Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アンダルシアの旅 15 セビリアのアルカサル

2017-08-16 22:19:47 | ヨーロッパ
5月10日

昨晩のオイリーな食事がたたって、友人は夜中から絶不調。
何も口に入れられないとのことなので、同じ食事をとりながらなんともない自分だけ朝食を摂りに外へ。

 
こぎれいなカフェでトーストを頼んだけれど、期待したトマト付きではなかったのにちょっとがっかり。

ついでに周辺を軽く散歩。
 すぐ近くにある立派な建物は高級ホテル、アルフォンソ13世。

その隣の、これも立派な建物は「カルメン」の舞台になった旧王立たばこ工場。
 
現在はセビリア大学になっているので、賢そうな学生たちと一緒に入ってみようかとも思ったが、まだ時間が早いのでやめた。

9時半の開館時間が近づいたので、具合は悪いがここだけは見たいという友人と一緒にアルカサルへ。
 門前にはすでに長い列ができているが、オンライン予約のおかげでプリントアウトを見せるだけですぐ入場。

セビリアのアルカサル(王城)は10世紀のイスラム時代に建設されたが、その時代の建物が残るのは門を入ってすぐ左手にあるPalacio del Yesoだけとのこと。
  
 
地味だけれど、随所に繊細な装飾の残るこの建物を出てもう一つ門をくぐると

正面にあるのが14世紀のドン・ペドロが大改修をしたPalacio del Rey Don Pedro。

正面入り口の上部、軒下の青いタイルの周りに「最高位にして最高貴、最強なる征服者、ドン・ペドロがこの王城を建設せしめたり」の文字が確かに見えて、そうそう、これが見たくてここまで来たんだよ。

  
内部はイスラム職人を呼び集めて作らせたというだけあってムデハル様式一色。
  
意外に小さな部屋が多くて、どんな使い方をしたのだろうと興味が湧くが
  
特に天井の装飾が美しく
  
窓も凝っている。
 
王様やマリア、子供たちはどこで寝ていたのか、義兄のファドリケはどこで殺されたのか、と妄想を逞しくして見学するのも楽しい。

この宮殿内でも一番多くの人でにぎわっているのは金の円天井が有名な「大使の間」。
  
 
ドームやすぐ下の肖像画は後の時代に付け加えられたものだそうだが、しかしここは彩色もされているせいか、全体に装飾過多な感じ。

他の部屋もアルハンブラに比べると装飾が多くて、バランスのとれた優美さで劣る、と言ったらドン・ペドロに怒られるだろうか。
日本趣味の西洋人が作った日本風の部屋が我々から見るとやりすぎに見える、そんな感じか。
ドン・ペドロの名誉のために付け加えれば、大使の間のように後の時代に改修された部分も多いようなので、あるいはそのせいかもしれない。

とは言えタイルや天井はやはり見事なので、オタクのために第二弾↓


ドン・ペドロのムデハル様式でお腹いっぱいになった後はPalacio Goticoへ。
 
こちらは13世紀のアルフォンソ10世が建てた部分で、イスラム要素のない、名前の通りゴシック様式の天井の建物。
壁の下半分は鮮やかな黄色いアズレージョ・タイルで覆われ、バロック様式のタペストリーを飾った部屋もあるが
 
長~い柄のブラシで煤払いをしているのが面白い。

 アルカサルには宮殿以上に広い庭園もあるが、今日はあいにくの天気で雨が降って来たし、それ以上に友人がつらそうなので見学はここで終了してアパートに引き上げることにした。

が、ドン・ペドロの追っかけはまだ続く。


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コメント (4)
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