昨年の秋に行こうとしたら台風による土砂崩れで道路が封鎖されていた山梨県の奈良田温泉、12月に再開したと思ったらなんと、2月いっぱいで閉館との衝撃的ニュースを発見。
あの超絶ぬるすべ温泉にどうしてももう一度入らねば、と友人たちを誘い、正月の休暇明けに女4人ででかけることになった。
今回はバスではなくJRを選択。
まずは新宿から「あずさ」に乗り、鮭はらこ弁当(1200円)を食べながら甲府まで。
甲府からは身延線の「ワイドビューふじかわ」に乗って下部温泉へ。
下部温泉は無人駅。
駅前も閑散としてかなり寂しい。
ここで奈良田行きのバスまで46分もあるのでちょっと歩いてみると
歩くと下の方からメロディーが流れてくる橋があって、
渡った先にあるのは金山博物館なのだとか。ここ、年間にどれだけ入場者がいるのだろう。
5分で散歩が終わってしまったので、あとは蕎麦屋の裏にあるステーキ屋さんでコーヒーを飲み
時間通りにやって来た早川町乗り合いバスのカワセミ号で奈良田温泉まで。
このバス、以前に比べると大きくなっているが、一日4本の運行でもお客さんはまばら。途中には道が流された跡も見えて、なるほど台風の被害はひどかった様子。
こうして終点に着いたのが15時20分。新宿を11時に出たから4時間20分、高速バスより1時間早いが、やっぱり奈良田は遠い。
フロントでは依然と変わらぬクマさんたちに迎えられて
今回は渡り廊下の先にある新館へ。
お部屋は以前泊った旧館と同じ8畳だが広縁が広くてそこに掘りごたつがあるのがうれしく、洗面台とトイレもある。
お茶をいただいて一息入れたら、さあ、早速お風呂。
囲炉裏の横から外に出て、夕方は手前が女風呂。
本日満室らしく内湯にはすでに先客が何人かいたが、入ったとたんに硫黄と、それ以上に強烈なアンモニアのような薬品臭が鼻を突いてくるのは以前と同じ。
そしてお湯に入れば濃厚な美容液の中に浸かったかのようなぬるすべ感!初めて来た友人たちは驚嘆の声を上げる。
空いた頃合いに隣の露天へ。
日によって色が変わるというお湯、今回は前回よりも青みが強いだろうか。
成分表を見るとこのお湯のph値は9.1で、先日の裂石温泉の9.9にはかなわない、がツルスベ感はこちらの方が圧倒的。数字だけではわからないから温泉は面白い。
夕食は6時から。
新館の4室は大広間ではなく、囲炉裏の付いた掘りごたつ式のテーブルでクマの毛皮を見ながら。
内容は以前と同じものが多いが品数がちょっと多くて、囲炉裏には野菜がいっぱい入った大鍋が掛かっている。これに脂身のまったくない鹿肉をしゃぶしゃぶするのが珍しい。
さらに揚げそばがきに焼き立てのヤマメの塩焼き
キノコのホイル焼きが来て、汁ものはとろろ汁、ご飯にはエゴマのふりかけで、相変わらずここの食事は手がかかっていてヘルシーで満足度高し。
夜も翌朝も入れ替わったもう1か所の露天に入って名残惜しく奈良田温泉を堪能し
これまたヘルシーな朝食をいただいてチェックアウト。
閉館はご主人の高齢化と人手不足が主な原因がそうだが、3月からは日帰り営業とし、食事もたぶん出すだろうとのこと。
東京から日帰りでここまで来るのはなかなか大変だが、次は西山温泉か下部温泉に宿泊してまた来るかな。