「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

子育てと“カウンセリングマインド”

2007-02-18 10:48:12 | 心理学・カウンセリング
小児科医にも、資格がある。
一番大事なものの一つは、
日本小児科学会認定 『小児科専門医』である。
そして今、子ども達の心の問題が言われ始め、
日本小児科医会認定 『子どもの心 相談医』という資格ができた。
私も、両者当然持っているが、
この『子どもの心 相談医』の研修会に昨日参加してきた。

講師は、臨床心理士の高田知恵子氏。
(創造学園大学ソーシアルワーク学部)

カウンセリングは、カウンセラーが行うものであるが、
カウンセラーでなくとも、
カウンセリングマインドを持つことで、
クライエント(相談者)の心を大切にし、
気持ちに沿った自己決定が行うことに
寄り添うことができる。

そして、子育てをする親御さんも是非、
“カウンセリングマインド”をもって、
子どもの話を聴いてあげてほしいと願っている。
これができるのであれば、
世の中から、ひきこもり、いじめ、少年犯罪は、確実に消える。
(もう一つ、親御さんにもっていただきたいものに、
“コーチングスキル”があるが、これは、今後取り上げる。
ちなみに、うちの藤城看護師が詳しい)

ここでは、昨日の高田氏の講演をもとに、
カウンセリングの基本的なところを述べる。


カウンセリングで大切なことは、
①共感
クライエントを批判せず、受け入れ、
共感・理解することから、始まる。
②問題整理
クライエントの悩み・問題をともに整理し、
ともに解決法を考える
③解決主体=クライエント
解決するのは、クライエントであって、
カウンセラーが答えを与えるのではない
④自己決定を援助
クライエントの力を信頼し、自己決定を援助する

注意することとして、
①プライバシーが保たれ、安心して話せる場所を用意する
②カウンセラーの価値観で判断しない
③カウンセラーはいつも同じ態度である


カウンセリングの基本は、
「聴く」「観る」「返す」
①「聴く」
傾聴すること。
言葉を注意深く聴き、言葉の背後にある感情を理解する

②「観る」
客観的にクライエントを観ること。
特に言葉と表情が一致しているか観る。
身振り、まなざしなどを通し
非言語的コミュニケーションをしているのである。

③「返す」(フィードバック)
カウンセラーの理解したこと、感じたことを
クライエントに伝える。
コミュニケーションはキャッチボールであり、
返していくことで、また相手から返ってくる。


では、カウンセリングマインドを養うには、
どうしたらよいか。
①感受性訓練
感じる力を高める、
相手の気持ちとともに、自分の気持ちを感じること

②反復練習
まずよく聴いて、聴いたことをそのまま、反復する。
例えば、
練習するパートナー「私が好きなことは、山に登ることです。」
練習する本人「あなたが好きなことは、山に登ることなんですね。」
といった具合に、そのまま反復するのである。

③ロールプレイ
クライエント(小児科の場合、親、子ども)と
カウンセラーの役割を割り振る。
場面・状況を設定し、その役割を演じること。
できれば、壁(客観的にその場面を評価する人)があると、
練習がなおよい。

このロールプレイで、何を練習するかというと、
相手の気持ちを感じつつ行う
自分のコミュニケーションスタイル、感じ方に気づく
自分の言葉やしぐさが相手にどのような影響を与えるかに気づく

~をロールプレイの後、「振り返り」をし、気づくのである。

昨日、ロールプレイの練習をしたが、
私自身「振り返り」で、感じたことは、
「子ども」役を通して、
「親」と「医師カウンセラー」の世界から取り残された気分を経験でき、
子どもの気持ちを汲む大切さを感じた。
「医師カウンセラー」役を通して、
「親」の気持ちを受け止めて聴く努力をしたのだが、
「親」役には、
「では、この先生は、何をやってくれるのか、結論がほしかった。」
と言われ、親の気持ちの受け止め方の難しさを感じた。



では、最後に、
カウンセリングマインドを
日々の子どもとの接し方で、活かすポイントは?

①子ども達、ひとりひとり皆違うことを忘れない
同じことを言っても、兄弟でも受け止め方は、違うはず。
お兄ちゃんに通じても、弟には通じないこともあることをお忘れなく。
子ども達の受け止め方は、千差万別なのである。

②子どもの伝えようとしていることを理解しようと努力する
それには、言葉とともに、
言葉の背後にある気持ち・身振り・眼差しを通して感じる

③急がばまわれ、
心をきめて、こどもに向かう。
そして、時には待つ!!

④親の意見を押し付けない



繰り返しになるが、カウンセリングマインドは、
子育てにとっても大切なものと思っている。
いじめ対策というと、皆いっせいに、
『学校にスクールカウンセラー配置を』という。
これは、これで正しい。
ただ、他人任せにする前に、することがある。
『すべての親御さんにカウンセリングマインドを!!』

文責:小坂和輝

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笑う門には福来る

2007-02-17 13:06:39 | コミュニケーション
ケーシー高峰の漫談を昨日聞いた。
面白かった。
結構、年配の方も来られていたが、大いに受けていた。

笑いは、脳を活性化し、
きっと認知症予防に役立つであろう。


私たちも、人をひきつけ、
かつ笑わせるスピーチをして見たいものである。

どう分類したらよいのかわからないが、
笑いには、
①ネガティブな笑いと②ポジティブの笑いがあると思う。

注:もっと、きちんとした笑いの分類があれば、
誰か教えてください。




①ネガティブの笑いは、
冷笑、嘲笑など。
この笑いの機序は、
「高低差から来る笑い」。

特に自分を高めて、
相手を低めて、
その差が生じたところで、
笑いが生じる。
高いところから、低いところに
水が流れるように。
電圧の高いものと、低いものがあり、
それをつなぐと、電流が流れるように。

自分の方が成績がよく、
成績の悪いやつをわらったり、
自分の方がお金持ちで、
お金のない人をわらったりする。

これからは、アメリカ追従の日本は、
アメリカのように格差社会が来るが、
この種の笑いがふえるであろう。

この差の作り方を、
逆にした場合、
すなわち、
自分を低めて、
相手を高める。
それで出る場合、これは、
ひとつ笑いを創る方法であろう。
ケーシーさんの笑いも
この種のものがあると思う。


ネガティブの笑いとして、
もう一つ、「甘えの笑い」があるかもしれない。
失敗して、照れ隠しで笑うことがある。
(日本文化に根付くので、
一概にネガティブの笑いとするのは、
問題があるとは、思っている。)
外国人との交渉で、この種の笑いを出してしまうと、
馬鹿ととられてしまうであろう。




②ポジティブな笑い。
これは、「共感から来る笑い」。
こちらの心の振るえと、
相手の心の振るえが、
共振しあって出る笑い。

人と話して軽く微笑むことで、
相手のことをうけ入れているというサインとなる。
会話がうまく運ぶことになる。

診察室で、言葉の出るかでないかの子と、
一緒に笑う。きっと共振の原理で、
笑いがでるのであろう。

小児科医開業医の診察室は、
笑いが出ることが多い。
これがあるから、小児科医はやめられない。
元気をもらっているのは、
病気を治す立場の私の方なのである。
(もちろん、元気に泣いたり、または、
反応なくぐったりの重症なケースは
別であるが、結構、熱でも子どもは
元気なことが多い)


もう一つ、「意外性の笑い」。
自分の想像していたものと、
現実が異なったときの、
意外性から笑いの反応がでることがある。

子どもを見ていて、
その行動は、意外なことが多い。
笑いの元となる。
テレビ番組の
『はじめてのおつかい』が、
人気が出るのは、このあたりの、
笑いがあってのことであろう。

ケーシーさんの場合、
女の7変化の話があった。
きちんとは、思い出せないが、
感じだけで行くと、
「市」にいった「末」の子が、
「良」い品を買ってきて、
「兼」ねてからの
「家」に住んだ。
姉妹⇒娘⇒嫌⇒嫁
「古」くなってきて、姑
しわがよってきて、
これは、wave:波、婆
意外性の話から、笑いが出た。



笑いの効用が、さけばれはじめている。

そして、人間の定義をする場合、
火や道具をつかうものが、人間。
言葉をつかうものが、人間。
などとあるが、
これらは、サル・チンパンジーでもできる。

「笑いをもっているものこそが、人間である。」と定義できる。
 


『笑う門には福来る。』

笑いをつくるのが、得意でない私が言うのも
なんなんですが、、、、、
ポジティブな笑いを追求し、
その笑いが起こる地域社会にしたい。

笑っていれば、病気にならない。
そのような社会は、
医療費も大いに削減されるはずである。



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小児科医が伝えたい 子ども達の健康を守る12のテーマ

2007-02-16 16:39:55 | 小児医療
クリニックとなりの子育て広場で、
『子どもの健康アドバイザー講座』と題し、
06.11.10から07.2.16本日まで、
毎週金曜日に、講座をしてきました。

各講義のテーマと、
その時に伝えたいと思っていたポイントを
まとめますと、

**********************

第1講:子どもの心と体に起こっていること
明らかに現代の子ども達の心と体に変化が起こっている。


第2講:子どもの病気に備える
まずは、病気予防と予防接種。
病気のときは、受診すべき状態を頭におく。


第3講:子どもの病気の特徴
小さいころは、感染症。
大きくなってくると心のトラブルも病気の原因になる。


第4講:子どもの事故を防ぐ(1)そのリスク・マネジメント
事故は、予防できる。
大人は、子どもの事故を予防する義務がある。


第5講:子どもの事故を防ぐ(2)子どもの心肺蘇生のABC
子どもの死因の一位は、事故。
その現場にいたら、まず蘇生、次に119番。


第6講:心の育ち
一歳までの愛着形成、
それからの二つの反抗期(2.3歳と10歳頃)を乗り切るところが、大切。


第7講:心と体が育つための生活習慣―食事・睡眠・遊びー
まずは、早起き。
しっかり朝ごはん食べて、おもっきり遊び、泥のように眠る。

文責:小坂和輝


第8講:生と性を考える
人生での大切な3つの出会い。
親との出会いは宿命的、
パートナーとの出会いは選択できる、
子どものとの出会いは親となる責任がある。
この出会いが素敵なものになるように、
生と性を子どもたちに伝えるのが大切。
(なお、この3つの出会いは、
東邦大学医学部看護学科
齋藤益子先生の講演から引用)


第9講:タバコの害
妊婦の喫煙、子ども達への受動喫煙は絶対防いでほしい。


第10講:軽度発達障害について
育て方で起こるのではなく、
脳のどこかの障害でおきる。
社会の中で、共に受け入れていこう。


第11講:アレルギーについて
現代社会の文明病。
環境整備と生活習慣改善(ケア)と薬物療法で対処可能。


第12講:子ども達の健康のためにすべきこと
子どもは、地域の宝。そして母親も宝。
学校、医療機関と地域社会(行政・企業・NPO)
の三者が連携して家族を見守ること。

*********************

熱心に参加くださるお母さん方がいて、
こちらも、励みになりました。
3月は、第12講を深め、
では、子ども達に健康のために、何をすべきか、
具体的に迫りたいと考えています。
コメント (2)
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子どもは、国の宝なら、母親もまた宝。

2007-02-15 21:48:42 | 政策・マニフェスト
小児科医として、診察室に来るお母さん方をみると、
そして、子育て広場で集うお母さん方をみると、
結構、お母様ご自身を抑えて、
子育てに苦労されているのが、
推察されることが多々あります。

生まれて間もない赤ちゃんが、
「ちょっと吐くけど、大丈夫か。」と来院したとする。
お母さんは、心配になるけど、
核家族で、まわりに相談できる人もなく、
父親は、昼は仕事で出かけ、
マンションの一室で赤ちゃんと向かうのは、自分だけ。
一人で、問題を背負い込んでしまっている気になってしまう。


小児科医として、
診断をきちんと伝え、経過を伝え、
対処法を伝える。
医学的診断と治療をのべることはできる。

それだけでは、お母さんの笑顔は、
もどらない。
病気の赤ちゃんをみることで精一杯。
お母さんは、自分に無理している。

どうお母さんに笑顔をとりもどさせるか。

病気が快方に向かう傾向が見れた時に、
病気のことは、もう大丈夫と、
全ての不安をふっとばすように、
断言してみたりする。


どうお母さんに笑顔をとりもどさせるか。

快方に向かう赤ちゃんと
会話してみる。
顔を近づけると、
何だこの顔はと思うのか、
赤ちゃんが笑う。
(逆効果で、
大泣きすることもあるので
注意が必要)
笑った赤ちゃんをみながら、
診察室で、お母さんと一緒に笑う。



2-3歳は、大暴れするのが普通。

その大暴れが、自分のしつけのせいかと、
背負い込んでいるお母さんもいる。



たいていのお母さんが子育てを
ひとりで背負い込んでいる。


開業医でしていることは、
こどもの病気を治すこと。
それは、当然だけど、
その奥にある、親御さんを、
家族を、
診なくてはならないと思っている。

あすなろ通信で
お母さん方に情報発信したり、
子育て広場での企画をするときに、
ぜひ、お母さんが、息抜きできるように、
お母さんが、元気がでるように、
と考えている。



子育て支援の視点で、
大切なこと。

『子どもは宝』と言いながら、
その子育てをしている、
『お母さんも宝』という視点。

(お母さんも宝という表現は、
『子育てハッピー アドバイス』
明橋大二先生 著 から引用いたしました。)

文責:小坂和輝
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【協働 UPDATE2】成熟した市民社会

2007-02-15 12:07:29 | NPO・地域力
先週に引き続き、昨日も、
山岸秀雄先生を囲んで居酒屋で飲んだ。

中央区地域振興課協働推進担当が企画した講座、
『NPO法人設立講座』の終了後、山岸先生が
率先して、飲み会を開いてくださる。
そして実際、山岸先生が率先して飲まれる。
大変楽しい時間。

山岸先生は、本日朝9時30分から、
政府の『再チャレンジ』に関する懇談会に
参加されるようなことをおっしゃっていたが、
終電間際まで私たちに付き合ってくださった。

昨日は、飲んだメンバーは、
「NPO法人格取得に必要なこと」をテーマに
講義くださった吉川理恵子氏、
(NPOサポートセンター ディレクター)
地域密着型・借主本位の不動産経営社長、
このブログでも登場の『銀座日和』作者、
そして私の計5人。
私としては、講座を企画くださった行政の方も、
是非ご一緒にと、行きたいのだが。

飲み会で話題に上ったことは、
*不動産関連、とくに住宅相談で、
NPOが是非活躍をしていただきい、
そしてNPOでしか解決できない課題があること

*中央区は、NPOが活気づく可能性があるが、
可能性を生かしきれていない

*NPOの「第三者評価機関」は大事であるが、
それよりも大切なこと、
地域のひとりひとりが、評価できる目をもつこと。
それは、「メディア リテラシー」を持つことでもある。

そして、NPOを評価する指標というものが、
山岸先生は、ご提案されていて、私も
その指標で、各自がNPOをみると、
評価できると考える。

このようなことを、話しただろうか。



私が、心の中で暖めているアイデアは、
NPOを評価できる目を、
地域の一人ひとりが、もつことを前提に、
『住民税の1%を、自身が支援したいNPOに納めるシステム』を
構築することである。
市川市が実際に取り組まれていると思う。
このシステムをもつことで、「活動の充実」よりも前に、
話題に上ってしまう「NPO運営の資金難」を解決したい。
そうすれば、NPOが、本来のNPO活動に専念し、
地域の教育力・福祉力・雇用力などが高まるであろう。



飲み会では、講座の時にはできない、
さまざまな、質問ができる。
周囲を気にして、はずかしくて、聞けないことも、
酔いの勢いにまかせて、聞いてしまう。

山岸先生に、
「再チャレンジ」の取り組みの先に
日本社会のどのような将来像を創ろうと
考えていらっしゃるかと質問。

山岸先生「成熟した市民社会」と
“即答”されたのが、
私には印象に残る飲み会であった。

文責:小坂和輝


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あすなろ通信(07/02/14):強みと弱み

2007-02-14 12:05:08 | 心理学・カウンセリング
私のクリニックには、
みんなの子育て広場“あすなろの木”を併設してます。

あすなろの木の利用者の希望の方には、
イベント情報・地域情報を
『あすなろ通信』として配信しています。

今回は、藤城看護師が文章をつくりました。
今日配信分の文章、おもしろいのができましたので、
こちらにもご紹介します。

配信先が、子育て中のお母さん向けでありますので、
文章もそのようになっています点は、ご了承ください。

このような情報を、
子育て中のお母さんに配信しているのには、
単なる情報発信以上に、“思い”が込められています。
メールを読んで、
“お母さん達には何らかの気づきのきっかけを与えたい”
今回であれば、
1人でも多くのお母さんに自身と向き合い、
強みを考え、
少しでも自分を好きになってもらいたい。
そんな、“思い”をこめてメールが創られています。



以下、転載
*************************
皆さん、こんにちは。今日はバレンタインデーですね(o^-^o) もう旦那さまへのチョコは用意されましたか?? 私は、某デパートのチョコレート展覧会に行き、各国のチョコを色々味見し、買ってきました。今年は、日頃お世話になっている母にも買ってみました☆ 毎年、チョコの種類も増えるので、ホント迷っちゃいます…f^_^;
ところで、4月14日が何の日かご存知ですか?? 答えは…『オレンジデー』だそうです。恋人同士でオレンジを贈り合い、愛情の確認をする日…。なぜオレンジなのか?私もその理由は分かりませんが…。私は、イベント好きなので、早速“オレンジデー”にもチャレンジしてみたいなぁ…なんて(^-^) 相手にも自覚してもらわない
と…ですね!!

さて先週、私は某製薬会社のコーチング研修に、アドバイザーとして関わらせていただきました。
たくさんの学びがありましたが、その学びの中から1つ。。。

〈質問〉
コップに水が半分入っています。そのコップを見て、皆さんはどう思いますか??

1.水が半分しかないと思う。
2.まだ水が半分入っている。

これを“強み”“弱み”に分類すると、1が“弱み”、2が“強み”になります。
見方によって、同じものが強みにも弱みにもなるのです。(この見方のことをコーチング的用語でいうと、“リフレイミング”というのですが、名前はどうでもよいです。)

自分では弱みと思っていることでも 見方を変えれば強みになります。例えば、“なかなか行動に移せない”も、見方を変えると“慎重である”になりますね。

“あなたの強みを30個書いてください”と言われたら…。どうですか? 書けそうですか? 自分の強み、ぜひ書き出してみてください。ちなみに私ですが、2年前は10個書くのも大変でした。今では、40個近く書けます。 弱みだらけだった私も2年もたてば、強みだらけ(笑) これがまたコーチングの威力です。興味の出てきた方は、
メールくださいね☆

前置きが長くなりました。2月後半のご案内です。(1講座:300円)

①さおり先生の編み物教室
講師 中村 更織(当院保育士)
日程 2月22日(木)
時間 2:00~3:30 別途:材料費

②子どものくせと心理学
講師 伊丹 龍義(東洋大学教育学研究所在中)
日程 2月21日(水)
時間 1:00~2:00

③子どものアドバイザー講座
講師 小坂 和輝(当院院長)
日程 2月16日(金)「子ども達の健康のためにすべきこと」
時間 12:30~1:00

④ママTIMES
講師 鈴木佐智子(当院保育スタッフ)
日程 2月 16日(金)/ 23日(金)
時間 1:30~2:30

⑤あすなろ倶楽部
講師 増田 おさみ(あそび子育て研究協会理事)
日程 2月 20日(火)「凧揚げ」
2月 27日(火)「睡眠を科学的に検証」
時間 11:00~12:00(0歳コース)
   15:00~16:00(0歳以上コース)

⑥あすなろ楽書き塾(1ヶ月/6,000円)
講師 増田 摂映
日程 2月 20日(火)/27日(火)
時間 12:45~1:30

みんなの子育てひろば あすなろの木
http://ameblo.jp/asunaro-kids/

文責:小坂和輝
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病気の子を、地域の力で見守ろう

2007-02-13 19:28:54 | 各論:病児保育
私のクリニックでは、
病児保育・病児後児保育を併設して持っている。

開業時の2001年10月1日から病児保育を開設。
はじめは、自主運営で行っていたが、幸いにも、
2002年4月1日から、区の委託事業として認められ、
今に至る。
昨年一年間の利用者は、953名であった。一日平均3.9人。

本日フジテレビさんによる、
『ニュースJAPAN』での特集として取材があった。
本日23:30~放送予定とのこと。
題して『少子化救う病児保育!』

「運営していて、つらいことは何か」
というような質問があったが、
つらいことは、
うちのクリニックの病児保育を利用したいという方がいるのに、
定員がいっぱいで、お預かりできないで困っている親御さんを
見ることである。
(保育・看護スタッフ1人につき2人をお預かりする保育の手厚さを
とっているため、当院の場合 定員8人)

こんなとき、地域に広がりつつあるNPOの活動に期待したい。
例えば、NPOフローレンスの場合、
http://www.florence.or.jp/
子育て経験や保育・看護経験のあるボランティアが、
病気になった子を、ボランティアでお預かりするシステム。
イメージとしては、ベビーシッターが病気の子を預かるようなもの。
もしくは、地域に浸透しつつあるファミリーサポートが
病気の子を預かるようなもの。
ただし、異なるのは、
参加ボランティアは、子供の病気、心肺蘇生、保育などについて、
十分な研修を積む。
かつ、万が一の場合、緊急連絡先となる提携医がいるのが前提。
私もフローレンスの理事であると共に、提携医である。


こうして、
私のクリニックのような施設で
病気の子を預かる医院併設型病児保育室と、
保育所に併設して病気を預かる保育所併設型病児保育室と、
地域のボランティアが、病気の子を預かるNPOが、
連携していくことで、機能する病児保育体制が構築できると考える。
特に、各タイプで、うまく役割分担をする。
重症な子、急変のありそうな子は、医院併設型病児保育室。
軽症な子は、保育所併設型病児保育室や地域ボランティア型病児保育。

理想はそうだが、現実には、
それぞれのタイプによって問題点がある。
①医院併設型病児保育室の場合
定員があるため利用できる人が限られてしまう。

②保育所併設型病児保育室の場合
同様に利用定員。
及び当然医師不在であるため、
急変時の緊急対応ができる体制を整える必要がある。

③地域のボランティアが預かる場合
参加ボランティア不足
保育所併設型同様に、急変時の緊急対応の体制整備が必要。
この場合、ひとりで見ているわけだから、
本当に慎重にならなくてはならない。
保育所併設型なら、まだ複数で見るわけでその点で安全である。
また、利用者負担のコストも一番かかる。
ただし、もし、参加ボランティアの数が十分そろった場合、
施設型で言う利用定員はなくなる可能性がある。


世田谷区は、来年度病児保育問題解決に向け、動く。
それは、病気の子を預かる施設を作るようである。
いくらやっても利用定員はあり、焼け石に水になりかねない。


私の考えは違う。
③でいう地域ボランティア型の
問題点を解決しながら、
病気の子を地域の力で見守ることこそ、
経費がかからず、もっとも有効なはずだ。
これがうまくいけば、利用定員がなくなる。
利用したい場合、100%対応できるのである。


中央区を子育て日本一の区にする鍵の一つ:
『病児保育・病後児保育、利用希望者には
地域のボランティアの力で100%対応する』
これができる自治体は、日本中どこにもないと思う。
この実現をここ中央区で目指して行きたい。

少子化問題の一つの有効な解決法であるはずだ。


「病気の時ぐらい、親が看病するもの。」
これは、正論である。
上記施策は、
「病気の時ぐらい、親が仕事を休める」
ゆとりある社会がくるまでの、
時限立法である。

文責:小坂和輝
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そのまんまマニフェスト

2007-02-12 17:24:51 | 政策・マニフェスト
私の故郷は、三つある。
生まれたところ和歌山県、
青春時代を過ごした広島県、
子育て、仕事をする東京都。

一番目の故郷、和歌山県と似通っていて
親近感を覚えるのが宮崎県。
よって、宮崎の知事選と
その後宮崎が変わるかにも自分の故郷のように
気になっている。

今回のそのまんま東こと東国原知事誕生は、
驚きであった。
そのまんま東氏が、選挙でつれてきたものは、
たけし軍団ではなく、マニフェストであったという。
(朝日新聞 社説07/2/11)

社会を変える道具が、NPOなら、
政治・行政を変える道具は、マニフェストと思う。

マニフェストとは、
「政策ごとの予算額や、達成期限を具体的に書いた公約」である。

私は、そのまんま東氏にも親近感を覚える。
彼は、人間は変わることができるということを示してくれた。
私も、変わることができて、今の自分があるし、
変わらなくてはならないいろいろな部分をもつ人間だから。

そのまんま東氏のマニフェスト、『そのまんまマニフェスト』を
読んでみた。
http://www.senkyo.janjan.jp/diet/profile/0043/00043741.html

そのまんま東氏のマニフェストは、
私なりによむと、
一、そのまんま東氏が、宮崎県セールスマンになる
一、観光、農林水産に力
一、人が戻ってくる、企業がやってくることに力いれる
一、財政改革で350億うかす
一、入札改革で投資的経費を1割源
が、ポイントか。


素人県知事が、
(東国原氏には悪いが、学校をでて、すぐ政治の道に進んでいないので、
「素人」と表現させていただいた。)
危機にある宮崎県政を立て直していくのを、
期待しながら見て行きたい。
応援の気持ちを込めて見て行きたい。

東国原氏による宮崎県政改革が成功すると、
みんなの政治を見る目が、
ポジティブに変わっていくであろう。
そういう意味でも、期待を込めている。



そのまんま東氏のマニフェストを私なりにまとめてみた。
以下、長いです。
***************************
『そのまんまマニフェスト』

「思い」
宮崎県政の危機を、宮崎を故郷にもつ人間として何とかしたい。
自分の経験、人脈、スキルを宮崎に還元して県民と協働・共有し、
宮崎再建・宮崎自立を。

「政策理念」
1、全県民パワーで宮崎の未来をつくる
2、宮崎の意識改革を県庁からしていく
「これはできん」から「どうしたらできるか」
可能性を求める発想を醸成
3、意識改革では、宮崎の潜在能力を出す
宮崎県民は、日向の温和な気候とのんびりした環境で、
おっとり、おとなしく、ともすれば引っ込み思案になりがち。
4、私が、宮崎のセールスマンとして、宮崎を全国、世界へ

「そのまんまマニフェスト」
宮崎再建・宮崎自立のために具体策を3つの宣言にまとめた。
具体策1 「宮崎がばいよ」宣言:「将来」の生活向上への投資
①農林水産振興
「宮崎ブランド」
地産地消
海外市場へ販路開拓
大規模経営支援
後継者不足を企業を入れて解消
環境税で森林保全

②観光振興
「宮崎おもてなし日本一」
観光を宣伝活動
フィルムコミッション
台北、上海への定期航空路線開設
外国人リピーター獲得のための子供向け日本語教育サマーキャンプ事業

③ものづくり振興・企業誘致
新規立地100社、新規雇用創出1万人
半導体、自動車に誘致活動
コールセンター進出支援
企業誘致担当の団体、職員に成果主義契約導入
無担保事業資金確保支援のための「みやざきローン担保証券」導入
県内企業の新製品開発支援
ものづくり企業の競争力強化
中小企業向け証券市場株式公開支援

④移住促進
都市部の退職者向け対策
Iターン、Uターン呼びかけ
移住者支援NPOとの協働
空き家バンク活動
以上より、100世帯移住

⑤社会基盤整備
観光資源の高千穂地域の交通基盤整備
東九州自動車道
宮崎空港
宮崎港

具体策2「宮崎どげんかせんないかんが」宣言:「今」の暮らしの充実化
①教育改革
「全ての大人は全ての子供の教師たれ」
いじめ問題にスクールカウンセラー増員
30人学級
教員指導力強化のため企業派遣
学力やスポーツの強化指定校
高校生の国際経験
宮崎県内の大学生の東京での企業体験
「生涯学習」「生涯スポーツ」環境整備

②医療・福祉改革
医師の中山間地等巡回制度
宮崎県内での就業を条件にした医学生向け奨学制度
県立病院の赤字体質改善
治療から予防へ
生活保護世帯への専門支援チーム
障碍者の生活安定

③女性のための改革
ジェンダーエンパワーメント測定
女性のための相談サポートシステムの設置
お母さんと子供のための4対策
3歳以降の医療費補助
幼保一元化の推進
共働きやシングルペアレント支援の学童保育
お父さんの育児休暇促進

④防災改革
被災時の当座の生活費に備え「災害時安心基金」3億円用意
防災無線、ラジオ整備
ハザードマップ
災害時の対応のための自衛隊との連携強化

⑤防犯対策
「軽犯罪の取り締まり強化運動」
街中の死角チェック
少年犯罪の地域パトロール

⑥情報通信改革
地域テレビ局増設
公募債で情報通信基盤整備
県民情報化大賞
高齢者等が使いやすいIT関連機器を県庁に
ITタウンの創設
宮崎県産、著名人・有名人の排出強化

具体策3 「宮崎は変わらんといかんが」宣言:「過去」からのしがらみ一掃
①財政改革
一般会計の歳出見直しで単年度で350億円の財源を捻出
県民と民間のプロの視点で県の全事業を棚卸し
県民と民間のプロの視点で県の企業会計、財産を再評価、売却、債務返済
人件費100億円程度削減
捻出した350億円の200億円を具体策1と2の財源に
捻出した350億円の150億円を将来の基金に

②行政改革
県政情報の原則公開
部局の長が、知事に対して「部局マニフェスト」
政策アイデアを募集、公募
絶え間ない事業見直し
知事退職金に県民の満足度をいれ一定比率を返納する
知事の政治資金収支報告書の全面的公開
知事の多選自粛

③入札改革
官製談合の内部通報制度
県庁幹部の天下り制限
指名競争入札の縮小、廃止
信用力のない業者の落札をふせぐ入札保証ボンド
電子入札、郵便入札
行政の積算能力を高めて価格を下げる
落札率の常時チェック
5000万円以下の工事は、県外業者の参加を一定制限
土木部や環境森林部等への監視強化
入札改革で、投資的経費を1割減

以上、
*****************************
文責:小坂和輝
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インフルエンザ流行の兆し

2007-02-11 22:14:14 | Weblog
いままでは、ぽつん、ぽつんと患者さんが出ていましたが、
いよいよ、
今週から、2月後半にかけて、
インフルエンザ流行のピークが来ると思います。

まずは、予防接種。

手洗い、うがい、マスク。
部屋の加湿(感染力が、落ちるから)
栄養と休養。


人ごみをさける。

飛行機の中とかは、最悪ですね。
乾燥していて、密室なので、
ノロウイルスや、
インフルエンザウイルスの患者がいると、
周辺のひとに感染するでしょう。
(飛行機内の湿度はいったいどれだけなのかな?)

インフルエンザは、発症すると、
検査で、わかり、
特効薬もあります。

急な高熱、全身倦怠感、筋肉痛、頭痛
および、呼吸器の症状としての咳や
胃腸の症状としての嘔吐、下痢。
こういうときは、急いでかかりつけに。

予防接種は、高齢者には助成がでます。
子どもたちにもインフルエンザ予防接種無料化
などの政策は、助けになると考えます。

文責:小坂和輝
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政治との付き合い方

2007-02-10 23:02:29 | 政策・マニフェスト
私は、政治は、大切だと思っています。

でも、一般的に、昨日の医師会と同じように、
世間では、ネガティブに、捉える人が多いのでは
ないでしょうか。

人が、ネガティブに、捉えれば捉えるほど、
人は、政治を煙たがり、
政治から遠ざかり、
結局、
現体制の政治家の思う壺。
それにより、政治に緊張感がなくなり、
あまり良い政策がなされず、
嫌気が差した人は、ますます政治から
遠ざかってしまう、という悪循環。

今、IT・ネットなど情報がいち早く
伝わる手段を手に入れ、
人と人が結びつき、
少しだけ、政治も良くなろうとしています。

政治家が誕生するパターンをみると、
①二世議員、三世議員
②スポーツ選手、タレントで知名度があったから、
なるケース
③医師会、歯科医師会、看護師会、宗教団体など
まとまった組織票があり、なるケース
④ある政党に流れが来て、棚からぼた餅でなるケース
⑤NPOやボランティアなど社会活動をしていて、
政治に目覚めてなるケース
などが、あると思われる。


私も⑤の政治家を多く知っている。
青年会議所から衆議院議員になった人、
離婚の相談ボランティアから参議員議員になった人、
武蔵野市でNPO活動していて市議になった人、
御殿場市で男女共同参画活動をしていて市議になった人、
渋谷区でバザーなどを自主的に企画していて区議になった人、
などなど、


⑤のNPOやボランティアなど社会活動をしていて、
政治に目覚めてなるケースであるが、
この場合には、立候補者は、きっと悩むと思う。
自分のやってきたボランティアが、
実は政治家になるための
売名行為であったのではないかと。
いくら純粋に、人のためと思って、
ボランティアをして来たとしても、
人は売名行為と思うのではないかと。

ある人に言わせると、
『確信犯』という割りきりが大事だと。

ある人に言わせると、
「売名行為だと人に思われることを、
心配する人の心には、売名行為が
潜んでいるのである。
判断するのは、人であって、
立候補する本人が判断することではない。」と。


最初に戻るが、
政治を世間では、ネガティブに、
とらえるその風潮が、
こんな変な悩みを起こす
根本にあると思う。

政治家は、
言ってみれば、『有償のボランティア』であると
もっと、もっと、ポジティブに捉えることができる
意識改革がなされるよう、努力していきたいものである。
時間がかかるだろうが、
次世代のために。

日本の政治が変わらねば、
いつまでたっても
アメリカ追従の日本は変わらない。
中国との関係は、よくならない。

話が、広がってしまった。。。。

文責:小坂和輝
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医師会活動:医師会員同士の交流 -中央区医師会の場合ー

2007-02-09 22:10:44 | Weblog
中央区には、医師会が2つあります。
日本橋地域の日本橋医師会と、
京橋・月島地域の中央区医師会です。

私は、中央区月島で開業していますので、
中央区医師会に属しており、
そこで、私も理事の一人として
末席に名を連ねています。

中央区医師会には、
250名程度の医師が加入しています。

医師会会員同士の連携が大切です。
患者さんのためにも、
連携が大切です。

連携があることで、
とくに「顔の見える関係があること」で、
患者さんの病気が、自分の専門外の場合、
他の科目の信頼できる先生に紹介することができます。
一人の医師が、すべての病気に対応できるわけがないのは、
自明のことです。
例えば、小児科であります私の場合は、
親御さんがご病気の場合、
信頼できる呼吸器科、産婦人科、心療内科など、
よくご紹介し、お世話になっています。




中央区医師会には、他の地域の医師会ではまれな、
誇れる会員同士の交流の機会があります。

それは、毎年秋に開催する、
医師会員の一泊旅行です。

一昨年は、熱海。
昨年は、軽井沢。
今年は、箱根を計画中です。

この旅行の目的の一つは、
医療制度に関する、特に医療保険に関する自主勉強会や、
著名な講師をお招きして、
医療経営、地域医療・介護、日米の医療制度の比較などの
勉強会を行うことです。

そして、もう一つの目的は、親睦です。
温泉つかったあとに、座敷で大宴会をします。
二次会、三次会と朝まで飲んで、語ります。

翌日時間があって、元気のある人は、
テニスをやったり、ゴルフをやったり、観光したりします。

このような、親睦を深めることで生まれる
固い結束、チームワークをもって、
日常診療で連携しあい、
日頃の医師会活動では、
地域医療をよくするために、
話し合っています。

医師会というと、なじみのない、
下手するとマイナスイメージをお持ちかもしれません。

しかし、私たち中央区医師会は、
会員同士の交流・親睦を大切にしながら、
地域医療を考えています。

文責:小坂和輝
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【協働 UPDATE1】NPOは、社会を変えるか?

2007-02-08 19:37:56 | NPO・地域力
NPOの名付け親のひとり、山岸秀雄氏
(NPOサポートセンター理事長、
法政大学大学院客員教授、政治学研究科)
が、『NPO法人設立講座』をご講義されました。

NPOは、
Non-Profit Organaization(非営利組織)に由来した、
和製英語です。
NPO=NGOと考えてよい。
NGO(Non Governmental Organaization 非政府組織)は、
国連に政府としてでなく、活動する組織を指してきた。
わざわざNPOという言葉を創った心は、
NGO;主に国際協力活動
NPO;主に国内活動を指すというだけでなく、
「社会システムを変革する道具」として
新しく誕生したことを強調したかったからとか。

NPOは、
「社会的資源(寄付、ボランティア、委託事業等)を
活用して、公共的サービスを提供する事業体」と定義する。
簡単に言うと、
地域の課題を解決しようと集まった志しある人たちのことである。

山岸氏がいうに、

*市民にとって、NPOとは、
「社会参加の道具」
いままでは、「企業」と「行政」が社会を成り立たせていたが、
NPOが出てくることで、「企業」と「行政」と「市民」が、
社会を成り立たせることになる。
それこそ「成熟した市民社会」である。

*平成10年(1998年)は、
日本社会を変えるメルクマールとなる年。
なぜなら、NPO法が成立したから。
この法律は、明治以来の中央集権体制からの「革命」であり、
市民が「公共」に参加することを認めた。

*NPOで大切なこと
まずは公益性・社会貢献性
ついで、計画性・情報公開

*NPOが強みとなるのは、
福祉力、教育力、雇用力



私が思うに、
NPO運営を活気付ける鍵は、
「資金」と「NPO活動の第三者評価」である。
資金は、税制を変え、
企業のNPOへの寄付、資金援助を出しやすくすることと、
住民税の1%は、自分の気に入ったNPOに収める
というようなシステムをつくること。
第三者評価は、
公益性のないNPOや、
暴力団の隠れ蓑としてのNPOは排除し、
がんばっているNPOは、公表する。
その評価があることで、
多くの市民が、NPOを知り、
NPO自体もその活動をがんばるきっかけになると思う。

山岸氏も言われていたが、他地域に先駆け、
ここ中央区内にあるNPOに対してだけでも、
第三者評価システムを取り入れて行きたいものである。


山岸氏の講演は、聞いている方もわくわくしてきて、
NPOでなんか出来るのではないかという気を起こさせてくれた。


講演の後、時間のある受講者を
居酒屋に誘ってくださった。
楽しい飲み会であった。
酔った勢いで、
講演会ではできない
はずかしい質問を
いろいろさせていただいたが、
丁寧に答えてくださった。

気がつくと終電間際。

文責:小坂和輝


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病児保育・病後児保育の課題

2007-02-07 18:12:54 | 各論:病児保育
病児保育(病後児保育)を、
クリニックに併設しています。
お子さんが病気で、保育園にいけない場合、
本来なら、お家で、親御さんが看病しますが、
お仕事などで、看病できない場合、
親御さんに代わって、
クリニックの保育師・看護師が看病します。

病気の時ぐらい、仕事休んで、
子どもの看病をする、これが、理想です。

ただ、どうしても都合がつかない時があります。
子どもの病気は突然ですし、
それも、どうしてもはずせない用事が
ある時なんかに熱を出すものです。

子育て支援の一環として、
開業当初から、病児保育を併設してきました。
中央区の委託事業として運営しています。


基本的には一日6人を、お預かりする準備をしています。
昨年2006年は、のべ953名のお預かりを致しました。
一日平均3.9人の利用でした。
(2006年1月4日~2006年12月29日までの平日247日の平均人数)


本日、フジテレビ系『とくダネ!』の取材が入りました。
病児保育をはじめ、子育ての現状が伝わればと思います。

私もインタビューを受けましたが、
「病児・病後児保育は、今後どうなればよいか?」
という質問をうけ、
逆説的ですが、
「病児・病後児保育がなくなるような社会の到来」と答えました。

子どもが病気であれば、
普通に看病のため休むことのできるように、
会社企業がゆとりを持った体制になること、

そして、子どもは地域の宝として、
大切に育む社会になることです。
隣の住人が、病気の子を預かり看病する。
かつて、なされていた地域社会の姿。

そうなれば、病児・病後児保育がいらなくなる。


しかし、核家族、転勤族、孤立した家族。
そのまま昔にもどれない地域の現状がそこにあります。


NPO、コミュニティ・ビジネスの発想が、
あらたな、地域づくりに、役立ってくれるものと
考えています。

文責:小坂和輝
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超高層マンションと震災

2007-02-06 17:13:56 | 防災・減災
南関東エリアに大地震
(マグニチュード6.7~7.2程度)が、
10年以内に起こる発生確率は、30%
30年以内に起こる発生確率は、70%
(地震調査研究推進本部 
海溝型地震の長期評価の概要
算定基準日平成18年1月1日)

こんな高い確率なのに、
今日は、大地震が来るその日では、ないはずだと、
たかをくくって、
私は、日々のんきに過ごしている。

中央区には、計画中も含め
合計45棟の超高層マンションがある。

超高層マンションが地震に見舞われたら、
エレベーターが停止してしまう。
マンションに閉じ込められた住民は、
階段を上り下りするのは、たいへんだ。
高齢者となると、不可能だろう。

そこで、中央区は、
高さ60メートル以上の超高層マンションを
新築する場合、いくつかのフロアに
備蓄倉庫設置を義務付ける方向で、
4月に指導要綱を改定するという。
(読売新聞都民版07/02/06)

他地域に先立ち方針を打ち出した
画期的な取り組みだと思いました。

ただし、とっても大事なのは、
備蓄倉庫を実際に災害時に有効につかえるよう、
マンション内の顔見知りに関係があること。
区が口をすっぱく言って、
マンションデイベロッパーがそれに従って、
たとえ備蓄倉庫を作ったとしても、それを有効に使えなくては、
意味がありません。
隣の人がどんな住人か知らない近所付き合いで、
実際、うまく使えるでしょうか。




私も子育て家族の防災について
考えて行きたいと思っています。
月に一回ほど、実際考えてます。
次回は、2007年3月1日午後1時から
みんなの子育て広場“あすなろの木”で
考えます。
中央FM84.0MHzとの共催です。

文責:小坂和輝

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中央区の人口増加率は、自治体 日本一

2007-02-06 16:32:05 | Weblog
私が開業しています東京都中央区は、
人口増加率の自治体ランキングで日本一です。
(朝日新聞 自治体なんでもランキング07/2/5より)


1位 東京都中央区  35.3%
2位 千葉県浦安市  16.8%
3位 東京都港区   16.5%
4位 東京都千代田区 15.8%
5位 愛知県日進市  12.0%

「都心回帰現象」の影響です。

中央区の人口は、
昨年2006年4月、31年ぶりに10万人を突破。

1953年に17万人を越えていましたが、
地価の高騰などの影響で、
97年、7万2090人まで減少。
地価が下がっていた99年あたりから、
高層マンションの建設、分譲が相次ぎ、
01年以降、3000人~5000人のペースで増加。

増加の中心は、30代のファミリー層。
子どもも急増し、この3年間で8つの保育園を誘致。

高齢化率は、16.55%。


この街の風景は、下町の長屋とその路地の上をみあげると、
高層マンションがそびえ立っています。


子育て世代の急激な増加、核家族で、
越してきたばかりの親御さんは、
相談できる友達がいなくて孤立しがち。

父親が働きに出て、母親が子育てをすると、
ひとつ部屋の中で子どもと母親が
一日中ずーっと過ごす状況がでます。
ストレスを母親が抱えてしまうのも無理もない状況です。

子育ての息抜きのスペース、
孤立せずに地域の子育て仲間に出会う場、
子育ての情報交換ができる場、
そんな場が、いろんなところにあると助かります。

文責:小坂和輝
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