Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

中央アジア花の旅 8 タラス~ビシュケク 

2016-08-10 19:51:24 | 中央アジア
5月1日 続き

お昼を食べたらきれいなタラスの谷に別れを告げ、
 
またオトマック峠を越えてビシュケクへ向かう。

 
途中、乾燥しているところでもけなげに咲いている花があったが
 
さらに行くと一面黄色に染まったお花畑があったのでストップ。
 
小さな花はガゲアというそうだが、その中に混じるちょっと大きな花はチューリップ。
往路にも通った所だが、天気が良くて一気に花開いたようだ。
 
  
黄色い花の中にはピンクの花の群落やクロッカスなども咲いていて、ここは本当に天国みたい。

ここからしばらく走るとアルマジロさんが急に車を停めた。
道端には藪が茂っていて花の姿は見えないが、そこを回り込むと何と
 
変わった花を付けた背の低い植物が点々と。
 蕾は綿毛に覆われていて、アルマジロさんも名前はわからないと言う珍しい花。

さらにさらに、ゴミ捨て場のようなところでも車を停めてアルマジロさんが走って行く。
  
 
するとその先には今度はチューリッパ・テトラフィラが花盛り。

一体どんな目をしていれば走っている車の中から小さな花の見分けがつくのか、「神の目」アルマジロさんと一緒でなければとてもこんなにいろいろな花は楽しめなかっただろう。
これぞツアーのありがたさ。

 
そうこうしているうちに行く手に山が迫ってきて、トゥアスー峠への登りにかかる。

今回は幸いにして好天なので、トンネルに入る前に無事写真ストップ。

眼の前に広がるのはスーサマ谷。
 トンネルのちょっと下、屋根が見えるところはスキー場になっている。

 
トンネルを抜けたらまたグルグルと山道を下って、峠から3時間で無事にビシュケクに帰還。

すぐに夕食のレストランに案内されるが
 
久しぶりの「都会」でやけに立派に見える。
 
きれいなテーブルセッティングにはピリ辛のグリル野菜。
 
サーモンのスープにクリームソースのかかったチキンはもう中央アジア風ではない。
ウェイトレスのお姉さんもとても美人だったが、40年前のオリンピック体操選手、ネリ―・キムにそっくりと言ってどれだけの人にわかるだろう。

食事の終わるころになってキルギスの民族楽団が登場。
 ダスダンと言うこのグループは日本にも演奏に来たことがあるそうで
 
口琴を使ったり、コムズというギターのような楽器をアクロバティックに演奏して見せたり、食事の余興では申し訳ないほど本格的だった。


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中央アジア花の旅 7 ベシュタシュ渓谷

2016-08-08 17:46:26 | 中央アジア
5月1日

 朝食をいただいてから宿を出て、車で30分。

 
やってきたのはベシュタシュ渓谷への入り口。ここは国立公園に指定されているが車で中に入ることができ、
  
  
入った所から早速アルマジロさんと花探し。

少し奥に入ると渓谷が美しい風景を見せ始めて
 
ここにも天山桜が咲いている。

さて、チューリップはあるかな、とアルマジロさんに先導されて黄色い花の咲き乱れる野原へ。
 咲いているのはタンポポばかり、と思いきや
  星のように散らばる、これがサリチェレックでも見たチューリッパ・デスタジモノイデスとのこと。かわいいが、天気が良く花が開き切っているのでおよそチューリップには見えない。昨晩、同宿のアメリカ人たちはここにはチューリップはなかった、と言っていたが、我々のようにフラワーガイドと一緒でなければわからないだろう。

アルマジロさんはさらに別の種類のチューリップも発見。
 こちらはチューリッパ・タルダと言う種類だそうだが、これは彼女も一株しか見つけることはできなかった。

野原には他にもいろいろな花が咲いていて
   
 
サクラソウもいっぱい。

 
岩山のふもとにはきれいな川が流れていて、ここも素敵なところだ。

公園はまだまだ続いているようだが、我々はここまででUターン。

  
 
いかにも旧ソ連風の市役所や、もうすっかりおなじみになったモナスの像を見ながらタラスを離れ、
 左手に雪山を見ながら元来た道を戻る。

 
途中の村々では家の周りにはリンゴの樹がいっぱい。

そして本日のお昼は道路脇のこんなところでまたお弁当。
  
 こういう所で食べれば何でもおいしい。


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中央アジア花の旅 6 トクトグル~タラス

2016-08-05 17:42:19 | 中央アジア
4月30日 続き

トクトグル湖畔を出発し、放牧された馬など見るうち運転手が急に車を停めた。
 
見ると反対方向にも車が停まり、そちらのドライバーが兄弟とやらでしばしおしゃべり。乗客は勝手に降りてブラブラしていて、このゆるさがいいね。

  
途中、また花など見ながら進むうち、沿道にはピンクの花の樹が目立ちだした。
 
アルマジロさんに聞くとこれは天山桜という固有種とのこと。
 
雪山をバックに見事に咲いているところもあって、こんなところで桜の花見ができるとは、と一同大喜び。

さらに来た道を戻ると、道が2つに分かれる分岐点に到達。
 西のタラスへ向かう道には門が建っていて
 
その脇にはキルギスの民族叙事詩の主人公、マナスの像が立っている。
この「マナス」、世界一長い詩としてギネスにも認定されているそうだが、どうやら長すぎて要約不可能らしく、滞在中一度もどういうお話なのか説明はなし。マナスを独立後の国のアイデンティティーにしたいという政治的思惑の方が強そうだ。

ここを過ぎると標高が上がってまわりは白一色になり
 
 分岐から30分で到達するオトマック峠は標高3,326メートル。

なだらかな峠からまたダラダラと降りて行くと
 
谷が広がって再び馬の放牧が見られるようになる。

さらに広い草原に広がる山羊と羊の大きな群れ。
 
 犬もけなげにお仕事中。

きれいで肥沃そうな谷をすすんで、町らしい町のタラスには19時半に到着。
 同じような家の並ぶ住宅地に入って行って
 
今夜の宿はこちらのゲストハウス。正面はさほどでもないが奥に長い大きな家で
 
ベッドルームは5部屋ほどある様子。

入り口脇には縁台があり
 
ダイニングは庭に建てられたユルト、とキルギスらしい演出もぬかりない。
  中は15人が余裕で座れるほど広くて
 
天井の明り取りがなるほど国旗の通りだ。

 
食事はサラダとビーフン炒めだけれど、短く折られたビーフンがここがお箸の国ではないことを物語っている。

  
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エア・インディアでインド映画

2016-08-04 22:57:42 | 機内食・映画・美術展
今回のインド行きは久しぶりのエア・インディア。

どれぐらい久しぶりかと言うと、このブログを開始して以来乗っていなかったのでなんと10年ぶり。
その間には何回もインドに行っているのだが、最後に乗った時に行きも帰りも空港で何時間も待たされてうんざりしたので、ツアーに参加する場合でも飛行機だけはマイレージでJLを利用していたのだ。
たとえ行き先がインドでも、JLは遅れたりしないのだから大したものじゃないか。

さて、そのエア・インディア、最近スタアラに参加したが、成田では相変わらずターミナル2。
ゲートに行ってみると
 おお、デリー行きはB787じゃないか。

乗客の8割はインド人だし、相変わらずお子様が多くてにぎやかだが、モニター画面も広くてさすが787、と思ったら
 コントローラーはちゃんとはまらないし、おまけに壊れて働かない。
さすがエア・インディア。

とぼやいていたら愛想の悪いCAが「和食をオーダーしてるわよね」と強制的に機内食を置いて行こうとする。
しかしこちらはオーダーしていないので、和食は嫌だ、と拒否して無事にノンベジのカレーをゲット。
 本日はチキンのほうれん草カレーに野菜カレー。
エア・インディアの取柄はカレーがおいしいことなのだから和食など食べるわけにはいかない。
そして驚いたことにデザートのライスプディングが甘くない!インド人の味覚もとうとう変わりつつあるのか、と驚愕しつつおいしくいただいたが、それにしても日本人に和食を押しつけようとするのはサービスのつもりなのだろうか。

そんな機内食をいただきつつ、本日の映画1本目はインドならぬハリウッド映画。
 Eddie the Eagle
1988年のカルガリー・オリンピックにイギリス唯一のスキージャンプ選手として出場したエディー・エドワーズの話。
出場選手の中でダントツのビリながら、イギリス記録を打ち立てて大会のマスコットのようになった、と聞けばそんな選手がいたな、と思い出す。

子供の頃からとにかくオリンピックに出ることが夢で、不器用でめちゃくちゃかっこわるいががむしゃらに夢を叶えてしまう。イギリスらしい変人の一典型のような気がする。

実際にはダウンヒル・スキーの選手選考までもう一歩だったそうなので映画で描かれるよりはずっと運動能力が高かったのだろうが、国の組織が何も助けてくれない中、オリンピック出場を果たして記録まで残しているだけでも確かに大したものだ。

そんなエディーを助けるコーチ役はヒュー・ジャックマン。彼もカッコいいが、それ以上にかっこいいのがほぼカメオ出演のクリストファー・ウォーケン。最近、こんな出演の仕方が多いが、ちょっと出ただけで強烈な印象を残してしまうところがさすがだ。

映画は予想通りの展開で意外性は何もないが、最後の方は不覚にも感動してしまった。
お気楽に見るにはいい、とても健全な映画。


さて2本目。せっかくのエア・インディアだからインド映画を見ようと思うが、どれがおもしろいのか全く情報がない。
そこで適当に選んだのはこちら。
 Chalk n' Duster
「チョークと黒板消し」ということで学校の先生の話。

まじめで生徒たちにも慕われている先生たちが営利主義に走った学校経営者とやり手新任校長に不当にやめさせられ、それと闘う、というところまでは予想の範囲内だったが、そこからが仰天の展開。
なぜか先生たちの能力を証明するためにテレビのクイズ番組で経営者サイドと対戦することになり、しかも校長の出題は先生たちの担当科目とはまったく関係がない。
若い頃のブルース・リーが踊っている姿を見せて「これは誰でしょう」って、どういうクイズだ。

現在の都会のインド・ファッションや、ヒンディーと英語ちゃんぽんの話し方など興味深く、おもしろいと言えばおもしろいが、変な映画。

もう一本見る気も失せて、少しうとうとしているうちに2食目の機内食。
 ムースケーキが今度も甘くないのは日本製だから?
これもおいしくいただいて無事にインド到着。


そして帰路。
15分ほど遅れただけで出発した機内は30%ほどの搭乗客でガラガラ。
3席を独り占めして、最初の食事は23時ごろ。

 今回もノンベジで、チキンカレーと野菜カレーは日本発よりスパイシー。デザートのグラブ・ジャムンもさすがにインド発のは甘かった。

またインド映画を物色するが、インド人ガイドおすすめの Sultan も、大ヒット中だと言うラジニカーントの新作も残念ながらやっていない。

そこで渋そうなこちらを選択。
 Talvar
「めぐり逢わせのお弁当」のイルファン・カーンが特捜課のやり手刑事を演じる犯罪もの。

2008年に実際に起こった少女の殺害事件を題材にしていて、両親が疑われるところはアメリカのジョンベネ事件にちょっと似ている。
初動の地元警察がまったく無能で証拠を台無しにしてしまうところなども似ているが、主人公がが登場してからも報告書のタイプミス(!)でせっかくの血液サンプルが証拠採用できなくなったり、無許可で自白剤を使って「正義のためには不正が必要なこともある」とうそぶいたりしてびっくり。

しかしもっとびっくりするのは2組の容疑者がありながらどちらにも決め手になる証拠が提出できず、検察が立件不可能と判断したのに裁判所が裁判を命じ、あげく両親が犯人として有罪とされてしまったのが事実と言う点。
映画は両親無罪説を取っていて説得力があり、まじめな刑事ものとしてよくできてもいる。
それだけにインドで警察の厄介には絶対になりたくない、と強く思ってしまった。


この後は横になって寝てしまい、気が付いたら明るくなって朝食の配給。
 インド時間の4時ごろでは食欲もわかないが、インド風じゃないのはかなりがっかり。

と若干の不満はありつつ、ちゃんと時間通りに飛んでくれればエア・インディアも悪くはない。


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2016年のインド雑感

2016-08-02 19:16:19 | インド
今回の花の旅の目的地はインド。

また北部の「人里離れた所」(笑)を旅してきたのだが、それでも車で行けちゃう程度の所なので秘境と呼んでは笑われる。

それでもメインの道中では日本人はおろか、欧米人やインド人観光客にさえ全く会わないような所だったが、そんなところでも今や必ず衛星放送の受信アンテナが並び、携帯が入らない所でも若い子はスマホのアプリで遊んでいる。

その衛星放送でヒンディーやローカルの番組を眺めていれば、討論番組では必ず一人は他の人が口も挟めないようにまくし立てているか、2人で同時にわめいているし、チャンネルを変えれば歌に踊り、もしくは何らかの宗教指導者がお説教をしている。

おもしろいのはやせ薬ならぬ筋肉増強剤の宣伝で、やせっぽちの男の子が筋肉モリモリになるのはともかく、日本人的にはこの方がいいんじゃないの、というスリムな女性がボリューミーな体になってにっこり、というのがさすがインド。

山道はともかく、都会の交通量の多い道に戻れば車は相変わらずクラクションを鳴らしっぱなしで、それも道理、一番前の席で見ていたらインド人は誰も走路変更の時にウィンカーを使わない。だから道路上には明らかに無理な走路変更でぶつかった車があっちこっちに。

食事も相変わらずカレー一色で、特に今回は食材の乏しいエリアなので朝昼晩と毎日ほぼ同じものを食べていたが、増えこそしなかったものの、やはりダイエットはならず。
お腹一つ壊さなければ減るはずもないか。

変わりつつあるところもありながら、インドはやっぱりインドで、旅するのにこれほど面白い国はちょっとない。


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