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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

名前を知ろう

2019年08月26日 | 日々の暮らしの中で

小ぶりの植木鉢に種がこぼれ散る。8月に入って先っぽに一輪咲いただけで、どうやらお終いになった。そろそろ種を採っておこうと鋏を入れた。
ただ、私には宿題が残っている。

「もし、名前を知らなかったら、それらはたんなる草花であり、木であり、においであり、鳥であるだけで風景の中に埋もれてしまっていることだろう」「ものの名前を覚えると身の回りの世界が広がる」
佐伯一麦さんの実感が語られていたが、やはりこの夏の最後に、この花の名前を確かめておかなくてはという思いに駆られている。

わずか数センチの小さな蕾がほころぶことでさえ、夏の朝に一つの喜びをもたらしてくれてきた。暮らしを楽しむということでもあった。
「ねえねえ、そこのあなた」なんて呼ぶのは、やはり失礼でしょう。
相手の心をノックするために、名前を呼ぼう。名前を知ろう。
コメント (2)
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