「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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2017年6月策定 新基本構想への私のパブリックコメント

2016-12-24 13:46:50 | 中央区 新基本構想

中央区基本構想等に関する答申
中間のまとめに対する意見

中央区月島3−30−3
中央区議会議員、小児科医師
小坂和輝(49歳)
℡03−5547−1191

 新基本構想の中間のまとめに対し、手続面、内容面(総論、各論)の観点から、意見を述べさせていただきます。
 よろしくご検討いだだけますことを、お願い申し上げます。

第1、手続面から
1、起草委員会が非公開であったことの手続き上の重大な瑕疵について

 中央区議会第三回定例会の私の一般質問及び決算特別委員会総務費で指摘させていただきましたが、原則公開ですべての審議がなされるべきところ、起草委員会は、非公開で行われ、中間のまとめが出されました。
 起草委員会の議事概要を公開するということでしたが、ホームページを見ても起草委員会で、どのような議論がなされたのかまったくわからない形での記載となっています。
 各委員からどのような意見が出されたのか各起草委員会での議論が分かる形での議事概要の公開をお願いします。


2、再度のパブリックコメントの実施について

 総論で述べますが、新基本構想では、少なくとも3〜4つの内容面でかけたところがあります。特に、答申1の「第4章基本構想実現のために」で記載された中央区行政の組織のあり方についての、答申2「中央区基本計画に盛り込むべき施策のあり方」における詳細な記載を欠いている点は、致命的な欠陥だと考えます。中央区行政の改革なくして、基本構想実現はありえません。
 答申1の第4章についても、答申2に記載するとともに、今回の区民の皆様からのパブリックコメントを受け、基本構想審議会で再度検討されたものを最終答申案とし、その最終答申案に対し、再度、パブリックコメントを実施して答申を行うことを希望します。


3、新基本構想の修正について

 たとえ、新基本構想が20年先を見据えて実施されるにしても、金科玉条の如く20年間そのまま変えないでおくのではなく、大きな環境の変化があった場合においては、柔軟に修正をしていくことの考え方を、附則にでも記載をしておくことを希望致します。
 例えば、新たな区長になられた方の方針が、新基本構想と相容れない場合などは、手続を踏んで修正されてしかるべきであると考えます。また、時代とともに新たな施策の考え方が出されて来た場合など、柔軟に新基本構想に取り入れていく必要が生じる場合もあると考えます。



第2、内容面について総論
1、ソーシャル・インクルージョンの用語の欠落について

 中央区議会第三回定例会の私の一般質問及び決算特別委員会総務費と民生費で指摘させていただきましたが、第二回基本構想審議会安心部会で入っていたソーシャル・インクルージョンの用語が、第三回基本構想審議会安心部会で削除される形になりました。第二回の同部会では、用語の説明が必要であるという委員からの指摘であったにもかかわらず、用語の意味が説明出来ない言う委員からの指摘とはずれた形での対応となってしまっており残念に思うところです。
 第三回同部会で削除が委員に了承されているという区の説明ではありますが、その後、障害者施設殺傷事件が起きています。私は、その事件を受けて、改めて、ソーシャル・インクルージョンの用語の重要性を再認識し、新基本構想に入れるべきであると考えています。
 その用語の内容は、新基本構想に入っているという区の主張はわからないでもないですが、ならば、用語として入れてよいとも考えるところであるし、重要な用語は、盛りこんで初めてすべての区民に伝わっていくようになると考えます。
 そこで、答申1、第2章中央区の将来像と基本的な方向性 2将来像の実現に向けた基本的な方向性 (3)「誰もがあこがれ、住みたい・働きたい都心の実現」(8頁)の題目を、「誰もが、住み続けたい・働き続けたいソーシャル・インクルージョンの都心」のように変更し、題目自体に入れることを提案致します。少なくとも用語として採用することを強く要望致します。


2、高齢者のみの「地域包括ケアシステム」である点の修正について
 「地域包括ケアシステム」の法律上の定義は、介護保険における65歳以上の高齢者に対する仕組みではありますが、医療介護の現場においては、決して高齢者にだけの仕組みとは、考えておりません。もちろん、区もそのことを認識されていることと思います。
 新基本構想においては、限定的に高齢者だけの仕組みに書かれていることを修正いただくことを要望いたします。
 特に、「高齢者が住み慣れたまちでいきいきと暮らし続ける環境づくり」(10頁・26頁・38頁など)を、「高齢者をはじめ誰もが住み慣れたまちでいきいきと暮らし続ける環境づくり」と題目や文面などを変更頂けますようにお願いします。


3、区政改革への言及が答申2において欠落していることについて
 第1で述べましたように、答申1の「第4章基本構想実現のために」で記載された中央区行政の組織のあり方についての、答申2「中央区基本計画に盛り込むべき施策のあり方」における詳細な記載を欠いています。
 新基本構想実現において、区政改革なくしてありえないことだと思います。きちんと答申2において、「第4章基本構想実現のために」の詳細なる記述がなされることを求めます。


4、築地市場の移転問題について
 第4回基本構想審議会において、竹内会長と市川会長職務代理が議論されていたが、築地市場の移転は、移転することも移転をしないことも不確実な状況にあり、移転を前提とした記載はできません。その点では、第4回審議会では竹内会長の議論に分があったと思われます
 現実として、都市計画法、卸売市場法、土壌汚染対策法など各種法令に豊洲新市場は違反しており、農林水産省は市場認可しないことが濃厚であると考えます。
 土壌汚染問題が解決されることを条件に移転を容認した中央区も、その条件が満たされなくなった以上は、原点回帰し移転は容認できない立場にあります。
 従って、築地市場の移転の断定的な記載(5頁、48頁など)は改めることを強く要望致します。



第3、内容面について各論
1、いじめ、不登校の現況分析と対策の記載の欠落について
 教育分野において、いじめや不登校が、重大な問題となってきていますが、そのことについての現況分析や対策の記載がありません
 「学校がこうした期待に応え、信頼される場で有り続けるためには、複雑・多様化する諸課題に対し、教員の資質・能力の向上を図り、組織力をいかして、迅速かつ的確に解決できるよう「学校力」を強化していく必要があります。」(52〜53頁)における複雑・多様化する諸課題に含めて考えられているのだと推察致しますが、文言として記載をしたうえで、現況の分析と対策の大枠を記載されることを要望いたします。


2、交通環境の改善(47頁)での「完全歩書分離式信号機」の導入について
 自動車交通の記載において、歩行者の安全を確保する「完全歩書分離式信号機」の導入をふやしていく方向性をいれることを要望します。


3、子育て支援においての児童相談所設置の文言の記載
 「子育てに関する多様な相談に応えられるよう、相談員の専門性を高めるなど相談体制の充実を図っていくことが必要です。」(37頁)において、将来的に都から区へ移管をする児童相談所に関する記載も入れて、例えば、「子育てに関する多様な相談に応えられるよう、現在設置を目指している児童相談所を核として、相談員の専門性を高めるなど相談体制の充実を図っていくことが必要です。」などに変更されることを希望します。


4、安全・安心な医療の確保での「医療的ケア提供」に関する事項の追加
 安全・安心な医療の確保(35〜36頁)において、医療的ケアが、在宅や小中学校や保育園、各種施設で適切に提供される体制づくりも進めていくことの記載を求めます。


5、高齢者の主体的な活動を促す環境づくりにおける小学校の役割
 小学校における学校ボランティアを含めさまざまな社会参加の場や機会を提供すること(38頁)の追記を希望します。
 小学校が地域の核である(53頁)ことから、高齢者の方々が積極的に小学校に入っていくことで、小学校における人手不足を補い且つ防犯性を高め、小学生は人生の大先輩である高齢者からいろいろなことを学び、高齢者は小学生から元気をもらうという三者のWIN-WIN-WINの関係が構築できると考え、提案を致しました。


6、動物愛護で一項目をつくることについて
 「①多様性を認め合う社会の構築」(39〜40頁)において(ア)共生社会の推進の項目で、ひととともに動物愛護の内容も記載をされています。別項目で(ウ)動物愛護の項目を設け、人の記載と動物の記載を分けることを提案します。同じに項目で書かかれることで、人の共生についての内容が薄まる印象があり、また、別項目に分けることで、動物についてより詳細に内容が記載できるようになると考えます。


7、「①多様性を認め合う社会の構築」でのLGBT差別解消の追記について
 性別の記載もあるもののさらに踏み込んで、LGBTの用語を、例えば、「子育て世代や、高齢者、障害者、LGBT等への理解を深め、」(40頁)と用語を追記することを希望します。


8、生活困窮者の部分への「子どもの貧困」の内容も追記を(41頁)


9、権利擁護・虐待防止における「児童相談所」の内容の追記を(41頁)
 「区は、(略)、その中心となって虐待根絶に取り組む必要があります。」を「区は、(略)、その中心となる児童相談所を早期に開設して、虐待根絶に取り組む必要があります。」と文面の変更を要望します。


10、消防に消防団の追記を(42頁)
 「緊急時には警察、消防等の活動状況を踏まえ」を「緊急時には警察、消防・消防団等の活動状況を踏まえ」の内容の追記をお願いします。


11、マンション支援に「違法民泊対策」の追記(44頁)を


12、公園・児童遊園等の整備・充実に「無煙」の追記を(44頁)
 当初部会で委員から意見がなされていたように、公園・児童遊園での喫煙をなくし、子ども達が遊べる「無煙」の環境を整備することの記載をお願いします。

13、魅力ある都市機能における「月島」の追加
 「路地文化ともんじゃの月島」の文言を、「築地」のあと(30頁)に追加することを求めます。


14、第4章 基本構想実現のために 行財政運営での追加
 行財政運営での記載において、「情報公開」「委員会や審議会の公開などの区民に開かれた区政」「個人情報保護」「公文書管理」の内容の追加を、強く要望します。


15、「中央区スタイル」(7頁)に子育ても追加を
 「福祉・教育・まちづくりを含め様々な分野で」を「子育て・福祉・教育・まちづくりを含め様々な分野で」で、子育ても追記願います。

16、特色ある商業活力(15頁)に、「印刷・製本業」「金融業」「情報産業」の追加

17、まちのいとなみを楽しむ(15頁)に、「佃・月島」の追加

以上

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PKO部隊の日報破棄、日本国は、海外で命をはっておられる隊員を本気で守る気概があるのか?

2016-12-24 13:38:04 | 戦争と平和

 日報は、医師で言う「カルテ」、保育園児で言う園児の一日の「記録票」ほどに大事なもののはず。

 

 隊員の一日一日の貴重な活動が書かれた日報から、読み取れる多くの情報があると思います。
 破棄してよいわけがありません。

 日本国は、海外で命をはっておられる隊員を本気で守る気概があるのか、問いたくなります。

 基本的なこともできなくて、大きな驚きと共に、とても、残念です。

**************東京新聞*******

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016122401001128.html
【社会】


南スーダン陸自部隊の日報が廃棄 PKO記録、事後検証困難
 
2016年12月24日 11時31分

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊部隊が作成した、日々の活動状況を記録した日報が廃棄されていたことが24日、防衛省への取材で分かった。7月に現地で大規模衝突が発生した際の記録もなく、事後検証が困難になる恐れがある。

 同省幹部によると、南スーダンPKOは現在11次隊が活動しているが、過去の派遣隊すべての日報が残っていないという。PKO関連文書の保存期間基準は3年間と内規で定められているが、「随時発生し、短期に目的を終えるもの」などは廃棄できる。

 防衛省統合幕僚監部の担当者は「上官には報告しており、使用目的を終えた」と説明。

(共同)



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