Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

プーリアの旅 16 モノ―ポリ

2018-12-05 19:12:02 | ヨーロッパ
10月20日

プーリア滞在も実質最終日。
 キッチンの食材を片付けるが、ビーツにいろいろなフルーツが入ったジュース、日本でも売ってほしいぐらいおいしい。

今日も遠足で、今度は国鉄駅へ。
 
さすがに大きな駅から
 
ローカル線に乗って40分。
 
やって来たのはバーリの南40キロ、アドリア海に面したモノ―ポリと言う町。

ここは紀元前から人が住み、ローマ時代から発展した町だそうだが、ロンプラにも載っていないので情報がない。
 駅前のやる気のない案内所で地図をもらい、あとは街角にある案内板を頼りに街歩きを始める。

 駅から10分ほど歩くと大きな広場というか公園があり、この先が海に面した旧市街。
  
市役所とか、なかなか立派な建物が並ぶ。

案内板に従ってやって来たのはSanta Maria degli Amalfitaniという小さな教会。
 
12世紀に建てられたという教会の内部はシンプルで特に見るべきものもないようだが、眺めていると堂守らしい女性が「地下を見たいんでしょ?」と階段の柵を開けてくれた。

 
この地下礼拝所は11世紀に作られた古いものだそうで、初めは気が付かなかったのだが
 よく見ると低い天井一面にフレスコ画がある。
  
17世紀に描かれたという絵は褪色して良くわからないものが多いが、見ているうちに顔や手が見えてきて、まるでだまし絵のようで面白い。

 
教会を出て少し行くと城壁があり、その下をくぐるとその先には港。

 
漁船がいくつも停泊していて、早朝なら魚がたくさん見られるのだろうが、11時過ぎでは残念ながらもう閑散としていた。

この港の周りの壁には古い写真のパネルが並べられていて
  
 
これがなかなか面白い。ちょうど開催中の写真展イベントの一環のようだが
 「モノポリー」を抱えた男の子、しゃれが効いている。

岬の突端にはカルロス5世が建てたと言う城というか要塞があって
 
そこから海岸沿いに城壁が続いている。

  
城壁の内側の狭い道をかわいい三輪車が通り、

さらに行くと小さなビーチがあった。
 この日も快晴で、また海に入っている人たちがいる。

 ここから町の方を見ると高い鐘楼が見える。
そこでそちらを目指して城壁をくぐると
 いきなり大きな教会の正面に出てちょっとびっくり。
これが18世紀に建てられたこの町の大聖堂。
 
内部はバロック様式で華やかだ。

さて、そろそろお腹も空いてきた。
そもそもこの町に来たのはおいしいシーフードにありつけるだろうと期待してのこと。
「レストランはたくさんある」という案内所のお姉さんにどこがいいかと無理やり聞いたレストランに来てみた。
  
細い路地に面した店だが、イタリアでは珍しいお手拭がタコでさすがシーフード・レストラン。

いろいろ食べてみたいのでアンティパスト・ミストを頼んでみると
 
まずはサラダやマリネがいろいろ出てきたが、食材に新鮮さが感じられなくて、これははずしたか。
 
エビも普通だったが、白身魚の揚げ物で少し持ち直して
 ムール貝はプリプリとおいしい。
 そしてメインにはシーフード・フリットを頼んだが、これもハタハタのような魚やエビがおいしい。
が、それ以上においしかったのは実は野菜で、細切りニンジンのフリットうまし。

期待したほどではなかったが、後半は良かったのでまあ良しとしよう。

バーリへの帰路は25分で着いてしまった。


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プーリアの旅 15 アルタムーラ

2018-12-04 19:03:42 | ヨーロッパ
10月19日

本日はバーリから遠足でアルタムーラという町へ行く。

バーリからはアップロ・ルカーノ鉄道と言う私鉄で一本なので簡単なのだが、大きなバーリ中央駅に行っても乗り場がなかなか見つからない。
それと言うのもバーリにはイタリア国鉄の他に私鉄が3本も乗り入れていて、駅前広場の正面に見えるのは国鉄、私鉄は向かって右側にあるのだが
 
空港線のあるNord線はともかく、アップロ・ルカーノ線は「えっ、これなの」と言うほど小さな建物に表示も小さくて、わかりづらいことこの上ない。

 
こじゃれた窓口で往復切符を買うとアルタムーラまでは片道3.2ユーロ。
 
階段を上がった2階のホームには意外にも真新しい自動改札があって、切符のQRコードを読み取らせて入る。
隣の線路はNord線、その向こうには国鉄のホームも見える。

 
車両もきれいで、車内にわかりやすいモニター表示があるのはこの線が有名観光地となりつつあるマテーラへ行くためだろうか。
発車間際にはこの列車も多くの外国人観光客でいっぱいになった。

発車してしばらくはバーリの郊外住宅地を行くが、線路の地下化工事が進行中でずっとノロノロ運転。
うんざりした頃にやっと住宅地を抜けると
 あとはおなじみ平坦なオリーブ畑で、景色は正直あまりおもしろくない。

バーリから45キロの距離を1時間10分かかってアルタムーラ駅に到着。
 
地下通路を通って表に出ると公園があるが、こちらに面している赤いアルタムーラ国鉄駅は今は使われていなよう。

親切なおばさんに道を教えてもらい、駅からまっすぐ歩くこと15分ほど。
 
立派な門をくぐるとその先が旧市街。 
 石畳が続き、観光客や地元民がのんびりとくつろいでいい感じの町だ。

さて、まずはこの町に来た一番の目的を果たさねば。
 
とやって来たのはサンタ・キアラ教会のお向かいにある小さなパン屋。
アルタムーラはケイコさんの所でもいただいた通り、パンで有名な町。中でもこの店は1423年創業、昔ながらの薪窯を使っていると言うことでお客さんがひっきりなしに訪れる。

 
中に入ってみるとなるほど大きな窯があり、その前にあった小麦粉はとうもろこし粉のように黄色い。
 
この窯の中を撮ろうとカメラを構えていると、中を明るくしようと薪をくべてくれた男の子、この店の跡継ぎだろうか、なんて気が利くんだ。

 こちらは大忙しの売り子のお姉さん。
 
無事に1つ2ユーロの大きなパンを買い、さらにタラッリとおいしそうなフォカッチャもゲット。
フォカッチャはアパートに戻ってからお昼にいただいたが、袋に染み透るほどたっぷりオリーブオイルが使われていながら、少しも油っぽさがなくてしっとりおいしい。さすが本場は違う。

 こちらはパン屋の名前にもなっているサンタ・キアラの教会。
その脇にカフェのテーブルが出ていたのでちょっと休憩。
 
コーヒーといただいたのは「修道女のおっぱい」というこの町のお菓子だが、フワフワのスポンジの中にクリームがいっぱい入ってなんとも優しいおいしさ。仙台の「萩の月」をさらに洗練させた感じだが、コーヒー4杯にこのお菓子2つで5.5ユーロと言う値段には思わず「何か間違っていないか」と確認してしまった。

目的は果たしたところでのんびりと町の観光。
 
町の中心にあるのはフェデリーコ2世が13世紀に建てた大聖堂。
  
正面扉まわりの細かい彫刻が見事。
 
パステルカラーの内部もとてもきれいだ。

  
他にこれと言ったみどころはないものの、小さな旧市街はもうおなじみの景色とは言え生活感も感じられてやっぱりいい感じ。

 それでは新市街の方にはスーパーでもないかとうろついてみると
 
店の奥が作業場になっているチーズ屋を発見。イタリアのチーズ屋は日本の豆腐屋のように作りたてを売る所だとコッコロ・マダムから聞いていた所になんとも絶妙のタイミング。
 
店内には甘いミルクの香りが漂い、ガラスケースの中にはリコッタやスカモルツァ、カッチョカバロなどが並ぶ。
フレッシュチーズを買っていくお客さんなど眺めていると店員のお姉さん、気前よく味見をさせてくれて、やっぱりプーリアはいい所だ(笑)。

さらに駅へ戻る途中、きれいな八百屋さんがあったので覗いてみると
  
 
調子のいいおやじが季節ものだという葉物野菜を強力プッシュ。食べ方まで身振り手振りで教えてくれたのでここで買い物。

パンやら野菜やら、まるで主婦のような買い物袋をぶら下げてバーリへ戻り、
 
午後は新市街の店など覗いてみた。

そして夜はまたキッチンをフル活用して
 アルタムーラで買った野菜やチーズ、ハムで夕食。

八百屋推薦の野菜は葉がとげになっているのですべて取り除き、茎だけをゆでてからソテーしたもの。
特にこれと言った味ではないがちょっとフキのようなシャクシャクとした食感があり、これを楽しむ野菜なのかもしれない。
なんと言う野菜なのか、ご存じの方はいらっしゃらないだろうか。

その横の黒いものはこの時期にしか食べられないと言う生オリーブ。
オリーブオイルで素揚げにして塩を振っただけだが、これがほろ苦い中にちょっとした甘みも感じられて絶品。

肉屋で切ってもらったハムもすごくおいしくて、これだからアパート滞在はやめられない。


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コメント (4)
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