Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

エミレーツ航空プレミアムエコノミーでヨーロッパ

2024-07-19 21:09:54 | 機内食・映画・美術展

今回成田を出発して乗り込んだのはエミレーツ航空のA380。
 
同行の友人は腰痛とお金をダブルで持っている(笑)のでビジネスクラス。
こちらはスコットランド行きで散財したばかりなのでまたビジネスはきつい。
と、昨年の12月から成田便にはプレミアムエコノミーが新設されたというではないか。片道の追加が7万円とのことなのでエコノミーからアップグレード。

成田のチェックインではプレエコ専用のカウンターがあり、セキュリティーもワンワールドのサファイア・カードを見せたら優先ラインが使えて楽々。

A380はファースト、ビジネスが2階席なので1階の前方がプレミアムエコノミー。
 
座席の白い革張りと窓の周りの木目調がちょっと豪華な感じ。
 座席配列は2-4-2で足元もさすがにエコノミーより広く、レッグレストとフットレストが付いている。腰が包み込まれるような座り心地が良く、リクライニング角度もエコノミーよりも深く倒せるが、フルフラットになるわけではなく、前の席が倒れてくると席を立つのはかなり大変。
大昔、ビジネスクラスと言うものができた頃の座席がこんな感じだった。

 離陸前にグラスで飲み物のサービス。レモンミントをもらったが、これはかなり甘い。
 
アメニティーも配られるが、これはエコノミーと共通。以前は5元素柄だったものが今年は動物柄に変わった。

扉が閉まってみると周りはガラガラ。プレエコの搭乗率は2割か3割だっただろう。
ビジネスはいっぱいだったそうで、プレエコは存在をまだ知られていないのかもしれない。

成田便の出発は22:30で、機内食が出たのは真夜中頃。
 プレエコでは食器が陶器なのが気分良く、チキンにカレーのようなソースがかかったものはかなりおいしかった。

 フライトインフォメーションにメッカの方角とお祈りの時間が出るのがアラブの航空会社らしいが、エミレーツがいいのはエンタメシステム。映画の選択肢がトルコやカタールに比べても段違いに多いのだ。

とは言え夜中のフライトなので往路は一本だけ。
 The Boys in the Boat  「ボーイズ・イン・ザ・ボート 若者たちが託した夢」

日本語タイトルが思い切りベタだが、大恐慌時代、学費にも困った学生たちが寮に入れ、給料も出るというのでボート部に入り、弱小チームだったワシントン大学が裕福な名門大学に勝ってベルリン・オリンピックに出場、ヒトラーが見守る中、強豪ドイツ・チームに勝てるか、という実に分かりやすいお話。

なじみのない俳優たちはいかにも30年代という顔を集めたかのよう。
監督はジョージ・クルーニーだが単純な作りは50年代のハリウッド映画のようでひねりはなし。内容が内容なのでそれでいいが、チームメイト間のやり取りにはもうちょっと工夫があっても良かった気がする。
オリンピック直前に見るにはぴったりの映画、ボート競技も見てみようという気になる。

フルフラットではないとやっぱり寝られず、2度目の機内食。
 メインを和食にしてみたら煮物が意外においしかった。

ドバイからはミュンヘン行きに搭乗。
 これもA380なので2階へ伸びるブリッジが見える。

こちらにはプレエコはないので普通のエコノミー座席。
 8:50に出るので朝食が出るかと思ったら1食目はリンゴかチーズのパイの二択。

6時間ちょっとの飛行中、大好きな The Great British Bake Offの最新シーズンを途中まで見て
 2食目はランチでビーフのトマト煮。デザートはまたリンゴだった。


帰路はベネチア空港からの出発。
 ドバイまではB777‐200。

15:35の出発で今度は1食目にきちんとした食事。
 チキンを切るのに苦労したが味は悪くなく、付け合わせの麦のお粥も食べやすい。デザートはイギリスっぽい Sticky Toffee Pudding。

このフライトでは珍しく日本映画を選択。
  「パーフェクトデイズ」

役所広司がカンヌで主演男優賞を取った映画で、監督はヴィム・ヴェンダーズ。
主人公の職業が公衆トイレの掃除人なのだが、次々に登場するのがおしゃれな渋谷の公衆トイレ。17か所あるというこのデザイン公衆トイレ、一度見に行こうと思っていたが、この映画、そもそもこのトイレ・プロジェクトのPRとして企画されたと知って深く納得。

ヴィム・ヴェンダーズは小津安二郎のファンだそうで、なるほど全体のトーンがそっくり。
主人公のバックグラウンドなど匂わせるだけで説明することなく、淡々と過ぎる日常を「パーフェクト」と呼ぶ感覚はわかる気もする。
が淡々としすぎていささか環境ビデオっぽい所もあり、途中で眠りそうになった。

 2食目にはアイスクリームが出て、これはバニラ一択。

ドバイからはまたA380のプレエコで、午前2:40発予定が1時間遅れの出発。

1食目が出されたのがドバイ時間の5時頃なので朝食。
 フルーツとヨーグルトがたっぷり。

また10時間と長い道中、どうせ眠れないなら長い映画を見ようと選んだのは
 Oppenheimer  「オッペンハイマー」

今年のアカデミー賞を大量受賞したこの映画、なぜか他の航空会社ではなかなかやっていなくてやっと見られた。
が、同じような顔をした登場人物が同じようなドイツ系の名前で大量に出て来て誰が誰やら混乱し、なにより理論物理学の話なんて英語で付いて行けない。
原爆の開発に尽力したオッペンハイマーだが、共産党員たちと親しかったということで赤狩りの時代にソ連のスパイ容疑を受けた、ということまではわかったが映画の3分の2まで見た所で力尽きた。
ただ最近欧米で男前として人気のキリアン・マーフィー、スチルだけ見ていると個性的な顔としか思わないが、動くと確かにセクシーな魅力があるとわかったのは収穫。
この映画、次は日本語字幕付きで見ないと。

難しい映画で疲れたので、この後はBake Offを準決勝まで見ながら到着前、2度目の食事。
 バターチキンなるメニューを選択すると、タンドーリチキンにマイルドなソースがかかって、添えられたバスマティライスともどもすごくおいしい。今まで食べた機内食のチキンではベストかも。

最後はコーヒーにチョコレートをもらってヨーロッパからの長いフライトは終了。

ビジネスに乗った友人に言わせるとエミレーツのラウンジの食事はとてもいいが、機内食は全然ダメとのこと。
それに比べるとエコノミーやプレエコの機内食は他社に比べていい方、優先搭乗もできるプレエコはフルフラットにこだわりがなければいい選択かもしれない。ただしプラス7万円の価値があるかはちょっと微妙、かも。


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コメント (6)
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