Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

奈良田温泉 「白根館」

2016-12-09 20:46:42 | 国内旅行
9月に裂石温泉に行った時、行き帰りのバスで一緒になったやはり秘湯巡りを趣味にしているおばさまに「山梨なら奈良田がいいわよ」と強力にプッシュされた。
見ればおばさまのスタンプ帳には同じスタンプが並んで頻繁にリピートしている様子。

ならば、と言うわけで済州に続いてはまたコッコロ・マダムと二人で山梨へ。

今回の目的地は山梨と言えどもちょっと遠くて面倒な身延線沿線。
しかし調べてみると新宿から身延までは直通バスが出ていて、時間は少し余計にかかるがJRの半額で行ける。

そこで新宿のバスターミナルから朝9時45分の京王バスに乗ると何と満席。
この路線にこんなに需要があるとは、知らなんだ。

中央道を走るバスは途中の釈迦堂PAでトイレ休憩。
 
ここで売っていた草餅がさすが名誉総裁賞でおいしくて
 
新宿駅で仕入れたしらす弁当と共に無事にお腹の中へ。

 やがてバスが高速を降り、富士川沿いをすすむと白い富士山の頭がちらっと見えた。

終点のJR身延駅には3時間半で到着。
 
ここからは早川町乗合いバス、かわいい「かわせみ号」に乗り換える。
 
「日本で最も美しい村連合」加盟の早川町には自慢がいろいろあるらしい。

はたして駅を離れ、早川に沿って山の中へ入って行くにつれて黄葉がきれいになって行く。
 
宿を予約した時には温泉のことばかりで紅葉は頭になかったのだが、11月中旬のこの時、例年より2週間ほど紅葉が遅れてちょうど見ごろに当たったらしい。
 
やがて道幅も狭まってきて、車窓に青いダム湖が見えたらそこが終点の奈良田温泉。
身延駅から1時間半、新宿からは乗り継ぎも含めて5時間半もかかって、さすが秘湯だわ。

目指す宿はバス停の先に見える瓦屋根。
  
 奈良田温泉 「白根館」

 
ほのかに硫黄の匂うフロントで記帳をしたら、熊ちゃんの脇の階段を上がってすぐ部屋へ。
 
こちら旧館はトイレ・洗面の付かない古い部屋だが、8畳間にはこたつが入れられて居心地良し。
 窓からはダム湖が見えるが、手前は広い砂利の河原。湖の下には昔の集落が沈んでいるのだそうだ。

さて、苦労してやって来た秘湯、明るいうちに早速一風呂いただかねば。

  
フロントの奥、囲炉裏の先に温泉への入り口があり、2,3段降りると右手には男性用露天、左手手前に女性風呂、その奥に男性内湯がある(夜8時で入れ替え)。

まずは内湯で体を温めようと扉を開けると、湯気と共に強い硫黄臭が襲ってくる。
 
大きな窓の向こうにはダム湖が見え、浴槽は10人ぐらい入れそうな大きさ。
42℃ほどの適温のお湯はわずかに緑がかっているように見えて湯花も見えないが、入ってみると足の指までツルツルするほどのぬるすべ感で、これまで入った温泉のどこよりもすごいかも。
そしてそれ以上にすごいのが匂いで、硫黄臭もすごいが入っているとツーンと鼻につく匂いがして、これはアンモニア臭ではないか。入る前に温泉の硫化水素による事故の話などしていたのはタイミングが良すぎる。

命の危険があるかも(笑)、と早々に隣の露天へ移動。
 こちらも同じ超絶ぬるすべ湯を窒息の恐れなく堪能。

ここの含硫黄-ナトリウム-塩化物泉のお湯は日によって色が変わり、硫黄臭の強さも変わるそうだが、今までどの訪問記を読んでもアンモニア臭がするとは書かれていなかったのでこの日はたまたまだろうか。
匂いと言いお湯の感触と言い、これまで入った温泉の中でも5本の指に入るインパクトで、なるほど温泉好きに評価されるわけだ、と深く納得。

お風呂に続いては6時から大広間で夕食。広い部屋に5組ほどの客でゆったりだが、この他に新館のお客さんには別の食事処があるらしい。
 
すでに用意されていたのはポテトサラダに乗った鱒のスモークや湯葉刺し、手造りコンニャク、大きな茶碗蒸しなど。
 
後から奈良田の郷土料理だという揚げ蕎麦がきと鱒の燻製が来て、これは手がかかっていて珍しい。
 
これも揚げたての椎茸フライは脇のゴボウチップスも抜群においしく、具だくさんの汁物にはきのこがいっぱい。
 鍋は十津川に続いてぼたん鍋だが、猪肉は脂がさっぱりしてうまい。
土地の物を活かし、しっかり手の掛けられたこの食事には大満足。

寝る前には入れ替わったもう一つの露天風呂へ。

  
こちらは縁が木の浴槽。湯口には観音様がいらっしゃり、お湯を照らすランプも風情があって、ぬるすべのお湯をゆっくり楽しめた。


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済州で女子会 6 旧済州

2016-12-07 17:31:45 | 東アジア
11月6日

 最終日もしっかり朝ご飯。
ホテル・レオは最後までとても良かった。

本日はまず韓流時代劇ファンの自分の趣味で旧済州市にある済州牧官衛址へ。
 ここは朝鮮王朝時代の役所跡。
正面にある兵士の訓練場以外は日本占領時代に壊されてしまったそうで
 
現在あるのは今世紀に入ってから復元されたもの。敷地内にいくつもの建物が独立して建っている様子は王宮の造りと同じだ。

門を入ってすぐの回廊の中はちょっとした資料館になっていて
 済州の町が元々城壁に囲まれていたのがわかる。
 
役人の行列の絵がツボで、歴代のお代官様のリストがあるのも面白いが、この島に流された重要人物たちの名前などがないのが残念。
光海君ファンなので彼に関する資料があるのではないかと期待したのだが、「罪人」の展示はないらしい。

建物の中には往時の様子を伝える人形が置かれていて
 
罪人を取り調べる看守とか、お代官様とか。こいつらも一般庶民をいじめてたんだろうか。
 
タンスの中には衣装が入っていて、えらいお役人になって写真を撮ることもできる。

執務室の前には時代劇でおなじみ、取り調べのための拷問道具が!
 
後から来た日本人グループもこれを見てはしゃいでいたのは韓ドラファンに違いない。

思ったより充実した牧官衛址を出ると、今回の手配を頼んだ済州の旅行社の人がお土産を持って来てくれた。
 おやつに栄養ドリンク、フェイスパックまで入っていて、本当は昨日のオルレ・ハイキングの前に渡すはずが間に合わなかったとか。コマッスムニダ~。

次は役所跡からほど近い東門市場へ。
 
ここももちろん魚が豊富で
 
売っている種類は昨日の西帰浦の市場より多いかもしれない。
  鮮やかな黄色いヒレのシマフグもいる。

 
魚以外にも野菜やミカンも売られていて
 
大量の唐辛子やら
 
おいしそうな豚足やら、買いたいものはあったのだが案内役のドライバー氏は急ぎ足でどんどん先に行ってしまう。
 何とか買えたのはこのミカンジュースだけで、今回の運転手とは最後まで相性が悪かった。

市場の出口でホットックを食べていると、道端には野菜を売るおばちゃんたちがいる。
  この人たち、身なりは質素だが実は金持ちなんだ、とドライバー氏。すると本当に孫らしい男がいい車でやって来たのには笑った。

この後は農協ハナロマートとイーマートでお買いもの。
 
いつものごとく消え物ばかりだが、ハナロマートの済州特産品売り場のおばちゃんが言葉は通じないが親切でうれしかった。

買い物を終え、空港に向かう前に済州最後の食事。
イーマート向かいのうどん屋で水餃子と
  
 
豚骨うどんに海鮮うどん。豚骨の方はラーメンのような黄色い麺でスープにいささか臭みがあり、稲庭うどんのように滑らかな白い麺に海鮮スープの方がおいしかった。

と、済州を満喫していよいよ空港へ。
 
携帯電話を返すためにまず国際線ターミナルへ行くとすごい人でびっくり。出発案内板を見ると上海やら武漢やら、中国の地名ばかりずらり。
国内線の出発の方も大にぎわいで、現在済州では西帰浦に第二空港を計画中だそうだ。

帰国便では荷物は羽田までスルーなので
 
金浦空港でゆっくりお茶をして
 機内食で豆腐を1パック食べたらおなか一杯になった。

期待以上に楽しかった済州、またオルレを歩きに行かなきゃ。

 
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済州で女子会 5 オルレ6番コース

2016-12-05 18:15:15 | 東アジア
11月5日 続き

お昼を食べたらオルレ市場を少し見学。

 
中央にはこの島一番の特産品、みかんを売る店が軒を連ね、
 
あとは太刀魚やアマダイを売る魚屋さん。
 
アワビはもちろん、不気味な姿の生き物も売られているが、これは漢字では海腸、ユムシなるもので、中をきれいに洗って刺身などで食べるとか。おいしいらしいが、気持ち悪く見えるのはこの色のせいだろうか。
 
海藻もいろいろな種類が食べられるらしく、市場はやっぱりおもしろい。

ここでまた歩かない一人をドライバー氏に託し、3人で今度はオルレの6番コースに出発。
市場はコースの途中になっていて、ここから本来のコースを逆方向に、オレンジ色の矢印をたどる。
 
市場の出口からはおしゃれな店の並ぶ坂道が海の方へ下っていて
  
  
ここはちょっとしたアート・ストリートなのか、面白いオブジェや絵がそこここにある。

 
海辺の公園に着いて後ろを振り返ると
 市街の向こうにハルラ山。
今日は一日中、本当にきれいに山が見える。

ここからはしばらく海沿いの自動車道を歩き、やがて出現したのは中国風の門。
 これがなんと徐福公園。
和歌山の新宮で見たばかりの徐福公園にまた出くわすとは奇遇だが、徐福は日本への途上でこの地に立ち寄ったとされているらしい。

そしてこの先にあるのが正房瀑布。
 
23mの滝が海に直接落ちていて、岩がゴロゴロする間をすぐ下まで行けるので天帝淵より迫力がある。

 オルレのコースはここの駐車場から海沿いの遊歩道に入る。
 
木々の間からはきれいな海が見え
  
途中の農場の入口には親指ほどの小さなキーウィが(たぶん)「ご自由にお取りください」と置いてあったので一ついただくと、中が赤くてすごく甘かった。

やがてまた車道に出ると、両脇にはミカン畑が続く。
 この島の南側はハルラ山のふもとまでミカン畑でいっぱいなのだが、これは1960年代に日本から持ち込まれた温州ミカン。
  
日本と同様、畑には運搬用のレールが敷かれ、ちょうど時期なので農家のおじさんは大忙し。
畑の向こうに見える大きな家はさしずめミカン御殿だろうか。

韓国では済州以外ではミカンが育たないので、昔はミカンの木が一本あれば子供を大学までやれると言われたのだそうだ。
今はさすがに温州ミカンでそこまでは儲からないらしいが、その代わりこれまた日本からもたらされたデコポンがハルラポンの名前で高く売られている。
 
なのでこちらは温室の中で大事に栽培中。

 オルレ道はまた車道を離れて
 
ハルラ山の溶岩に囲まれた小天池へ。

遊んでいたら予想よりだいぶ遅くなってしまって、木陰など暗くなってきた。
 
道を急ぐが太陽はもう海に沈みそう。
 と言うことで目的地の手前、甫木浦と言う所でハイキング終了。ドライバー氏に電話をして迎えに来てもらう。
コミュニケーションにいささか難があって合流に手間取ったが、好きなところで車に乗れるのはありがたい。
6番コースは半分ほど、8キロぐらい歩いたことになるだろうか。

ここからは真っ暗な中を島の中央を突っ切ってホテルに帰還。
ドライバー氏と別れ、改めてタクシーを拾って旧済州へ。

早くも済州最後の夜なので、今夜はアワビを食べようとガイドブックなどに必ず出ている有名店に来てみたら、何とお休み。
 しかし隣もアワビ専門店なのでそちらへ。
 
小さいけれどアワビ・ステーキに、サツマイモやカボチャの入ったアワビ釜飯。
 
アワビ・チゲもおいしかったけれど、一番おいしかったのは肝の入った野菜炒めだったりして。

支払いの段になってみんなの食事代を集めていた財布をタクシーに落としていたことに気が付いてへこんだ(人生で財布を落としたのは初めて!)が、残り一食分だったのは不幸中の幸い。


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JLの千社札

2016-12-04 18:17:23 | 雑談
久しぶりにJLの国内線に乗ったら、CAのお姉さんが突然
「こんなものがあるんですけど、いかがですか」と千社札をくれた。


これはなんじゃろう、と眺めていたら別のお姉さんが
「集めてくださってるんですか?でしたら私のも」と胸元からまた千社札が出現。

なんでもこの夏からJLのCAさんたちは自分の好きな都道府県のバッジをつけているそうで、お話しするとその人が千社札をくれるんだそうだ。
言われてよく見ると最初の一枚は東京都、二枚目にはCAさんの出身地だという千葉の絵が付いている。
最初のお姉さんとは別にお話ししたわけじゃないのだけれど、読んでいた機内誌にその話が出ているのでくれたらしい。

47都道府県があるとすれば、コレクション好きとしては集めたくなる。
しかしこの千社札、国内線の機内でしかもらえないそうだし、一人1種類しか持っていないので全県制覇はかなり難易度が高そう。
CAのお姉さんに話しかけるきっかけになるし、胸元から出されるのでおやじにはたまらんのじゃないかと思うが、だからJLに乗ろう、となればまさにCAさんたちの思うつぼ。

JLは地味に努力しておる。


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