「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

子どもは、国の宝なら、母親もまた宝。

2007-02-15 21:48:42 | 政策・マニフェスト
小児科医として、診察室に来るお母さん方をみると、
そして、子育て広場で集うお母さん方をみると、
結構、お母様ご自身を抑えて、
子育てに苦労されているのが、
推察されることが多々あります。

生まれて間もない赤ちゃんが、
「ちょっと吐くけど、大丈夫か。」と来院したとする。
お母さんは、心配になるけど、
核家族で、まわりに相談できる人もなく、
父親は、昼は仕事で出かけ、
マンションの一室で赤ちゃんと向かうのは、自分だけ。
一人で、問題を背負い込んでしまっている気になってしまう。


小児科医として、
診断をきちんと伝え、経過を伝え、
対処法を伝える。
医学的診断と治療をのべることはできる。

それだけでは、お母さんの笑顔は、
もどらない。
病気の赤ちゃんをみることで精一杯。
お母さんは、自分に無理している。

どうお母さんに笑顔をとりもどさせるか。

病気が快方に向かう傾向が見れた時に、
病気のことは、もう大丈夫と、
全ての不安をふっとばすように、
断言してみたりする。


どうお母さんに笑顔をとりもどさせるか。

快方に向かう赤ちゃんと
会話してみる。
顔を近づけると、
何だこの顔はと思うのか、
赤ちゃんが笑う。
(逆効果で、
大泣きすることもあるので
注意が必要)
笑った赤ちゃんをみながら、
診察室で、お母さんと一緒に笑う。



2-3歳は、大暴れするのが普通。

その大暴れが、自分のしつけのせいかと、
背負い込んでいるお母さんもいる。



たいていのお母さんが子育てを
ひとりで背負い込んでいる。


開業医でしていることは、
こどもの病気を治すこと。
それは、当然だけど、
その奥にある、親御さんを、
家族を、
診なくてはならないと思っている。

あすなろ通信で
お母さん方に情報発信したり、
子育て広場での企画をするときに、
ぜひ、お母さんが、息抜きできるように、
お母さんが、元気がでるように、
と考えている。



子育て支援の視点で、
大切なこと。

『子どもは宝』と言いながら、
その子育てをしている、
『お母さんも宝』という視点。

(お母さんも宝という表現は、
『子育てハッピー アドバイス』
明橋大二先生 著 から引用いたしました。)

文責:小坂和輝
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【協働 UPDATE2】成熟した市民社会

2007-02-15 12:07:29 | NPO・地域力
先週に引き続き、昨日も、
山岸秀雄先生を囲んで居酒屋で飲んだ。

中央区地域振興課協働推進担当が企画した講座、
『NPO法人設立講座』の終了後、山岸先生が
率先して、飲み会を開いてくださる。
そして実際、山岸先生が率先して飲まれる。
大変楽しい時間。

山岸先生は、本日朝9時30分から、
政府の『再チャレンジ』に関する懇談会に
参加されるようなことをおっしゃっていたが、
終電間際まで私たちに付き合ってくださった。

昨日は、飲んだメンバーは、
「NPO法人格取得に必要なこと」をテーマに
講義くださった吉川理恵子氏、
(NPOサポートセンター ディレクター)
地域密着型・借主本位の不動産経営社長、
このブログでも登場の『銀座日和』作者、
そして私の計5人。
私としては、講座を企画くださった行政の方も、
是非ご一緒にと、行きたいのだが。

飲み会で話題に上ったことは、
*不動産関連、とくに住宅相談で、
NPOが是非活躍をしていただきい、
そしてNPOでしか解決できない課題があること

*中央区は、NPOが活気づく可能性があるが、
可能性を生かしきれていない

*NPOの「第三者評価機関」は大事であるが、
それよりも大切なこと、
地域のひとりひとりが、評価できる目をもつこと。
それは、「メディア リテラシー」を持つことでもある。

そして、NPOを評価する指標というものが、
山岸先生は、ご提案されていて、私も
その指標で、各自がNPOをみると、
評価できると考える。

このようなことを、話しただろうか。



私が、心の中で暖めているアイデアは、
NPOを評価できる目を、
地域の一人ひとりが、もつことを前提に、
『住民税の1%を、自身が支援したいNPOに納めるシステム』を
構築することである。
市川市が実際に取り組まれていると思う。
このシステムをもつことで、「活動の充実」よりも前に、
話題に上ってしまう「NPO運営の資金難」を解決したい。
そうすれば、NPOが、本来のNPO活動に専念し、
地域の教育力・福祉力・雇用力などが高まるであろう。



飲み会では、講座の時にはできない、
さまざまな、質問ができる。
周囲を気にして、はずかしくて、聞けないことも、
酔いの勢いにまかせて、聞いてしまう。

山岸先生に、
「再チャレンジ」の取り組みの先に
日本社会のどのような将来像を創ろうと
考えていらっしゃるかと質問。

山岸先生「成熟した市民社会」と
“即答”されたのが、
私には印象に残る飲み会であった。

文責:小坂和輝


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