
曇りがちで日差しがない朝、最後の命を燃やすかの鳴き声に混じって時折カナカナカナと聞こえてくる。青鷺がボート留めで身動きせずにいるのは塑像かと見えるほどだ。
すぐ斜め後ろに誰かが迫って歩いている。2週目も…、抜かれてなるものかという思いが湧く、そんな自分がおかしくてニタッとした笑いがこぼれる。そして、ちょっとだけピッチを上げてしまう。
中学生の背中に「夢は逃げない だから逃げない」と縦書きされてある。ウォーキングの人、ジョギングの人、そこにダッシュなど加えている若者もいるし…、あまりに多くの人が朝からここで過ごしているのを知って驚いている。
私には今までウォーキングの習慣が全くなかった。
時間帯もまちまちで決して早朝でもないが、でられる時にと心がけて続くこの頃だ。
1周1.5キロを3周とプラス1000メートルで1時間になるペースができた。
大勢の中の一人、真ひるまのあの頃よりはずっと楽しんで歩いている。
なんと言っても、ジョギングしてる人の脇で自分は歩いているのだと思うと、気持はぐっと楽ではないか。