Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

リビアのこと

2011-03-22 17:38:28 | 雑談
いま東北は大変なことになっている。
関東では福島原発の放射能汚染におびえ、さらに西へ脱出する人たちもいる。

そんな時に遠い北アフリカのことなど気にかけていられない、と言う人がほとんどだろう。

だからこそあえて言いたい。リビアが大変だと。

命を亡くされた多くの方には大変に申し訳ない言い方だと承知してはいるが、地球の身震いを止めることは人間には出来ない。

でもリビアで今起こっていることは人間が原因。それもたった1人のエゴ、その一族の強欲が引き起こしていること。そのために本来死ななくてもいい人間が命を落とすなんてひどすぎる。

リビアに遊びに行ったのは2006年の正月のこと。
テロ国家という悪いイメージにもかかわらず、実際に訪れてみたリビアはインフラは整備され、治安も良くて平和そうに見えた。

なによりリビア人は楽天的で明るくて、砂漠ツアーのドライバー達にはどれだけ楽しませてもらったことか。
街中で会う人々もあまり来ない外国人観光客を喜んでくれて、みんな穏やかで親切だった。

もちろんカダフィが独裁を続けていることは承知していたし、国中いたるところカダフィのナルシスト全開な巨大ポスターだらけだった。
でも外への過剰なポーズはともかく、国内はそこそこまじめに治めているのだろうと思っていた。

あるいは政権をとったばかりの頃は理想に燃え、その後の社会の安定は自分だからこそと言う自負もあったかもしれない。
しかし権力と富を独占し、それを維持するためには自国民を犠牲にすることなどなんとも思わない今の姿は狂気の沙汰としか思えない。
欧米で教育を受け、西側にお友達の多かったはずの息子も、テレビでふんぞり返ったあの姿を見ればやはりまともであるはずがない。側近はもちろんイエスマンしかいないはずだし、となれば内部であの狂気を収めることは不可能なのか。

であるとしても欧米による空爆もいかがなものか。
トマホークなど打ち込まれれば、一般市民に犠牲が出ないはずがない。
自国の支配者には外国人傭兵部隊をけしかけられ、助けてくれるという欧米からは空爆されては一般市民はどこにも逃げ場がない。
そしてこれらはすべて起こる必要のない人災なのだ。

天災はともかく、こんなことも血を大量に流さなければ解決できない現代文明とはなんと無力なことか。

東北の地震以上に何もできないけれど、せめてこの日本からもリビア情勢にちゃんと目を向けていたい。
そしてリビアで会ったすべての人々がどうか無事でありますように。


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コメント (2)
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