Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

平泉展@世田谷美術館

2009-04-09 16:23:07 | 機内食・映画・美術展
2月に平泉の中尊寺金色堂に行った時、3組ある仏像群のうち右側1組が実は展覧会に出ていてお留守だった。その展示が世田谷美術館で開催中なので、天気の良い一日、花見を兼ねてでかけてきた。


美術館へは田園調布駅前からバスに乗る。
 ロータリーの周りの桜も満開で、心なしか花の下でボーっとしている人多し。

車窓から景色を見ているとあっちにもこっちにも桜の木が。わずか2週間ばかりの花のためにみんな桜を植えるのね。

 30分ほどで美術館前に到着。
 平日の昼間とは言え人気の仏像展なのでかなりの人出。平均年齢も当然高い。

この展示会、目玉はもちろん金色堂の仏像1組。ガラスの中とは言え、金色堂で見るよりも間近で見られ、横からも眺められるのでとてもいい。思っていたよりも小さく感じるが、特に二天王の横顔がすばらしく、地蔵菩薩を下から見上げるのもいい。

しかしこれだけでは当然1300円を取る展示会にはならないので、他には何を持って来ているのだろうと思ったら、これが予想以上におもしろい。

金色堂の諸仏の隣の部屋には東北地方の仏像がいろいろ並んでいるのだが、地方らしい素朴でおおらかなものが多くて楽しい。中に岩手の二十五菩薩堂の菩薩と飛天というのがあって、これがすべて頭部が欠けているのだが、木目やくりぬかれた内側まで見えるトルソーがひどく現代的でかっこいい。写真を撮れないのが残念。

さらに先の部屋には平泉の柳之御所遺跡の出土品というのがあり、平安時代に日常使われた鍋やらかわらけが並んでいるのだが、その中にちゅう木という現代のトイレットペーパーにあたるものまで展示されているのには笑ってしまった。なにしろ上にはそれを使用中の「餓鬼草子」の絵まであるし、隣のおばさんが「これって使い捨てだったのかしら」なんてつぶやくんだもの。

他にも経文やら荘厳具やら、多岐にわたる展示に満足して表に出るとそこは砧公園。
 今年の桜は花が長くて、開花から随分たったがまだまだ見ごろ。
 とは言えもう散り始めているので、ピクニックの皆さんは花びらの絨緞の上に座っている。

この公園には10種類ほどの桜があるそうで、確かに顔つきの違う花がいろいろあるけど
  
 
とにかくみんなきれい。

最後は花より団子でナーンドッグなんてものをいただいて

春の一日を満喫。

日本人でよかった。


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大人の休日 in 台湾 3 西門町

2009-04-07 02:37:59 | 東アジア
3月28日 続き

太魯閣から帰った夜、夕飯は水餃子が食べたい気分。
南の香港ではそれほど見かけない餃子屋も台北ならいくらでもある。
どこで食べても大きな当たりはずれはないはずだが、せっかくなので西門町の有名店まで脚を伸ばすことにした。

台北には何度も来ているが、実は西門町に来るのは初めて。東京の渋谷や原宿のような若者の街と聞いていたのがその理由だが、駅から出るとなるほど若いもんがうじゃうじゃ。土曜の晩なので一層にぎやかなのだろう。

歩行者天国の雑踏を歩いて目当ての店はすぐ見つかった。
 
50年の歴史と言う 北平一條龍餃子館。若者の町らしからぬ地味な店内に客層もかなり上め。

席に着いたとたんに迫力あるおばちゃんが小菜をいろいろ盛った盆を持ってやってくる。台湾の食堂の小菜、おいしいんだよね~。
 特に手前のキャベツの甘酢漬け、さっぱりしてうまい~。

おばちゃんは焼き餃子をさかんに薦めるけど、今日は絶対豚肉の水餃子!もう一つ、エビとニラの蒸し餃子も頼んでみよう。
で待つことしばし、現れたのがこちら
 
水餃子はムチムチの皮の中にジューシーなお肉がたっぷり、蒸し餃子の方にはエビがどーんと入っている。そうそう、こういうのが食べたかったんだよ。

大満足して店を出ると、隣の店は大行列。ここも有名な麺線の店だが、さすがに今日はもう入らない。あんかけ風の細い麺を立ち食いする皆さんを横目に見ながら、ちょっと先に気になる建物があるので寄ってみる。

 
西門紅楼は1908年、日本統治時代に市場として建てられ、戦後は映画館になっていた建物。その後さびれていたものが最近リノベーションされたのだそうだ。中に入ると八角形の建物の真ん中のスペースでちょうど建物の歴史をパネル展示中。周りにはカフェやしゃれた雑貨の店があり、レトロな看板のディスプレーもおしゃれ。
さらに建物の奥に入ると小さな店が並ぶ一角。
 ここは若いデザイナー、アーティストたちが作品を売るためのスペースだそうで、なるほど一軒一軒ポップなものからおしゃれなものまで個性的なものを並べていておもしろい。

中で一軒、アフリカの布をおしゃれに使った服を売る店を発見。
YOUNGA洋暑ャ +非洲花布設計潤ー?色公平交易+
セール中だと言うので思わず2枚も買ってしまった。

ここから道を渡って、今日の締めは杏仁デザートの店 干記杏仁豆腐
 若いお兄ちゃん達ばかりのファーストフード店のような作りだが、メニューはすべて杏仁デザート。
 自分は豆を4種類入れた杏仁汁にしてしまいこれもおいしかったが、ここは友人の選んだ杏仁豆腐が正解。葛のようにプニプニした食感がなんともいえない。

西門町はまだまだ探検の余地がありそうだ。


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大人の休日 in 台湾 2 太魯閣

2009-04-06 02:42:13 | 東アジア
3月28日

今日は一日、太魯閣峡谷ツアー。
早朝6時にホテルのロビーでピックアップされ、まずは国内線の松山空港へ。
 外は閑散としているが中に入ると意外や団体さんでいっぱい。九州と同じぐらいの大きさの島なのに朝から国内線がバンバン飛んでいてびっくり。
 太魯閣観光の拠点、花蓮へはこのプロペラ機で40分。
 到着した花蓮空港が立派でまたまたびっくり。

ここで本日のツアーメンバーが全員集合。我々の他に日本人がもう1名、中国系アメリカ人家族とボーイフレンド、アメリカ人カップルとオーストラリア人老夫婦の混成チーム。ガイドは地元出身の元ツアコンという元気なおばちゃん、年配の温厚そうなドライバーは日本語が達者だ。

ミニバスに乗り込んですぐに太魯閣峡谷へ向かう。台北はどんより曇っていたが、こちらは陽もさしていい感じだ。

 峡谷の入り口にある東西横貫公路ゲート。ここから島の真ん中の山を突っ切って西海岸の台中まで行けるわけだが、この道の始まりは日本統治時代、山中の抗日ゲリラを討伐するために日本軍が作ったものとか。

ちょうど今夜のNHKスペシャルが日本の台湾統治を取り上げていた。欧米に早く追いつこうと背伸びして台湾でむちゃをした日本。お気楽旅行で遊びに来ていてもこういう過去がチョコチョコ目に入る。台湾の方々はうらみつらみをほとんどおっしゃらないので余計心が痛む。

ゲートの脇を通り、伊亜峡谷というところでバスを降りてちょっとお散歩。
 
ここはハイキング道がよく整備されていて奥まで往復すると2時間ほどかかるとか。他にもトレッキング・ルートはたくさんあるようで、確かにこの緑の中はもっともっと歩きたい。
 川にかかる橋の欄干にはここの大理石で作られた獅子が並ぶ。
  
逆立ちしているのや、中には腹抱えて笑っているやつも。

長春祠は50年代の公路建設で命を落とした人たちを祀った小さな祠。
 
遠くに見えるがトンネルの中を歩いて意外にすぐに行き着く。

進むにしたがって崖は高くなり、燕子口には名前の通り燕が巣を作っている。
 
こんな道を手で作業したというのだからそりゃあ大変だったろう。

 慈母橋を渡り、お茶休憩などしながらやっとお昼。
 
ツアー客はおそらく全員ここで食べるであろうグランド・フォルモサ・ホテルで可もなく不可もないセットメニュー。ガイドさんは毎日まったく同じものを食べているそうな。

 午後はちょっとつり橋を渡るアトラクションなど入れつつ
太魯閣峡谷のハイライト、九曲洞へ
 ここは崖下のトンネル道を歩くのが売りなのだが、つい2,3日前に落石が車を直撃したとかでガイドさんは戦々恐々。一刻も早くここの観光を終わらせたい様子。
 
左は鯉の滝登り(ってわかる?真ん中の岩の黒っぽいところが魚に見える)、右は天国へ登る道だそうで、「写真を撮って、さあ、早く行きましょう」
 この岩をくりぬいた道は本当にすごいんだけど。

これで太魯閣峡谷の観光は終了。
花蓮の町に戻って連れて行かれたのは大理石工場。
 
台湾一大きいという工場をちらっと見て、その先はもちろんお土産屋さん。
こういうツアーでこういう所に寄るのは仕方がないが、しかし石しかないところで1時間も閉じ込められるのはつらい。

午前中の爽やかな気分がすっかり盛り下がった所でやっと表に出ると天気は崩れて雨。
 港には花蓮名物マンボウの像があるが残念ながら実物は拝めず。身はチリなどと炒めて食べるそうだが、一番おいしいのは腸とか。
 七星潭の海岸も天気が悪くて寒~い。
 皆さん、バスからも降りたがらないので早々に退散。

 帰りは花蓮の駅から
 
右の白い自強号に乗って台北まで2時間35分の列車の旅。
 青々とした田んぼの景色もやがて日が暮れて、台北には19時15分に到着。

長いツアーの一日だった。


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大人の休日 in 台湾 1 きのこ鍋

2009-04-04 02:33:38 | 東アジア
3月27日

夕方、台北到着。
ホテルで先乗りした友人と合流して早速夕食に繰り出す。

地下鉄の忠孝敦化駅を降りて大通りから静かな脇道に入り、ちょっと行くと明るい店が見えた。
 ここがめざす 佰園
http://www.baigu.com.tw/

きのこ鍋の店というので来てみたが、メニューを見るとコースになっていて「美容コース」だの「保健美食コース」だのいかにも体に良さそう。
店のお姉さんのお薦めに従って「自然健康ディナーコース」と言うのをお願いする。

まず出てきたのはおつまみ。
 手前は干し肉、奥はフリーズドライにしたきのこなのだが、これが軽い塩味でパリパリしておいしい。袋入りを店内で売っていたので買って帰ったところ家族にも好評。軽いしお土産に最高。
 養生鍋を売りにする店なのでお茶も漢方茶。なつめやら菊花、クコなど入って飲みやすい。
 次に出てきたのはきのこのお造り(?)。エリンギのような肉厚のきのこをわさび醤油で食べる。
もう一皿、大根餅が出てきたがすぐに食べてしまって写真を撮り忘れた お腹空いてたんだもん。

そしていよいよお鍋登場。
 
これまたなつめやクコの浮くチキンスープに左の4種類のきのこがドバドバと入れられ、真ん中のタイマーがセットされて「待て」。食べ時がわかりやすくていいけど、これがないとせっかちな中国人はすぐ食べ始めちゃうのかな。

5分ほどしてタイマーが鳴るとおばちゃんがつみれを入れてくれる。
 このお肉のつみれがなめらかプリプリでおいし~。

さらにきのこ餃子や湯葉、山芋が入れられ、もう一つ
 しゃぶしゃぶ用の牛肉登場
これで2人前って多すぎるでしょ~。

キャベツと青梗菜が最後に登場して、まさかこれに麺なんて来ないだろうなとおびえていたが、デザートがやって来たのでほっと安心。
 お茶のゼリーがつるっと冷たくて締めにぴったり。

4種類のきのこはそれぞれ味が違っておもしろいし、そこから出るおだしでスープがとにかくおいしくなる。牛肉なんていらないよ、と言うほどつみれや野菜がたっぷりおいしくて、これで1人NT$520(1500円ちょっと)は大満足。

 店内はすっきりきれいだし、店員さんも片言の英語と日本語でとても親切。
この店、シンガポールに支店があるようだけど、日本にも出店してくれないかな。

まずは幸先の良い台湾1食目であった。


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「チェンジリング」

2009-04-03 01:46:41 | 機内食・映画・美術展
事情により香港経由で台湾から帰国。
いやというほどキャセイのラウンジにお世話になったけど、さすが中国系は食べ物が豊富でありがたい。

帰りの機内でイーストウッド監督の 「チェンジリング」

実話に基づく話だと言うが、誘拐されて帰ってきた子供が別人というのがなぜまかり通るのかが分からない。母親だけでなく、近所の人だってすぐに別人だと分かるだろう。

別人を誘拐された子と取り違えたのもはじめから警察のでっち上げだったのか、それともミスをカバーしようとしてそうなったのか、はっきりしない。最後の方で答えらしきものが出るが、それではどうもはじめの方の警察の態度と矛盾する。

とストーリーには突っ込みどころがいろいろあって、本当の話はどんなものだったのだろうと疑問も湧くが、2時間20分退屈はせずに見ることが出来る。
それというのもやはり主役のアンジェリーナ・ジョリーの迫力。
あのでかい目と唇につい惹きつけられて見てしまう。
最近は母親を売りにしているアンジー、これもそのアピールのためか、なんて意地の悪い見方もしてしまうが、うまいものはうまい。

雑誌や新聞の紹介記事でこの映画のことを読んだ時は悲劇的な母親の話という印象だった。しかし実際に映画を見てみると主役は闘う女性。イーストウッドって強い女が好きなんだね。

「ミリオンダラー・ベイビー」のような感動はないが、1920年代の雰囲気もよく、イーストウッドは音楽まで担当している。
もうすぐ80歳になろうというのに、御大はお若い。


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