Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アンダルシアの旅 19 セビリアの修道院

2017-08-25 18:36:52 | ヨーロッパ
5月12日

 アルカサルの門前は今朝も長蛇の列。

昨日とは打って変わった青空にヒラルダの塔が映えるが
  
修復作業は大変そうだ。

今日はまずタクシーを拾って旧市街の北の端へ。
 
黄色い門の向こうに建っているのはマカレナ教会。
 
セマナ・サンタのお祭りの時に御輿に乗せられるのはここの「希望の聖母」だそうだが
  
マリア様だらけのこの教会は全体にとても女性的。
スペインの皆さんはこういうわかりやすいマリア様がお好きなようだ。

 
教会の脇の石畳の道を行くと、この辺りは下町の雰囲気。
 
途中にはこんな華やかな教会も見える。

やがて地図を頼りにやって来たのはサンタ・パウラ女子修道院。
 
白い壁に目立たない小さな入口があるが、最初は閉まっていたこの門、どうしたらいいのかとウロウロしていたらスペイン人の団体さんがやって来てベルを鳴らしてくれたので、これ幸いと一緒に入らせていただく。
 
門の内には小さな中庭があり、英語を話す事務員らしき女性が「見学はあちらよ」と指差すので、団体さんの後から階段の上へ。
 この修道院の名前になっている聖パウラに迎えられて入口を入ると、この絵と同じ姿のシスターが入場料3ユーロを徴収している。
このシスター、年の頃は60代だろうか、背が低くころころと太って、我々が早速写真を撮り始めると「ここから撮るのがいい」とか調度品の説明とか、ニコニコしながら盛んに話しかけてくれる。ただしすべてスペイン語、こちらは90%わからないのだが、10%を何とか理解してうんうんとうなづくとさらにうれしそうにおしゃべりする。その様子があまりにもかわいくて、このシスターに会えただけでもここまで来た甲斐があったと思う。

団体さんをやり過ごしつつ見学させていただくと
 
当然のことながら中は宗教絵画でいっぱい。

この修道院の創設は1475年だそうで、この建物も16世紀のものとか。
 
天井や壁、床のタイルにムデハル様式が見られてうれしく
 
まわりのこてこてクリスチャンとの調和が面白い。

 
一番大きな部屋の片側は格子窓になっていて、その隙間から向こうを覗くと
 眼下に教会の礼拝堂が見える。
一般信者たちから姿が見られないよう、修道女たちはここからミサに参列するのだろう。

 回廊の向こうは僧坊だろうが、この先にはもちろん入れない。

一通り拝見したところでチャーミングなシスターにお礼を言い、さて、これからがここまで来た本来の目的。
この修道院は実はジャムやお菓子作りで有名なので、それを買いたいと事務員の女性に言うと売店の部屋に通してくれた。
 
壁にはずらりとジャム瓶が並び、さらにお菓子を次々に出してくれる。
ジャムは何があるのかと尋ねると5ヶ国語併記のリストを出してくれたが、そこにはなんと30種類がずらり。
 ←クリックすると大きくなります。

 悩んだ末に購入したのはシトロン・クリーム、オレンジ・マーマレード、そしてトマト・マーマレード、各300g入り3.25ユーロ。
珍しいトマト・マーマレードは甘いけれどしっかりトマト風味で、チーズに乗せると合う!

重い荷物を抱えて帰ろうとすると、事務員の女性が「隣の教会も見て行ってね」と門の鍵を開けてくれた。
 修道院入口の左の、これが教会入り口。
 
中庭の猫に迎えられて礼拝堂に向かうが、入口の上にはネットが掛かっている。
 
このネットのおかげでしかと見えないが、ポスターによると入口の上には美しいタイルが並んでいるらしい。
修復中とは残念、と思ったが、今この写真を見直してみると、もしかしたら階段を上って間近でタイルを見られたのかも?だとしたらものすごく残念なことをした。

入口を入れば先ほど格子窓の向こうから覗いた礼拝堂。
  
 
 
ムデハル様式の屋根の下にバロック様式の祭壇が迫力で、ここは本当に来てよかった。

 アパートに戻る途中、おいしそうなパン屋さんで軽くお昼を食べて、複雑なセビリア旧市街にもなんとか慣れた所でこの町を離れた。


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コメント (5)
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