こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

俺たちの宝島

2006-08-16 00:00:00 | 未分類
渡辺球さん『俺たちの宝島』を読みました。

鉄夫たちは、東京湾に浮かぶ巨大なゴミの廃棄場に住んでいた。
そこは、今や不法投棄の温床になり、ホームレスや自己破産者が住みつき始めた。
その人々の間にできた子供が鉄夫たちである。

彼らは、これらゴミの中から目ぼしい品物を掘り出して買付人に渡し、その対価として
食物や酒や生活必需品を受け取ることで生きていた。
彼らの親は、そんな子供たちから物を取り上げ、賭け事に費やしていた。

そんな親たちから逃れるため、子供たちは海を渡ったケブリ山に住み始めたのだが、
そこでも、「昭和堂」という古道具屋に物品を安く買い叩かれるようになり、
物欲を叩き込まれ、金に振り回されるようになった。

現代社会の縮図といった感じで、果たして現在私達が生きているこの社会が幸せなのか
正しいのか、色々と考えさせられる物語でした。

全く違うジャンルの話になりますが、メアリーポピンズ。
『チェリー・トリー・レーンのメアリーポピンズ』『メアリーポピンズと隣の家』というタイトルの話が
まだ日本語訳されていないのですね。知りませんでした。
どなたか翻訳してくださらないでしょうか?

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神様が用意してくれた場所

2006-08-15 00:00:00 | 未分類
矢崎存美さん『神様が用意してくれた場所』を読みました。

香絵の周囲では、不思議な事が起こる。
それにうんざりして田舎を出て東京に住み始めたのだが、
バイトで働き始めた探偵事務所でも、不思議な事件に関わることになる。

裏表紙にあらすじがあるので説明しませんが『まぼろしの十字路』は、幻想的でとても好きな話です。
見慣れた町でも、霧がたちこめると見知らぬ景色になると考えると、わくわくしませんか?

『脆(もろ)い女』は、殺されるかもしれないという依頼。
被害者も加害者もとても不幸で、後味の悪い事件でした。

『すれちがいの気配』は、駅ですれ違った気配のした人を探してほしいという依頼。
現代だから起きた展開というわけでも無さそうですが、面白い出来事でした。

『湖の秘密』は香絵の高校時代の国語の先生にまつわる不思議な話。
ファンタジーの世界ですが、今度こそ幸せになってほしいと感じる優しい物語でした。

最後に『神様が用意してくれた場所』
初めにも書きましたが、気づかなくても日常のどこかにこんなところがあるかもしれない
と温かい気持ちになりました。

あと、香絵が実家を出てから飼いはじめたという番犬グミが、守り神のように見守ってくれているのも
温かい気持ちにさせてくれます。

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新・特捜司法官S-A 3

2006-08-14 00:00:00 | 未分類
今日は、本を2冊読めたのですが、明日読めなかった場合を考慮して1冊だけ紹介いたします。

麻城ゆうさん『ジョーカー外伝 新・特捜司法官S-A 3』です。

秋津秀は、TVドラマの特捜司法官S-A役の役者である。
その眼球は、本物の特捜司法官と同等の機能を持つ人工眼球である。
だからというわけではないのだが、特捜司法官が関わる事件に関係する事が多い。
今回は、ネオヒューマンという新しいタイプの人々に関わる事件らしい。
ネオヒューマン体型の人は、どういうわけかゼロ歳児の記憶があるものが大半で、
記憶に残る一番古い歌が、出身地に限らず同じ子守唄らしきものだという。
家族の歌ではなく、親戚関係もないようだ。
秋津の付き人をやっているセドナの姉、女優のキラリンこと岸方美奈子が調査を始めたのだが、
行方不明になった。

急進派ネオヒューマンと反ネオヒューマンの対立を深めようとしている者がいたり、
セドナの周りでは嫌な出来事が次々と起こり、彼は深く傷ついています。
現実としても、思春期に選民思想が頭をもたげてくる者がいるのも確かで、
ある意味、この話はそういう考えへの警鐘かもしれません。
この後、どういう話の展開になるのか予想もつかないけれど、もう、これ以上
傷つく人々が増えない事を願います。

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レフト・アローン

2006-08-13 00:00:00 | 未分類
藤崎慎吾さん『レフト・アローン』を読みました。短編集です。

表題作の『レフト・アローン』は、火星の領有問題や地下資源をめぐって、米、露、中、日、
欧、加、豪、印の各国が恒常的な戦争状態にある世界。
戦うためだけに育てられ、サイボーグ手術まで受けさせられたジロウの物語です。

『猫の天使』は、野良猫のガブリエルに、猫の視覚情報の処理過程をつぶさにモニターするため
一ミリ角のチップ五〇個と小指の先ほどもない送受信機を脳に埋め込んで観察を始めたことから起こる
物語。
大学の動物保護管理委員会からの許可なしで行ったことなので、ばれたらクビになるかもしれない。
そんな中、ガブリエルがよく通う教会で、新興宗教団体が信者と教会関係者、更にガブリエルまでを
人質に立てこもる事件が発生した。
猫が思い通りに動いてくれなかったり、不思議な光景が見られたり、語り手のコージの悪戦苦闘ぶりと、
事件後の心境の変化が面白く読めました。

『星に願いを ピノキオ二〇七六』は、新生児の脳をコンピュータとして育て
それに乗り移ろうとしたハードウエア・コンピュータの話と言えばいいのでしょうか。
<ブレイン>のように、コンピュータが見返すとか復讐するとか思考する時代が来るのでしょうか。

『コスモノーティス』は、未来の人類の物語。
「学者人」「探査機人」「恒星間宇宙人」「他天体観測人」「ソーラーセイル人」「ステーション人」に
分かれて存在している。
主人公ロッコは、ソーラーセイル人。主にセレーネのために働いている。
彼が両親や兄弟と違うのは、遠くから誰かが僕を呼んでいるように感じるところ。
ある日、とうとう広い宇宙に旅に出て、様々な経験をする。
そこで気づいたこととは。
一応、人類だとは思うけれど、こういう宇宙生物の話が大好きです。
だから、草上さんの著作も大好きなのだと思います。

『星窪』は、奄美大島にある不思議な隕石の物語。
触れると異世界をながめることができるという。
Tという画家と理科教師との書簡によって知る事ができた。
Tと石の花の関係が興味深く読めました。
ロマンティックな話で、とても好きです。

S.S.D.S.DVD初夏の診察会を見ました。

今回、森川さんが不参加だったのが残念です。
でも、日下事務長こと千葉進歩さんの『風を起こそう』を聴けた、というか見られたのがうれしいですね。

ラジオ体操第一では、またバウム教授こと関俊彦さんがはしゃいで
ブラディこと堀内賢雄さんにじゃれついていました。かわいい

黒い小児科医・沢登先生こと松本保典さんは、『さよならの吐息』では大人の魅力で
『きっとできるよ!』ではポンポンを持つ手もかわいらしく、魅せてくれました。

ドラマ『妄想果てることなく』では、ルパン三世のパロディのバウム三世が
‘‘スワンの涙’’という宝石を盗むという挑戦状をへそまがり署に送りつけてきたという物語。
ダジャレづくしで、くだらないといえばくだらないのですが、脱力系の笑いは誘います。
意外だったのが、関さんのルパン三世の物真似が似ていること。
あと、松本さんの「速水のバカヤロー」は笑えます。幼児化させすぎだって(笑)

また歌ですが、速水さんの『すべてのTRUTH』は格好良く、檜山さんの『Nudity』はセクシーでした。
賢雄さんの『Polestar』も素敵でした。
高橋直純くんの『大好きで、大好きで、大好きで、』は、元気はつらつで、かわいかったです。

速水さんのintroduceのおかげで、関さんの歌う『夢に見た楽園』が
もっと深く感じられるようになりました。

最後は『デオキシリボ助さん』『刹那の英雄』で締めです。
『デオキシリボ・・・』は心臓破りの坂だそうで、そりゃそうですよねー、走り回っているもの。
でも、何だかうれしそう。
『刹那の英雄』は、高橋直純くんの低音がセクシーに感じる歌ですね。速水さんは当然なんですけど。

間に診察も入っていて面白いのですが、こればかりは見ないと分かりません。
知りたい方は購入して見て下さい。

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そして五人がいなくなる

2006-08-12 00:00:00 | 未分類
はやみねかおるさん『そして五人がいなくなる』を読みました。

四月一日、お隣に名探偵が引っ越してきた。名前は夢水清志郎。
名探偵を自称するわりに、ものぐさで、物忘れがひどくてマイペース、更に非常識。
でも、語り手の秘密を解き明かすところは名探偵なのかな?

夏休みのある日、となり町の巨大遊園地で誘拐事件が起きた。
犯人は『伯爵』と名乗る怪人。
その後も犯行予告をし、警察と名探偵の前で、まんまと連続誘拐に成功してしまう。

1回目の犯行トリックは、小学生の頃マジックの本に載っていたもので、
見破れなかったのが悔しいです。他のも、ちょっとした目くらましなんですけどねー。
この犯行のキーワードは夏休み。事件は起きましたが、本質的な被害者はいませんでした。
教授こと夢水清志郎が、なかなかトリックを明かしてくれなかったのも、そのため。
とても素敵な物語でした。

TV版アニメ『アンジェリーク』五話を見ました。

クラヴィスは、エンジュのせいでクラヴィスの住んでいた世界の文字、メドキリア文字で書かれた
詩集を川に落としてしまった。
クラヴィス様のお気持ちを考えると・・・と謝罪するが、クラヴィスは「お前に私の気持ちは解らぬ」と
冷たく突き放す。
ルヴァの入れ知恵で、詩集の修復にあたるアンジェリークだったが・・・。

クラヴィスは、未だに先代の女王アンジェリークとのことを引きずっている設定になっているのですね。
私の知るクラヴィスは、ほとんど吹っ切れているので、違和感があります。

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