12月4日
朝早く、船はニュージーランド領最南端、南緯52度のキャンベル島に到着した。
火山活動によってできたという島。
島の中央に深く入り組んだ湾内に入ると、環境保護のための研究施設が見えた。
朝食後、10時からゴムボートによるクルーズを開始。
早朝は晴れていたのに、出発する頃には雨と粉雪も舞い始め、気温は3℃で今までで一番寒い。
背の高い草に覆われた所が多いが、なにやら大きなピンクの花も見える。
平らな所では19世紀末から1934年まで、植民者が牛や羊を飼おうとしていたのだとか。結局寒すぎて羊は育たず、1970年からは自然保護区として外来生物の駆除に乗り出し、1990年に完全駆除宣言が出たそう。
ボートのすぐ近くにはニュージーランド・アシカ。
岸辺にはカモメの巣やウミウがいっぱい。
草の上に座っていたモフモフは管鼻が見えるからオオフルマカモメのヒナだろう。
長い草の間に目を凝らすと白っぽいアシカが固まっている。
白っぽいのはメス、黒くて大きいのがオスなのでそろそろハーレムを作り出している様子。
縄張り争いもしているのだろう。
「なんじゃ」とにらまれたのでもう船に帰ろう。
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