外国人のための日本名作映画上映会が国際交流会館で催されていて、友人と「花よりもなほ」を見た。会場はほとんどが日本人。無料でもあるし、とってもお得なんだけど…。
是枝裕和監督作品の『怪物』が、先ごろ行われた第76回カンヌ国際映画祭で最優秀脚本賞(坂元裕二)を受賞した。「花よりもなほ」は同監督による2006年の作品だった。タイトルに覚えはあったが、内容を知らないでいた。
数えてみれば17年も前の作品で、出演者には故人となられた方々がいる。主演は岡田准一。
元禄15年。父の仇討のために江戸にやってきた若い侍・宗左衛門が、人との触れ合いを通して人生の意味を見つめ直す姿を映し出した人間ドラマ。
様々な背景を持って長屋で暮らす人たちと、貧しいけれど笑いが絶えない暮らしを共にするうちに宗左衛門の気持ちは変化し始める。
父の仇は、近くに居た。けれど、仇討ちをせずに名誉を守ることを考えた。
なんともたくさんの登場人物で、彼らが笑って怒って泣いて。次々と事が起こり、出入りの多さに追い付けず、不確かな部分を友人に確かめる帰り道だった。
英語版タイトルは「HANA」となっていた。
“ようやく花が咲いたと思ったら、変な実が生った”と、誰かが言っていたのだが…。
「恨みは恨みで静まらない。自分が恨みを捨ててこそ静まる」(法句経)といった言葉があるようだが、憎しみや不平の嵐には、人本来がもつ美しい花も散ってしまう。
元禄15年。この作品には赤穂義士の仇討、切腹の話が挿入されていた。当時、仇討は 慣例、当たり前で、仇を報いることは時代の「花」だった。
が、時代の殻を破って、自己を開いた宗左衛門。
Sozaemon realizes the existence of life without revenge.
縁あるままに長屋の人々と親しみ、これからを生きていくことだろうと思わせる。
物質的には貧しい生活でも、生きる喜びを見いだしたようなラストの笑顔から、ほのぼのとした幸せが心に沁み込んでくるのだった。
エンディングになるとそこかしこで一斉におしゃべりが始まった。珍しい状況だと思った。感想なり言い合っているのだ。
是枝裕和監督作品の『怪物』が、先ごろ行われた第76回カンヌ国際映画祭で最優秀脚本賞(坂元裕二)を受賞した。「花よりもなほ」は同監督による2006年の作品だった。タイトルに覚えはあったが、内容を知らないでいた。
数えてみれば17年も前の作品で、出演者には故人となられた方々がいる。主演は岡田准一。
元禄15年。父の仇討のために江戸にやってきた若い侍・宗左衛門が、人との触れ合いを通して人生の意味を見つめ直す姿を映し出した人間ドラマ。
様々な背景を持って長屋で暮らす人たちと、貧しいけれど笑いが絶えない暮らしを共にするうちに宗左衛門の気持ちは変化し始める。
父の仇は、近くに居た。けれど、仇討ちをせずに名誉を守ることを考えた。
なんともたくさんの登場人物で、彼らが笑って怒って泣いて。次々と事が起こり、出入りの多さに追い付けず、不確かな部分を友人に確かめる帰り道だった。
英語版タイトルは「HANA」となっていた。
“ようやく花が咲いたと思ったら、変な実が生った”と、誰かが言っていたのだが…。
「恨みは恨みで静まらない。自分が恨みを捨ててこそ静まる」(法句経)といった言葉があるようだが、憎しみや不平の嵐には、人本来がもつ美しい花も散ってしまう。
元禄15年。この作品には赤穂義士の仇討、切腹の話が挿入されていた。当時、仇討は 慣例、当たり前で、仇を報いることは時代の「花」だった。
が、時代の殻を破って、自己を開いた宗左衛門。
Sozaemon realizes the existence of life without revenge.
縁あるままに長屋の人々と親しみ、これからを生きていくことだろうと思わせる。
物質的には貧しい生活でも、生きる喜びを見いだしたようなラストの笑顔から、ほのぼのとした幸せが心に沁み込んでくるのだった。
エンディングになるとそこかしこで一斉におしゃべりが始まった。珍しい状況だと思った。感想なり言い合っているのだ。
以前は映画の話題もブログで拝見できました。
2時間を超える作品で、映画館とは違って椅子のクッション性がイマイチでしたから、
座り疲れました。
何度も笑いがこぼれて、楽しくみました。
今日、ブックオフで是枝氏の『映画を撮りながら考えたこと』を見かけました。
本も出しておられるのを知りませんでした。
広い視野を持った方と思います。
以前は毎月1~2回はみる映画好きの私でしたが
ここ3年みていません。
この間に身体的衰え甚だしく
長時間座った後の足元が不安で思い切れません。
是枝裕和監督の作品、一度は見てみてみたいと思います。