京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 なに思う

2012年09月24日 | 日々の暮らしの中で

            なにしているの?

涼しくて気持ちいいのだもの / 散歩をしたいよ / アマガエルは / おうちの玄関をわらで隠し / ぴょんぴょん出かけてきた
おーい、こんちわと言うのに / 口を一文字にむすんで / 喉をグビッと小さく動かして / 眠たげに眼をぼやっとあけ / 
邪魔するなといわんばかり / パクッと開けた口をまたむすぶ   ・・・ここなら誰にもわからないと思ったのに  … って??

稲刈りが終わった田んぼの脇の柵囲いに、よく見ると一匹のカエルがご覧の通りじっとしている。「秋の蝶」もあれば「秋の蛙(かわず)」の季語もあるようだ。暑い夏の日がすぎて、この心地よさは人もカエルも同じなのだろうか。それとも、ねぐらの頭の上の賑やかな秋の取入れで追い出されてきたか。帰るところはあるのだろうか。一人ぼっちかい?  

牟礼慶子さんの詩を思いだした。 
「…くらい土の中では / やがて来る華麗な祝祭のために / 数かぎりないものたちが生きているのです /・・・」(「見えない季節」)

どこが思案気な様子を漂わせて、秋には格好のポーズとなりそうだ。これから長い冬眠に入る蛙クン、なに考えているの?
コメント (6)
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