「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

ペレットを燃料に

2008-02-18 23:36:38 | 地球環境問題
本日、たまたま付いていたテレビで、
ニュースステーションの特集があった。

そこで、取り上げられていたのが、ペレット。
木屑を1/3に圧縮した小さな塊。

これを燃料にしたストーブが、あるらしい。

北海道足寄町の町役場、
福島県の高校などにも採用されている。

理論上は、木は、CO2を吸収している。
その木を、燃やしてCO2を出している。
化石燃料より、CO2削減が8割と専門家は言っていた。

私が、理想的だと思うのは、
森林の手入れで出てきた伐採した木を用いることができること。
森林の手入れをするのはよいが、伐採した木を、
如何に処分するかが問題であった。
中央区の森でも、同じ問題があるという。

伐採した木がペレットになり、燃料になる。
森林が蘇り、かつ、燃料も手に入るのであり、
一挙両得である。

ペレット燃料の市場の広がりに期待したいと思う。
家庭の暖房は、ペレットでまかなえるようになるといい。

今後も注目していきたい。

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心を診るための、“子どもと家庭”の見立てと手立て

2008-02-18 16:55:27 | 小児医療
昨日2/17(日)、
広島市子ども療育センター心療部長 岡田隆介先生
ご講演があり、受講してきた。

13時から17時、約4時間のぶっ通しのご講演。
聴いている我々も長丁場だが、
講師の岡田先生は、大変お疲れになられたのではないだろうか。

非常に有意義なご講演であり、
このご講演は、
以後の私の診療に大きな影響を及ぼすと考える。
今年の二月上旬は、人生に大きな転機となるものが、
立て続けに起こっている。
先日の鈴木紀子氏の話し方の講座で感動したので、
そう感動するものには出会わないであろうと思っていたところに、
昨日の講座に、大いに感動。

そのポイントを述べたい。

【1】医学診療モデルとこころの診療モデルの相違。

*医学診療モデル
『見立て』:データの示す客観的な根拠
『手立て』:原因に対する合理的な対応

*心の診療モデル
『見立て』:「語り」の織り合わせ
(「語られているところ」によるもので、根拠はなく、曖昧である。)
『手立て』:認識の枠組みの再構成(差異への意味づけ)

⇒心の診療は、証拠のないところに証拠を見出し、根拠のないところに根拠ある治療をしなくてはならない。非常に曖昧な診療と見受けられるが、この曖昧さをのり越えて、診療していく必要がある。

【2】発達課題
1)幼児期の発達課題
①共有の経験をすること
一緒に使う、よって、「孤独」ではない。しかし、一緒に使うから、「我慢」しなくちゃならない。

②貢献の体験をすること
「自分は、あてにされている」という体験。
乳幼児が何を貢献できるか→いてくれるだけ、という「存在そのもの」が貢献している。

③割り込みのスキル
集団の中に入っていけるスキル。

これら①②③を「家の中の居場所」でもつ時期。

2)児童期
①学校の理不尽さと折り合いをつける

②空気を読み距離を測る

これら①②を「学校の居場所」でもつ時期

3)思春期・・・一番難しい
①自分のイケテルところを切り札に

②手持ちの札で生きる決意を固める

これら①②を「自分の中の居場所」でもつ時期
(アイデンティテーの確立ともいう)

4)青年期
①待つことで手にする喜びと、待たずに手に入れる満足のバランスをとる

この①を「社会の居場所」でもつ時期

⇒幼児期、児童期、思春期、青年期の各時期に、①②③の課題をクリアーすることで、成長が順調になされる。これらの課題をクリアーしていることを見たり、クリアーできるようするところに、医療従事者による診療・支援がある。

【3】面接場面の展開法
①クライアントの不安と怒りをうけとめ
②過去の「対応・取組み」の総括とねぎらいをいう。
③「予想(期待)通り」のはずし(変化への布石)
④「雑談」の効用(緊張と弛緩のリズム)
⑤困りごととゴールの明確化

⇒同じことの繰り返しでは、同じ結果しか得られない。クライアントの行動変容を来たす面接結果を得るには、一度、③の“はずし”が大切

【4】面接のツボ
①困っている人の“はじめの一歩”
②話せば利益があるという枠組み
③副業のススメ、行為のススメ
本業が学校なら、副業としての塾やクラブでの不登校の子の活動をうながすなど。
また、考えるより行動させる。
④斜めの位置にいるリソースを探す。
親では子が構えて伝わらない場合、叔父等がうまくアプローチできる場合がある。
⑤意地と面子には、そこそこの責任とほどほどの関心
⑥すべてを知ろうとしない
⑦鉄は少し冷めてうつ(怒りよりも哀しみを伝える)
⑧えらい!わかる!がんばれ!に頼らない
⑨問題が果たしている役割は?症状に与えられた意味は?
⑩違いを尋ねる・気付く・作る、どうやったかを教えてもらう

【5】手立て(治療的アプローチ法)
問題が、発生するのは、
(人間A)×(関係性の障害B)=(問題発生C)

ここで、(関係性の障害B)は解決できないので、

B´として、コミュニケーション能力の乏しさ

により、問題が発生していると捕らえる。

(人間A)×(コミュニケーション能力の乏しさB´)=(問題発生C)

このB´へのアプローチにより、手立てしていく(治療していく)

ここで、法則があり、
①同じやり取りでは、同じ結果しか生まない。
これまでと違う結果は、違うやり取りから生まれる。

②クライエントがもつ「枠組みの外」に、如何にクライエントを出させるかが、大事。








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医療事故調/捜査とどう距離を置くか

2008-02-18 16:13:57 | 医療
医療事故に対する大切な視点(医療事故調査委員会のあり方)を述べた社説が、
神戸新聞から出されましたので、転載いたします。

****以下、転載****
医療事故調/捜査とどう距離を置くか
神戸新聞 2008年2月11日
http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0000832871.shtml

診療行為で患者が亡くなったとしよう。病院はミスを否定するが、遺族は 納得しない。公正・中立な機関が原因究明に乗り出し、結果を公表する。再発
防止にとどまらず、医療への不信解消にもなるだろう。
これが、厚生労働省が設置しようとしている医療事故調査委員会である。
現在はそんな組織がないから、遺族は裁判で争うか、泣き寝入りするしか なかった。それが深刻な医療不信を招いたことは、いうまでもない。そうした
意味でも、信頼の置ける第三者機関を設けることに異論はないだろう。問題は
中身であり、どんな機能を持たせるかである。ところが、厚労省の試案や論議
に目を向けると、期待よりも医療現場の委縮につながらないかと心配が先に立つ。

試案によると、事故調は医師や法律関係者らで構成し、「診療行為に関連 した予期しない死亡」を扱う。現在は医師法に基づき警察への報告を義務付け
ているが、これを事故調への届け出に一本化する。個別の評価は委員会の下に
設ける地方ブロックが行い、遺族からの申し出による調査も可能とする。遺体
の解剖、診療記録の評価、遺族への聞き取りなどから、死因や死に至る経緯、 要因を突き止め、調査報告書にまとめて公表する。

調査の手順を明確に示したのは評価できる。だが、調査報告書が刑事手続 きで使用されることもあるとした点は、事故調のあり方にかかわる重大な意味
を持つ。捜査との関係はより慎重にすべきだろう。組織の中立性が疑われるだ
けではない。訴追の恐れがある中で、真実を話せるだろうか。責任追及に傾け ば、真相究明という本来の設置目的から大きく外れる。

医療事故調の設置論議は、二〇〇四年の妊婦死亡事件がきっかけになっ た。帝王切開で出産した妊婦が死亡し、医師が逮捕された。「不可抗力ともい
える事例に結果責任だけで医療に介入するのは好ましくない」と日本医学会が 抗議し、中立的な届け出機関の設置を求める声が高まった。
厚労省の試案は、届け出機関の設置には応えたが、捜査とどう距離を置く かという点で、なお議論の余地を残している。事故調を厚労省の下に置けば、
組織としての独自性が問われる。また、遺族に参加してもらうなら、どういう 形がいいのか。こうした点についても、もっと踏み込んだ議論がほしい。
検討が始まって一年。法制化を急いで不十分なものにするより、医療への 影響を見極めてからでも遅くない。

****以上、転載終わり****
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それぞれの42.195km

2008-02-18 12:37:25 | 仲間・先生
東京マラソン2008が、盛大に開催された。
マラソン仲間『チーム八丁堀』の東京マラソン報告会も同日開催。

メンバー各自、それぞれの東京マラソンへのかかわりは、
東京マラソンに、幸運にもエントリーできた人。
その人をおっかけ、必死に応援した人。
東京マラソンにボランティアとして参加した人。
酒飲みながらテレビの前で声援を送っていた人。
などなど。
私はといえば、その日の午後は、
午後1時から5時まで、約4時間ぶっ通し、
別の意味で“マラソン講習会”に参加していた。

幸運にエントリーできた仲間は、
なんと“サブ・フォー(4時間以内で完走)”という快挙を達成!!
それもそのはず、昨年の中央区民マラソンで、
彼女は、女子10kmで堂々6位入賞。
また、もう一名、“サブ・スリー(3時間以内で完走)”
達成まじかの人が仲間に加わった。
レベルの高いチームになりそう。。。

昨日の報告会では、
ホノルルマラソン報告会、新年会、
気を利かしてのバレンタインデーを
兼ねていた。
一年間の目標を語ったが、
私の目標は、
「今年こそ、42.195km走ることと、築地市場を守ること」
と述べさせていただいた。
みなの目標を聞いたが、みなそれぞれの思いに、
私も大いに刺激された。
来年の報告会では、東京マラソン完走者として、
参加が理想なのですが。

チームのコーチ役を務めてくださる
NPOニッポンランナーズ斉藤太郎氏も昨日会に参加。
『NHKためしてガッテン』や『J-wave』にも出演の
今や人気のマラソンコーチ。
是非、中央区から将来の五輪マラソンランナーを出そうと話している。
この秋には、かつてやった子ども達への走り方教室を
開催したいと思っている。


昨年同様、報告会は、
大いに盛り上がり終了。
特に斉藤太郎氏が“熱い”ので、
盛り上がりはいつも格別。

このような会が続くのも、そして報告会がもりあがるのは、
幹事役がしっかりしているから。
幹事さん、いつもありがとうございます。
コメント (3)
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