あるお誘いを受けて突然関西へ行くことになった。
一番安い交通手段は飛行機のマイレージ使用なので久しぶりに羽田の国内線ターミナルへ。
するとゲートの前にサマンサタバサのかわいらしいカフェで華やかなエクレアを売っているので思わずお買い上げ。
マンゴークリームのはずだけれど、色以外にマンゴーらしさはない。
二口で食べられるエクレアが420円とは、冷静に考えたらひどく高い。チョコレートの印刷代にこれだけ払うなんて、やっぱり似合わないものに手を出すものではない。
伊丹空港に到着したら我が関西グルメ案内人の出迎えを受けて、タッチダウンから15分で神戸行きのリムジンバスに乗車。13時までには絶対に入店しなければならないお店に予約を入れてくれたらしいのだが、わかりづらい所にある店と言う以外、事前情報なし。
元町の繁華街のはずれ、路地を入ったところにひっそりとその店はあった。
「薪焼きレストラン Nuda」
店内は白を基調としてすっきり明るい。
席に着くとにこやかなサービスの男性から「これから12品出ますから」って、えー、聞いてないよ。
まずは皮が青々としたイワシ。ほぼ生だがほんのり暖かい。
次に出てきたのはハモン・イベリコ・デ・ベジョータの中でも特別なものだそうで説明にも熱が入る。
いかにもワインに合いそう(自分は飲まないけど)な柔らかい塩味の生ハムを食べながら、以前に行ったビルバオの生ハム屋の話をしていたら、なんとシェフはビルバオの近くの有名店で修行した人なんだそうな。
3品目はなんとバター。
塩の効いたパン粉や野菜と一緒に食べるのだが、のどを通ると鼻に燻製のような薪の香りが抜ける、何とも不思議な料理。
4品目はイカ。
下にはイカスミと肝が敷かれ、これまたほんのりと火の通った肉厚のイカを絡めながら食べるとおいしい。
自家製の柔らかいソーセージと、下にはムチムチのポレンタ。
ようやくスペインっぽくなった。
これがおいしかった、温野菜サラダ。
どの野菜も味が濃く、軽く熱を通すことでさらにうまみを増している。特にグリルされたトマトが甘くて酸っぱくて、思わず声を上げるほどのおいしさ。
薪で口を開けさせたハマグリ。
「スープも飲んでください」とのことだったが、これはちょっとしょっぱすぎる。
稚鮎と山菜を合わせた一皿。
鮎のおなかも、つくしやらフキノトウやらもほろにがいながら春の香りがいっぱい。
スズキのグリルに菜の花ソース。
このスズキの火の通し方がとにかく絶品。中心が生のようで生でない、スズキをこんなにおいしいと思ったことはないかも。
2人で取り分けて食べる牛肉は軽く塩コショウがされているだけ。
お肉だけよりも、付け合せで出てくる酸味の効いたドレッシングのサラダを食べてから食べるとおいしさが際立つので驚いた。
そしてデザートは
チョコレートアイスクリームの後に
なんと薪の香りのついたアイスクリーム。
バターと同様、これも飲み込んだ後に鼻に香りが抜ける。
食後はコーヒーならぬほうじ茶が出て、満腹、満足。
お客が少なかったためもあるだろうが、サービスの方が東京に比べて実にフレンドリー。
食材やシェフのこだわりなど詳しく説明してくれて、その熱意が好もしい。
スペインで修行したとは言えスペイン料理ではなく、日本の食材を生かした独自の料理になっているのがいい。
お腹がいっぱいになったのはもちろんだが、夜まで鼻の奥に薪の香りが漂っていた。
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一番安い交通手段は飛行機のマイレージ使用なので久しぶりに羽田の国内線ターミナルへ。
するとゲートの前にサマンサタバサのかわいらしいカフェで華やかなエクレアを売っているので思わずお買い上げ。

二口で食べられるエクレアが420円とは、冷静に考えたらひどく高い。チョコレートの印刷代にこれだけ払うなんて、やっぱり似合わないものに手を出すものではない。
伊丹空港に到着したら我が関西グルメ案内人の出迎えを受けて、タッチダウンから15分で神戸行きのリムジンバスに乗車。13時までには絶対に入店しなければならないお店に予約を入れてくれたらしいのだが、わかりづらい所にある店と言う以外、事前情報なし。
元町の繁華街のはずれ、路地を入ったところにひっそりとその店はあった。


席に着くとにこやかなサービスの男性から「これから12品出ますから」って、えー、聞いてないよ。


いかにもワインに合いそう(自分は飲まないけど)な柔らかい塩味の生ハムを食べながら、以前に行ったビルバオの生ハム屋の話をしていたら、なんとシェフはビルバオの近くの有名店で修行した人なんだそうな。

塩の効いたパン粉や野菜と一緒に食べるのだが、のどを通ると鼻に燻製のような薪の香りが抜ける、何とも不思議な料理。

下にはイカスミと肝が敷かれ、これまたほんのりと火の通った肉厚のイカを絡めながら食べるとおいしい。

ようやくスペインっぽくなった。

どの野菜も味が濃く、軽く熱を通すことでさらにうまみを増している。特にグリルされたトマトが甘くて酸っぱくて、思わず声を上げるほどのおいしさ。

「スープも飲んでください」とのことだったが、これはちょっとしょっぱすぎる。

鮎のおなかも、つくしやらフキノトウやらもほろにがいながら春の香りがいっぱい。

このスズキの火の通し方がとにかく絶品。中心が生のようで生でない、スズキをこんなにおいしいと思ったことはないかも。

お肉だけよりも、付け合せで出てくる酸味の効いたドレッシングのサラダを食べてから食べるとおいしさが際立つので驚いた。
そしてデザートは


バターと同様、これも飲み込んだ後に鼻に香りが抜ける。
食後はコーヒーならぬほうじ茶が出て、満腹、満足。
お客が少なかったためもあるだろうが、サービスの方が東京に比べて実にフレンドリー。
食材やシェフのこだわりなど詳しく説明してくれて、その熱意が好もしい。
スペインで修行したとは言えスペイン料理ではなく、日本の食材を生かした独自の料理になっているのがいい。
お腹がいっぱいになったのはもちろんだが、夜まで鼻の奥に薪の香りが漂っていた。
