていたはずなのです。
帝大卒で子供だった時に母を事故で失った経験のある悠太郎なら、きっとその行間が読めたはず。
一行読んでは瞬きをこらえ、一行読んでは涙をぬぐう。
かっちゃんの葬式のくだりでは、二人で目を合わせて或は「うんうん」とうなずきあって泣いたのではないでしょうか。
そして願掛け解けて、美味しそうにチョコを食べるめ以子に
「あなた頑張りましたね。」と自分の分のチョコを割って、「ご褒美です」と二人で静かにそれを食べる・・的な感じであって欲しかったような気がします。
かっちゃんの事がなかったら、中年夫婦の静かなあっさりとした再会のシーンで良かったのかもしれませんが、私にはかなり浅く感じたラストになってしまいました。
でも最終回と言うのは、本当に難しいものなので、ある意味仕方がないことなのかもしれません。
まだお腹が満たされていない感じがするので、スピンオフでそれが満たされればなと思います。
最後になりましたが、シナリオの森下佳子さん、向田邦子賞、おめでとうございます♪
いいところをまとめられた とってもいい記事だなぁって思っちゃいました。
私も大ファンだったからこそですが
確かに私も最後のラストシーン。。悠太郎が帰ってきてくれたのはいいのですが ちょっと。。残念な感じがしていました。
もちろん ハッピーエンドにしてあげたいと思っていたのは確かだったし
かっちゃんのこととか 辛い思いをたくさんして待ち続けていたのだからあのラストシーンでなければ 今まで見ていた視聴者が納得できないと思ってのかもしれませんね。
でも ちょっと豚さんの丸焼き(笑) のために持ち帰りとか(笑)まぁ へっ?こんなに待ってたのにぃぃ(笑)って思ってしまいました(笑)
とはいえ
あまロスだったところから
入り始めたごちそうさん でしたが
すごく いいドラマでした。
泣いたり くすって笑えたり
出てきた人がみんな魅力的でした。
源ちゃんもいい味でしたよね。
芽衣子ちゃんの子供のふくちゃんや 長男君たちも素敵な子供たちでよく泣かされました。
今度のドラマはどうなりますか。。楽しみですね♪
そして最終回の感想も、同じように思っていたと分かり、それも更に嬉しい♡
でもなかなか面白かったですよね。
ここに出てきた夫婦の人たちもちょっと変わっていて魅力的でした。
今回の朝ドラは「アンシリーズ」のエピソードが盛り込まれていて、アンファンとしては萌えないわけにはいきません。
毎朝、なんでもないようなシーンでも泣きながら見ています〈笑〉