5月19日 続き
昼食の後、すぐ近くのロス・トリシアスという村へ。
壁画にある通り、乾燥した土地に農家らしき家が点在している村だが、家の間の道を歩いて行くと
たくさんあるウチワサボテンには白いカイガラムシがいっぱい付いて、これはコチニールという赤い染料になるもの。枯れたサボテンは葉脈だけが残ってオブジェになりそう。
他のサボテン類もいろいろな花を咲かせている。
さて、この村をわざわざ訪れたのは竜血樹を見るため。
竜血樹はイエメンのソコトラ島が有名だけれど、カナリア諸島にもドラセナ・ドラコという別の原種がある。
村道の脇に生えていたこれは高さが5mほどでそれほど大きくないが、手前のブラシのような形をしているのが子供。これが20年ほど経つと先が枝分かれして、さらに年数が経つとまた枝分かれして次第に傘を開いたような形になるのだそうだ。
よく見ると葉の中に実を付けているのが見えて、落ちていた実はミニトマトみたい。
ここからバスはまた内陸に向かい、ブドウ畑の拡がる地域を抜けると
次第に標高が上がって松林の中を行く。
やがてその松も少なくなってくると道路脇にエキウムの群生地が出現。
みんな大喜びで背丈より大きなエキウムの中へ。
テネリフェ島のエキウムが赤い花だったのに比べてこちらの花は紫がかったピンク色。と言っても種類が違うわけではなく、土壌の違いというから紫陽花のようなものか。
そしてなぜかここのエキウムはひねくれているのが多くて
片側だけ花が開いているのもあって面白~い。
ここで必死に蜜を吸う蜂のお尻は白く、テネリフェの蜂とは種類が違うみたい。
エキウムの群落を離れたらラ・パルマ島最高所、標高2,426mのロケ・デ・ロス・ムチャチョスヘ。
ここは天体観測に最適とのことで、山頂にはいろいろな国の天文台が14もある。
面白い形のアンテナらしきものも見え、現地ガイドはそちらに案内したがっていたが我が添乗員は花優先とこれを拒否(笑)。
そこで天文台の姿は花の間から望遠し
野原一杯に咲く黄色いエニシダを眺めることになった。でも天文台も見たかったな。
エニシダ以外に見えた紫の花はこれもエキウムの一種であるエキウム・カリシルスム。
花をよく見ると確かに仲間と確認できるが、エキウム・ウィルドブレッティがいかに特殊な咲き方かも確認できる。
この少し先にはタブリエンテ・カルデラの展望台があった。
このカルデラは最大軸が7㎞もあるそうだが、カルデラの中だけ雲がかかってちょっと残念。
ここからはエキウムの中を下って、島の東岸、空港の近くのサンタ・クルス・デ・ラ・パルマへ。
本日の宿は海辺のリゾートホテル。
部屋のベランダからはプールや海が見える。
溶岩が砕けた物らしく真っ黒な砂浜沿いには遊歩道が伸び
今夜の夕食はその先、浜辺にあるレストラン。
El Pulpoとはタコのこと、壁にもちゃんとタコがいる。
そこで今夜はシーフード尽くし。
小さな塩ゆでエビは長いひげ以外は殻ごといけて、これはうまい!ムール貝はいまいちだったけれど
小さなトコブシのような貝もガーリックバターでおいしい。
大きなエビもいいけれど、これは殻を剥くのが面倒(笑)。それより店名のタコを焼いたのが柔らかくてうま~い。
白身の魚はなんだろう、これはあっさりとレモンでいただいて、最後はロールケーキと聞いたのでデザートかと思ったら、甘い生地の中にシーフードが入った謎の料理だった。
たくさんのシーフードを満喫して、長い一日も終了。
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