文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

「太陽光」に過度の期待を寄せてはいけない

2016-10-21 17:54:05 | オピニオン

 昨日の中国新聞に「日照不足陰る太陽光発電」という記事が掲載されていた。日照不足により、広島県内の太陽光発電所の9月の発電実績が軒並み、前年同月に比べて2~3割も落ち込んでいるというのだ。まさにお天気次第。これが太陽光の一番の欠点だろう。

 電気というのは、発電量と需要が、瞬時、瞬時でぴったりと一致していなければならない。太陽光からの発生電力が不足するということは、その不足分を火力発電で調整する必要がある。

 しかし、太陽光が増えすぎたらどうなるか。まさにお天気次第の発電方式だ。雨天などにはほとんど発電ができないケースも考えられる。そうすると、火力は、太陽光をカバーできるだけの設備を用意しなければならない。しかし太陽光がまともに動けば、火力は遊んでしまうことになり、無駄な設備を持つことにより、コストが高騰する。

 火力にも問題がある。11月に発効する「パリ協定」への対応だ。「石炭利用拡大に関するIEA宣言」により、石油火力の新設が禁止されている現在、可能なのはLNGと石炭しかない。石炭は例えIGCC発電をしたところで、LNGコンバインドサイクルより二酸化炭素を発生してしまう。LNGコンバインドサイクルだって二酸化炭素フリーの発電方式ではないのだ。

 鹿児島県に続いて、新潟県でも原子力に反対する知事が誕生したが、原子力が稼働しないと、二酸化炭素を削減することなどできはしない。それより恐ろしいのは、火力発電所がどんどん老朽化していき、慢性の電力不足に陥ることだ。

 そもそも県知事の同意など法的には不要なはずだ。政府はきちんと法にもとずいて、粛々と原子力の再稼働を進めていくべきである。
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沖縄の暴言事件に思う

2016-10-21 09:43:22 | オピニオン
 沖縄での機動隊員暴言事件に対して、産経新聞が今日のネット記事に「反対派の機動隊員に対する罵詈雑言を聞いたことがあるか? 「土人」発言招いた沖縄の異常空間」というものを載せていた。

 一般に反対派というのは、特定のイデオロギーを持って活動している人間も多い。やっていることも、法を無視した迷惑行為だという場合も多々ある。しかし、なぜか警察はそういった連中を取り締まるのには腰が引けているような気がする。

 しかし、どちらがやったことにしろ、「是は是、非は非」として、法に基づいた適切な対応をすべきだろう。日本は、一応は法治国家のはずなのだから。(原子力に関する一連の出来事のように、そうは思えない場合も沢山あるが)

 例えば記事には、<沖縄県警の機動隊員は反対派の活動家から「おまえの子供を学校に通わせなくしてやる」「八つ裂きにしてやる」と言われた>ということが書かれている。そういったことがあったのなら、脅迫行為以外の何物でもない。犯罪として取り締まるべきである。

 しかし、例えいくら相手が常軌を逸した言動を行っているからと言っても、あの暴言が正当化されるわけではない。あれは、どう考えてもひどい。

 相手の罵詈雑言がひどいというなら、それを証拠と共にきちんと公開すべきだ。マスゴミは、大体が反対派のサイドに立った記事しか載せないが、今はネットというものがある。いくらでも対抗できるはずだ。

 私自身は、特定のイデオロギーを持って行動している連中を擁護する気はさらさらない。それでも、これはいかんだろうというところはある。そういったことに敏感にならなければ、国民を味方につけることなどできるはずがない。
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