梅雨入りした一日、Trintrinさんのお誘いを受けて旧島津家本邸の見学会に参加させていただいた。
待ち合わせはJR五反田駅。そこから10分ほど、その名も島津山の坂を上がり
やって来たのは清泉女子大学。門の前の警備員さんから見学者の札をいただき
さらにお嬢様たちの上り下りする坂を上がる。
すると目の前にドーンとクリーム色の洋館が出現。が、見学者は表玄関ではなく
裏に回ってこちらから入り、大学職員さんにご丁寧に迎えられる。
この校舎は短い廊下で旧島津邸とつながっていて
入ってすぐ左手のバンケットホールは現在は簡素な聖堂になっていてここだけは撮影禁止。
右手の応接間で待つことしばし、30人ほどの見学者が揃ったところで見学会の開始。
本日のガイドは現役女子大生。手元のアンチョコを見ながら小さくなりがちな声を励まして、はて、自分にはこんな初々しい時期などあっただろうか(笑)。
この邸宅は島津公爵のお屋敷の一つ(!)としてJ.コンドルが設計、大正4年に完成したもの。
戦争中に島津家の手を離れ、その後は日本銀行、GHQの管理下に入り、昭和36年から清泉女子大の校舎として使われ、2019年に国重要文化財指定されたのだそうだ。
ご案内は聖堂と応接間から。
高い所に据えられた大きな鏡は天井を映して部屋をさらに大きく見せるためだとか、暖炉になにげに島津家の丸十マークがあるとか、さすがガイドはありがたい。
隣に移ると、ここも応接間。
ベランダに出るフランス窓が湾曲していて、窓枠と外の柱は重なって庭の景観を邪魔しないようにできているとか。
その隣のちょっと重厚な感じの部屋は公爵様の書斎。
現在は会議室に使われ、さらに隣は理事長室、学長室もこの建物内にあって、それらの部屋は見学できない。
会議室を出た先に見えるのは表玄関。
頭上には丸十。
玄関の方から見るとこんな感じだが、左手にはクロークがあって下駄箱もあったとのこと。玄関から一段高くなっているのはこんな洋館でも靴は脱いだということだ。
玄関から入って右手は階段下のホール。
正面のステンドグラスもかっこいいこの階段。
細かい所にまで細工があって凝っている。
階段を上がった所もホールになっていて、その先に並ぶ部屋は家族の寝室。この辺りの造りは目黒の旧朝香宮邸とそっくり。
この2階の各部屋は現在も教室として使用中だそうだが
公爵夫人の部屋から出るベランダの床がおしゃれ。
部屋ごとの暖炉の意匠も少しづつ違って
ホールにある大きな暖炉の大理石飾りは手掘りとか。しかしこの大きな家、冬にこの暖炉でどれだけ暖かくなったのだろうか。
ガイドツアーは1時間弱で終了、その後30分ぐらいは自由に見学、撮影OKとのことでお庭に出てみる。
円柱の並ぶバルコニーに萌え~。
と楽しく見学させていただき、外に出て隣を見ると飾り気のないレンガ造りの建物。
こちらは使用人たちの住居だったそうで、しかしこちらでも十分に立派。
最後は表玄関正面に回ると
扉の上の丸十が光っていた。
こちらの見学ツアー、5~6月、10~12月だけ各月2回、金曜日に一日2回開催、各回定員30名の抽選制とのこと。
今回はTrinさんのおかげで見学できました。感謝、感謝であります。
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