築地市場移転問題の裁判のご案内です。
築地市場移転候補地として東京都の行った不正な汚染地購入問題について、購入時期(H18年、H23年)に応じ二つの裁判が同時進行していますが、5月13日(10時半~)、H23年分についての公判があります。
明日、午前10時30分 東京地裁703号法廷です。
裁判後に弁護士会館で、報告会もあります。
今回の期日に際し、原告から答弁書が出されています。その内容を印刷した資料も傍聴のかた用に、原告団事務局で印刷し準備しています。裁判の内容のご理解にお役立て下さい。
なお、H18年(2006)購入分について、先日4月23日、東京高裁は「住民監査請求の時効」について「控訴棄却」の判決を出しました。
一審と同様、朝日新聞のスクープ記事より前の都議会答弁などで、都の嘘は見抜けたはずであるとする判決で住民に不可能を強いる内容の判決でした。
ただ、東京高裁は判決文中、H18年汚染地購入前後の都議会答弁が虚偽答弁だったことを認め「答弁は,東京ガスが行った対策により,本件各土地には汚染が残置していないし,新たな土壌汚染が発覚しても東京ガスが汚染対策費用を負担する旨の説明と受け止められる。」P13、さらに「答弁内容の適否は,一般的には,それ自体石原らや東京都の政治的責任等が問われるべき問題ではあるが」p14 として、「虚偽答弁」についての石原元都知事(当時)らの政治的責任に言及しました。
この指摘は今後の裁判などに大きく影響するものと考えられます。
この平成18年分公金返還請求訴訟については、高裁判決を不服として最高裁に上告しました。
引き続きご注目ください。
さて、明日が口頭弁論期日の二つ目の裁判(H23年購入分)の公判は、下記の通りです。
以下は、原告のひとり水谷さんからの案内文です。
**************************************************************
【転送、拡散歓迎!】「築地市場移転問題」汚染地購入裁判のご案内
■平成23年公金返還訴訟(2011年購入分)
5月13日(火)10:30~ 東京地裁703法廷
報告会(法廷終了後) 場所:弁護士会館予定(弁護士会館は地裁の隣にあります。)
H19年(2007)に都の開いた専門家会議で東京ガスによる大量の残置汚染が発覚したにも拘らず、都が東京ガス(など)から「汚染無し」の価格でH23年(2011)汚染地を購入した問題です。
汚染地購入時、汚染要素を加えた評価をすべき財産価格審議会は審議を放棄し、評価を東京都と東京ガスの「協議」に委ねました。何のことは無い、汚染処理責任について都議会に対し「虚偽答弁」を繰り返し東京ガスに利益誘導した東京都と、利益誘導を受けた東京ガスが汚染地を評価すると言う、「お手盛り・協議」です。都と東京ガスはたった78億円の協議金で、汚染問題にピリオドを打とうとしたのです。現時点で汚染対策費用は762億円になっていますから、協議金はたったの1割程度に過ぎません。
現在まで続いている東京都による土壌汚染の隠ぺいは、これらの不正な汚染地の購入に伴って行われてきたものです。私たち市民はこれらの不正を解明するため、公金支出返還裁判をたたかっています。
土壌汚染問題では「安全宣言」の目処も立たないまま、施設工事に着手したことについて、業界の反発も相次いでいます。また流通動線や立地について、そして非民主的な計画の進め方についてなど、東京都は猛烈な批判を浴び続けています。
都の暴走を止めるためには、消費者である市民も加わり、絶えず監視を続けることが最大の力となると信じます。裁判の傍聴に是非ご参加下さい。
―――――――――― (以上報告)築地移転問題関連裁判の原告メンバー 水谷和子 連絡先 mizunoyaka@ezweb.ne.jp