Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス」

2017-12-21 18:19:47 | 機内食・映画・美術展
昨年の春、オランダで没後500年展を見たボス(ボッシュ)、KLMの機内でオランダ側のボッシュリサーチプロジェクトの苦労を追いかけたドキュメンタリーを見たが、今度はスペイン側、プラド美術館が同じく没後500年を記念した映画を作ったと言うので見に行った(花耀亭様、情報ありがとうございます!)

映画の前にはまず腹ごしらえ、と青学の手前にある「マレーアジアンクイジーン」へ。
こちらのランチは取り放題のサラダとスープにデザートと飲み物まで付いて1000円なのだが
 
今回頼んでみたラクサも本格的でおいしい!
最近マレーシア料理がやけに気になっていて、ブログ仲間の刺激もあって来年早々には行こうかと計画中。
この店にはマレーシア観光局の美麗フリーマガジンも置いてあるのがグッドタイミング。

と、情報収集したところで本来の目的、すぐ近くのイメージフォーラムへ。
 現在公開中の編み物の映画に合わせて壁面や路上の三角コーンまで毛糸の編み物で覆われているのがかわいいが
 今回の目的はこちら、「謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス」

映画の冒頭、画家の紹介としてボスが生まれ、おそらくは生涯住んだであろうスヘルトーヘンボスの町や大聖堂が出てきて懐かしい。
が、その後はほぼプラドのお宝、「快楽の園」一枚に絞りきって、プラド所有の他のボス作品すらちらりとしか見せない潔さ。なにせ原題が「Bosch, The Garden of Dreams」なのだから。

この細密に描かれた一枚を普通の鑑賞者では到底望めない至近距離でディテールを見せてくれるのがこの映画の最大の価値。
実物を見、画集などで見ていても、こんな部分があったのか、と驚かせてくれる楽しさ。

この絵の前に絵画の専門家だけではなく、作家や哲学者、音楽家などまで立たせて感想を語らせるのがまた面白い。
同時代人には共通の知識があって、メタファーなども理解できただろうと解説しつつ、それに収まらないイマジネーションの洪水だからこそ解釈は自由なのだと教えてくれる。
作家がさすがの洞察力の深さを見せたり、音楽家が画面にある楽譜を歌って見せたり、本当に見方は自由。

オランダ版では悪役っぽい役回りだったプラド側500年展の責任者のおばさまもこちらではイキイキ。
正直俗っぽい興味からはオランダ版の方が面白いと思うが、映画としての完成度、格調の高さはこちらの方が上。
お国柄の違いも見えるようで、両方見比べることができたのはラッキー。

格調高い音楽で少々眠くなる部分もあるが、これを見ればまたプラドに行きたくなること請け合い。

映画の後は劇場ですっかり温まったので
 
抹茶専門店「ななや」で抹茶ジェラート。
この店には濃さの違う抹茶ジェラートが1番から7番まであって、そうなれば当然味を比べたくなるので真ん中の4番と究極の濃さという7番を半分づつ。
写真ではわかりづらいが色からしてだいぶ違い、7番の濃い緑が美しい。
しかし食べ比べると7番は4番より抹茶味が濃いというよりは甘くないという感じで、ジェラートとしては4番の方がおいしいと思う。

寒い外のベンチでもおいしくいただけたが、これで650円とは、さすが青山。


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コメント (5)
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