晴れ、13度、97% 福岡
昨日、主人のお使いで都市銀行に出かけました。ここ福岡では都市銀行は、市の中心部、人の多く集まる天神や博多駅の近くにしかありません。ちょっと大きなお金を入金するためです。出かける時に、少しモタモタしてしまい、3時の銀行の閉店時間、ぎりぎりに銀行に走り込みました。3時に銀行が閉まるなんて不便だなと、日本に帰る度に思います。
持ち慣れない大きなお金を抱えています。カウンターの前に着いて、おねえさんの顔を見たときは、何やらホッとしました。入金票を書き、通帳とともにカウンターの向こうに渡します。やれやれと待ち合いの椅子に座ろうとした途端、名前が呼ばれます。通帳の名義は主人です。私が本人でないので、届け出の書類に記入してくださいということです。お金を引き出すのではありません。お金を入れるのにも、何やら面倒です。手渡された書類を手早く埋めて行きます。当然こういう書類は主人と私の関係やら、私についての申請書です。上から3項目め、職業の欄です。私は主婦、とその横に「主夫」という言葉が書かれています。
「主夫」この言葉を知らないわけはありません。家庭全般の仕事を女性に代わってする男性、その家庭の収入を奥さんが担っている場合は、「専業主夫」という言葉もあります。知っている言葉とはいえ、とても違和感を覚えました。実際に「主夫」という方がいるわけです。
男女平等が謳われている日本ですから、当然、「主夫」という仕事があっても不思議ではありません。私が小さい頃は看護をする方は、全て女性でした。つまり「看護婦」さん。それがこの20数年日本を離れている間に、帰国し病院を訪れると男性の看護婦さんいえ、看護士さんが増えてきました。公の仕事に関しても女性が主だった職種に男性の進出が目立ちます。それは裏返せば、同じように女性が様々な男性の職種と思われている分野への進出をしているからでしょうか。
家のことを主にする職種は女性がするもの、「主婦」と思うのは時代遅れかもしれません。私の職業に関するイメージは、どうも固定しているようです。バスの運転手さんを思い浮かべれば、やはり男性です。エレベーターの案内役は、やはり、若いおねえさん、女性です。私のこの古い固定観念をそろそろ拭わなくてはならない時が来ているようです。
そんなことを思いながらデパートの一階を通り抜けていると、夏物のストールの巻き方をデモンストレートしています。小さな台の上にいくつかのストールを並べ、ストールの巻き方を中年のおばさんたちに教えているのは、なんと若い男性でした。素通りした私は、今一度、自分の目を確かめるために振り返りました。間違いなく男性が首にストールを巻いていては解き、いろいろな巻き方を見せています。その前で、それを見ている数人のおばさんたち、何の違和感もないようです。
私、やはり、ストールの巻き方は、若くて可愛いおねえさんに教えてもらいたいと思います。