チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

今朝のGoogleのロゴ メアリーアニング

2014年05月21日 | 

大雨、雷、23度、98%   黄色雲注意報、雷注意報

 今朝の香港、夜中の2時ぐらいから雷が鳴り出しました。ここ毎日のことですが、今日の雷は、巨大です。しばらくすると、今度は大雨まで降り出しました。モモさん、やや興奮気味に主人の部屋と私の部屋を行ったり来たりしています。早起きの私だって、まだ早すぎます。風まで強くなって来て、鍵が壊れてる窓まで開く始末です。なんだか目が覚めてしまいました。もちろん、こんな雨の中走りに出たりしません。起きて来て、PCのスウィッチを入れると、出て来たのが見出し写真のGoogleの表紙です。このGoogleの表紙、なかなか面白い。日によって変わります。先日は、キュービックの発明何周年かでしたし、そのちょっと前は樋口一葉の生誕何周年なんていうのもありました。普通のGoogleの表紙の日もあります。はて、今日は何の記念日かしら?メアリーアニング、生誕215周年、とあります。メアリーアニングなんていわれても、ご存じない方が多いのでは。

 私だって、 この本に出会わなかったら、イギリスの古生物学者、化石採集者のことなんて知りません。TRACY CHEVALIERが書いた、「Remarkable Creatures」です。

 私の本読みは、好きな現代英米作家7人ほどの新刊の追っかけか、たまに本屋で手にとって買ってしまうケースがほとんどです。この本との出会いは、その後者。この本は自伝ではありません。小説に仕立てられています。つまり、どこにもメアリーアニングの名前は出てきません。この本を読んだのは2,3年前のことです。読み終えた私は、なんだか、実在の人物であるような気がしました。18世紀後半、19世紀前半に活躍したイギリスの女性考古学者で検索すると行き当たったのが、メアリーアニングです。世の中、調べ物が随分と楽になりました。

 イギリス東部の海岸沿いの街で、家具職人の娘として生まれ、海岸で集めた化石を観光土産として売っていたことにことは発します。しかも彼女は、幼い頃に雷を受けて生還したという数奇な経験を持っています。本の中ではロマンスも描かれていますが、生涯独身で通したようです。

 当時の女性の服装で、海辺で化石を集める女性を想像しながら読み進めた本でした。時代も遡ります、今のように女性にとって住み易い社会でもありませんでした。しかも、貧しく、学歴もない、にもかかわらず彼女の発見する化石とその化石にたいする知識の深さは、学者と呼ばれる人を遥かに凌いでいたそうです。私も女です。こうした女性をテーマに取った本に出会うと、非常に気持ちが入り込みます。しかも、作者も女性です。やはり、女性のことは女性でしか分からない何かがあると、洋の東西、時代に関係なく、そう思う思いが次第に強くなって来ています。この本を読み終えたあと、いつか映画化されないかなと、配役まで考えたほどでした。

 久しぶりに思い出させてくれた、メアリーアニング。このGoogleのロゴは、岸壁にある化石を掘り出しているメアリーアニングです。そしてよく見ると白い化石が、Googleとなっています。

 朝起きて、PCを開けて、急遽今日のブログを変更しました。今日はまた、メアリーアニングのことを思って、雨の日を過ごしましょう。

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ブラバンシアのダストビン  ペダル式ゴミばこ

2014年05月20日 | 日々のこと

雨、27度、88%、雷注意報

 あの、足で踏めばポンと開くゴミ箱の話です。アメリカ映画で台所にある足ふみ式のゴミ箱に憧れた人は私だけではないと思います。そんな話、30年以上も前のことです。

 初代の足ふみ式ゴミ箱を求めたのは、東京の二子玉川にあったソニープラザでした。まだ、ソニープラザが元気だった頃の話です。何に2回のバーゲンが始まった日に、小さな息子の手を引いて開店早々にゴミ箱を買いに行きました。高い棚の上にひとつしかなかったのです。台所で、濡れた手でも足で踏めば蓋が開きます。こんなに便利なものはありません。匂いがもれることもなく、大事大事に、海を超えてここ香港にまで連れてきました。15年、それ以上使ったと思います。中のゴミ箱がブリキで出来ていました。そのブリキに錆が付き、開閉のバネが壊れました。

 そこで、香港で探し求めたのが、ブラバンシアのダストビンです。形も大きさも初代と変わりません。今考えたら、初代の足ふみ式のゴミ箱はどこのものだったのか覚えていません。このブラバンシアのゴミ箱は、5年間の保証がついています。ゴミ箱に保証です。そして、値段も随分高いので、買うか買わないか、随分迷いました。IKEAなどにも似たようなお安いものがあります。何度も踏み比べたり、実際に買うまで時間が随分かかりました。それから、14年が経ちます。

 先月、孫のお宮参りに帰国しました。厚かましくも息子夫婦の家に泊めてもらいました。息子が仕事に出かけた後は、お嫁さんと孫と3人です。出産まで仕事をしていたお嫁さんとこうしてゆっくり二人で話をするのは、初めてです。娘がいませんから、なんだかワクワクしています。息子が出がけに、今日はゴミ箱が届くよ、と言い残して行きました。どうも紙おむつを捨てるためのゴミ箱を、ネットで探して買い求めた様子です。そのゴミ箱のことで、お嫁さんがポツポツ話します。息子がネットで買ったゴミ箱は、とても高いものだそうです。無印などの手頃なもので良かったのにといいます。確かに、小さな家計を預かる身に取っては、大きな出費は頭が痛いものです。私自身、小さな家計の中での遣り繰りを永いこと経験してきましたから、このお嫁さんの言葉に頷きます。息子が帰って来たら、そういう買い物は辞めるように話そうと思いました。

 午後、ゴミ箱は配達されました。箱から出て来たゴミ箱を見た私は、言葉がありませんでした。はい、我が家の台所に14年も君臨するブラバンシアのゴミ箱と大きさも色も変わらぬ、全く同じものでした。ペダル部分の金属だけが違います。我が家のと同じよ、と言うと、お嫁さん、親子選ぶものが似てるのですね、と言います。

 息子が香港の我が家にきたのは、この10数年で一度だけ、このペダル式のゴミ箱を覚えているはずもありません。確かに、私ですら考えたごみ箱にしては高い買い物です。お嫁さんが、頭を傾げるのは当然です。まだ、2ヶ月ぐらいの赤ちゃんの紙おむつでも蓋のないごみ箱に入れて置けば、甘酸っぱい匂いがしてきます。息子は息子なりに、口コミなどを読んで匂いの漏れないごみ箱を選んだようです。いいものを永く使った方がいいよ、と息子は言ったそうです。

 息子に、何も言わないまま戻ってきました。彼なりに、お嫁さんを気遣っての買い物のようです。小さな、ごみ箱の話です。小さい物だけど、小さな家計を預かるものに取っては大きな出費です。

 まだ、家庭をやって行くことが始まったばかりの二人です。二人で、きっと折れ合いが付くやり方を見つけてくれると思います。

 ブラバンシアのペダル式ごみ箱、匂いも漏れません、14年経った今もペダルにゆるみが出ていません。もちろん、中のごみ箱はプラスチックで洗いがききます。お値段出した分はあると、今の私は思います。

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マンゴのアイスクリーム

2014年05月19日 | 菓子

曇、28度、83%

 先日、マンゴのロールケーキを作ったら、マンゴが残ってしまいました。バナナより皮が薄いマンゴです。黒い斑点が出始めると、あっという間に痛んでしまいます。若い友人が、パンケーキの上にマンゴソースをかけていました。マンゴソースを作ろうと、 ブレンダーを出して来て、ふと気が付きました。冷凍庫には4月からアイスクリームの作り置きがあります。いつもの普通のアイスクリームです。普通に言うバニラアイスクリーム。ところがここ数年バニラビーンズを入れていません。というのは、コンランショップのコンラン夫妻が書いた料理の本を読んで以来です。あのバニラビーンズが、タバコの灰に見えるので使わないと書かれていました。 卵をたっぷり、いいクリームを使えばそれだけで香りもよく、口溶けも良いアイスクリームが出来上がります。強いて名付ければ、カスタードアイスクリーム。

 果物のアイスクリームを作る時は、果物を撹拌する時にシロップ、色留め用のレモン汁、香りが足りなければエッセンスを加えます。このマンゴ、甘さも充分です。色留めの必要もありません。ちょっと室温に置いて、柔らかくしたアイスクリームを ピュレ状になったマンゴーに加えて、ガーッと、ブレンダーを回すだけです。簡単、簡単。

 香港、人が住む土地の周りを見回せば、必ずバナナの木とパパイヤの木が見られます。おそらく、ポイ捨て民族の香港人のなせる技です。バナナもパパイアも実を結ぶと、いつかしら木から無くなってしまいます。ところが意外にもマンゴの木も人の住む辺に生えています。これには、なかなか人も気が付きません。香港のマンゴは緑色、黄色く色が変わりません。しかもかなりの高い木です。2月頃、花をつけているようですが、高い木の上に、深い緑の葉っぱの陰で花すら気が付かれません。私が朝走る道にもマンゴの木があります。先程も立ち止まって、上を見上げると、まだこぶし大の緑のマンゴがブラーンとぶら下がっています。熟して落ちると、人も気が付くのでしょうが、きっと木に付いたまま枯れてしまうのでしょう。落果したものを見たことがありません。香港では、この緑のマンゴを夏の暑気払いのスープに仕上げます。家庭料理です。

 シドニーに住む友人が、最近、シドニーの飲茶でマンゴのパンケーキが流行っているとの教えてくれました。かの雄大な酪農国の飲茶のマンゴのパンケーキ、はて、どんなものでしょう。

 今、我が家の冷凍庫には、マンゴアイスクリームとカスタードアイスクリームが用意されています。お近くの方は、お早めにいらしてください。

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手書きのレシピ 私の宝物

2014年05月18日 | 日々のこと

小雨、28度、81%

 よくこのブログにも書きますが、私の母はお恥ずかしいことに、家事というものをほとんどしませんでした。食べなくてはいけませんから多少は料理はしましたが、掃除にいたってか皆目しなかったのではないかしら。そんな環境でしたから、私には料理のルーツというものがありません。結婚しても、人に付いてお習いするほどの余裕もない我が家でしたから、頼りは新聞、雑誌、本でした。今みたいにインターネットもありません。ハードルの高いホルトハウス房子さんの本を図書館で借りて来て、丸写しにしたり、ジャンル別に6冊の古いノートがあります。 このぼろぼろの6冊と、 新聞、雑誌の切り抜きのファイル、これが私の料理やお菓子作りの先生です。

 この6冊のノートには、中にいろんなものが挟まっています。息子の小さい時のイタズラ書きやチーズのラベル、そして数枚の手書きのレシピまで。 25年も前のことですから、ワープロすら家庭にはありませんから手書きです。

 その字を見ただけで、誰がくれたものか忘れもしません。私が香港に来た当時は、学校のお母さんが集まるといえば、クラス単位の時などは飲茶、広東料理屋ですが、親しい人たちとは、スターバックスなんてありませんでしたから、それぞれの家に行き来したものです。皆、高層のビルに住んでいます。停電でエレベーターが止まるとお知らせが貼り出されると、親しい友人に、明日一日私を預かって、などと遊びに行きます。時には、パッチワークやアートフラーワーの上手な友人が、教えてくれることもありました。そしてまた、今の香港のようにフランスのなんとかシャペルのケーキやさんもありません。ローカルのケーキはおいしくないので、これまた集まる人たちが、自分で作ったお菓子やお惣菜を持って集まります。皆さん、ほんとに料理もお菓子も上手な方達ばかりでした。今、思ったのですが、もしかしたら、私の周りは特にそんな料理上手が多かったのかもしれません。たいてい一番若い私は、皆さんにたくさんのことを教えていただきました。香港生活駆け出しの頃です。もう10年近くいる方や2度目の香港なんて方もいらっしゃいます。どれだけ、心強かったことか。

 今の香港、本当に日本のもので揃わないものはほとんどありません。食糧品、日用品、昔、大きなトランク一杯にそんなものを詰めて香港に戻っていたのが嘘のようです。今赴任で香港に住んでいる人たちは、世界中でも最も恵まれた環境かも知れません。

 息子も、まだ、小学、中学の頃です。私も、仕事をしていなかった頃です。

 当時は、カステラを日本から持ち帰ったり、いただくと、大事に薄く切ってみんなで分けて食べました。福砂屋、文明堂と聞けばため息が出るほど嬉しかったものです。食べたい一心は、作ることにまで及びます。 これはカステラのレシピです。箱一杯にカステラを焼いて持って来てくれる友人が書いてくれたものです。彼女は、カステラを焼くための箱をいつも準備していました。リトルリーグの期間中は、毎週日曜日は、試合のため親達も顔を合わせます。手作りのカステラは、親達ばかりか、子供たちにも配られました。コンビニもありません。手作りのお弁当に、集まる集まる手作りのお菓子でした。私の香港生活のスタートは、こうして、皆さんに可愛がってもらい、教えてもらい始まったのです。

 ほとんどの方が、5年以内には帰国なさいます。私のように、30年近くの長居している人はいません。エレベーターの停電の貼り紙が出ても、私を預かってくれる友人はもう一人もいなくなりました。手書きの友人たちとも、10年いえ、20年、会わないままです。この手書きのレシピを見る度に彼女たちを思い出します。私にとって、彼女たちは大事な宝物です。

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マンゴのロールケーキ

2014年05月17日 | 菓子

雨、雷、26度、95%、雷注意報

 香港のローカルスウィート、飲茶のメニューにも必ずあるマンゴプリン、考えてみれば一年中マンゴプリンはあります。果物屋さんにマンゴが並ぶのは春先から秋口ですが、香港には、いつもどこからか輸入物のマンゴがあるようです。香港産のマンゴは、青くてそのままでは食べれません。これは夏バテ解消のスープに使います。食べるマンゴーは輸入品。フィリッピン、マレーシア、台湾、タイ、オーストラリア、インドなどからやって来ます。日本の宮崎のなんとかマンゴなんかに比べたら、お値段なんかずっと安くて、庶民の果物です。ちょっと高級なのがオーストラリアとインドのマンゴです。

 香港のスターバックスなどのケーキを作っている、「美心」(マキシム」のパン屋さんでは昨夏からずっとマンゴケーキがショーケースを飾っています。地下鉄の駅には必ずある「マキシム」のケーキやさんです。この前を通る度に、マンゴケーキの魅力に惹かれます。熱帯的な濃い黄色の色が目を引きます。以前、このマキシムのマンゴケーキを知人の家でご馳走になりました。想像していたよりは、香りも少なく、今ひとつ。買った方が断然安いと分かっているのですが、作ることにしました。

  このマンゴはフィリッピン産です。4つで、150円ほど。和菓子作りとは違って、ロールケーキなどは手慣れたものです。朝、市場へマンゴを買いに行く前にスポンジは焼いておきました。家で作ると、生クリームなどいいものを使えます。スポンジの生地は、卵を6個も使う贅沢なものです。柔らかいこの生地は、うまい具合にクルクルと巻けます。粉を大さじ2杯ぐらいしか使っていないので、お腹にもすっきりと入ります。

 マンゴが揃えば、スポンジとクリームとでクルクル。 出来たですから、マンゴの甘い香り一杯です。

 自分の食べたい物を、食べたい時に、自分で作ること、とても豊かな気持ちにしてくれます。

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香港のリス

2014年05月16日 | 香港

小雨、27度、98%

 香港、高いビルが建ち並び、人人人が住む都会です。ところがそんな都会の真ん中から20分も歩くと、緑深い場所があります。亜熱帯の鳥たちが住み、ちょっとした小動物たちがその緑の中で生活をしています。先日、ビクトリア湾沿いで、ブルネイパイソン、大きな蛇が捕獲されました。毎夏、どこかの離島で必ず捕獲されるバイソンです。香港島も確かに島ですが、離島ではありません。このバイソン、連日の大雨で、香港島中央部を走る山から流されて来たようです。消防隊と民間の蛇採りおじさんのおかげで市民には怪我はありませんでした。滅多に人目の晒されることがない動物たちが、こうして、香港の緑の中にはいます。早朝、香港島のそうした緑の中を走る私は、夜行性のハクビシンやハリネズミに遭遇します。主人などは一度、まっ昼間にコブラと出くわしています。

 そんな滅多にお会いできない方達とは違って、我が家の周りでいつも目にするのが、リスです。すばしっこい動きですから、カメラに収めるのも容易ではありません。このリスは香港在来のものではありません。イノシシや野ブタ、サルはずっと以前から香港に住む在来種だそうですが、リスは輸入されたものにこっそり忍び込んで香港にやって来た模様です。しかも、香港島で私たちがよく見るのはタイから、九龍サイドのリスはブルネイからと専門家が見ると小さな色の違いで区別することが出来るのだそうです。

 日本で見知っているリスより、シッポの先まで含むと倍近くの長さがあります。シッポは、まるで瓶洗いのブラシのようです。 山奥よりも、人間が住む近くの緑の中で生活しています。いつもの、モモさんとの散歩道、2年ほど前に、リスの巣を見つけました。木の梢と梢の間に巣を作っていました。道行く人は気が付きません。私がジッと見ていると、他の人にも気が付かれます。いつもちらりと見ては、そこで育っている小リスを想像していました。ところが、香港の例の大型台風です。台風の後、木から飛ばされた巣は、坂の下の方に転がっていました。どうなったのかしらね、一人、親リスが子リスを雨風の中守っている様子を思っていました。

 このリスの写真、その巣があったところからほんの数メーター先です。 いつも、タイリスは日本のリスに比べてブスね、と思っていたのですが、このリスさん、なかなか器量よしです。

 また、リスも巣作りの季節です。そして、台風もやって来ます。

 暑さ、湿度ともに夏に向かっている香港です。リスの写真を撮っていると、 モモさん、これ幸いと休憩中です。

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花菖蒲 練り切り

2014年05月15日 | 菓子

雨、27度、90%

 今年の端午の節句、柏餅をタイの米粉で作っていたら、全くうまくできません。作り始める前には、きちんと粉の準備をしなくてはなどと思いながら、上新粉を買いに行きました。端午の節句には、この柏餅と練り切りで作った「花菖蒲」で祝うつもりでいました。こんな私でも、柏餅がうまくいかないのでやや意気消沈。結局、5日に作ったのは柏餅だけ。それというのも、6日には福岡に戻るので準備もありました。

 練りきりの和菓子は、白あんに求肥を混ぜて外の皮を作ります。そのやや薄黄味ががった練り切りに色を付け、様々な形を作るものです。お茶席の主菓子によく使われる練り切りです。もちろん茶席ですからその季節その季節を反映したお菓子です。和菓子屋さんといっても、お饅頭を売る店、こうした上用の和菓子を売る店があります。おはぎや大福のように、うちでお婆ちゃん、お母さんが作るように、こうした上用の和菓子も家で作ってみたいと思います。誰かに習ったわけでもありません。一人で台所でコツコツ作ります。出来たら、こんな時は台所は立ち入り禁止です。

 あまり一般的ではない紫の食用色素、私は、 紫イモの粉を使ってみました。まだ暖かみの残る練り切りの生地にこの粉を混ぜ込むと、フワッと紫芋の匂いがします。こんなとき、とても幸せな気持ちになります。花弁の黄色は食用色素で色付けしました。中のあんは白こしあんです。

 和菓子作りは、洋菓子作りより手を使います。素手です。こまめに手の汚れを洗い落としながらの作業です。洗っては、手を拭くの動作を何度も何度も繰り返します。和菓子職人の方の指先が、しなやかで柔らかく見えるのは、きっとこの動作の繰り返しからうまれたに違いありません。ごついお顔の男性の職人さんの指先だって、目を見張るほど柔らかな動きをします。

 出来上がった「花菖蒲」、お近くに住む若いご夫婦に早速届けます。今年初節句を迎えた男の子の分も添えて3つ。 小さなわっぱの蓋をとった時の若いお母さんの喜んでくれる顔を見るのが楽しみです。

 洋菓子作りは、もう30数年。これも、まだまだです。和菓子は、亡くなった母の元に届けようと作りはじめました。駆け出し者です。少しずつ、レパートリーを増やします。ゆっくり見てやってください。

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家の改築 空調

2014年05月14日 | 日々のこと

曇、27度、84%

 私の実家の改築をはじめてから一年が経ちました。一年前はまだ元気だった母はもういません。一人っ子ですから、当然のように家、土地とも私のものになります。いずれは、古くなった家を壊し、土地も手放すつもりにしていました。ところが、主人が私の育った家を残したいと言ってくれます。主人は主人で、長男です、継ぐべき家があります。施設に入っていた母には、事後承諾ではじめた改築です。

 改築といっても、ちょっと手を加える程度では済まないことは分かっていました。永年手入れをせずに来た古い木造建築です。こういう手間のかかる仕事を請け負ってくださる人も見つかりました。間取りも替えます。広い座敷も廻り縁を含めて板の間にします。福岡に帰る度に工事の進み具合を見に行くのですが、昨夏などは全く進んでいない状態でした。近所の方にも、福岡に住む友人にも、一体どうなっているのと尋ねられました。何分にも、お願いしている私たちが国外に住んでいるせいもあるのでしょう、それでも年明けの2月に完成と仰っているので、主人共に待ちました。

 結局、一年を過ぎても出来上がりません。家が出来ないことには塀や庭の造作にも入れません。それでも、先日帰国した時には、外回りは少しは見られるようになりました。

 先日の帰国の前から主人に頼まれていたことがありました。各部屋の空調を調達することです。予め、部屋の広さを知らせてもらい、着いた日の夕方には、大型電気販売店へ下見に出かけました。考えてみれば空調なんて買いに行くのは初めてです。日本の空調の現状などひとつも知りません。売り場のお兄さんに、広さを伝え様々な機種の説明をしてもらいます。しかも、主人の希望で日本製に限られています。パンフレットを沢山いただいて、一旦戻りました。

 翌朝、久しぶりに見る我が家です。中も、まだまだですが工事は進んでいました。

   こちらが座敷と廻り縁をひとつにした部屋です。周り縁の一部に壁を作りました。おそらくここが一番広い部屋になります。 当初、主人が取り払うと言っていた書院造りと鶴の欄間は残っています。そして、 これが天井板を取り払い梁を見せるようにした新しい天井です。屋根との境には、明かり取り窓が付いています。床からこの天井の一番高いところまでが、4.5メーター、つまり私が3人立ったトーテンポールが入る高さです。この部屋に入れる空調は床面積だけでは決められません。ほかの部屋もこの座敷ほどではありませんが、やはり天井板を外しました。この日も、空調売り場に出かけます。売り場の方が、普通高い天井というのは2.7メーターを指すのだと教えてくれます。一般は天井の高さ2.3メーターで考えられているのだそうです。売り場のお兄さん、これは見積もりに伺った方がいいですね、とおっしゃいます。うん、確かに。全部で4つ買わなくてはなりません。その上今取り付けても庭工事、外壁の工事が終わっていないので空調が傷むともおっしゃいます。そんなわけで、次回帰国の時に、まず、見積もりに来てもらうことにして戻ってきました。主人にしてみれば役立たずのお使いです。 日本製の空調は日立の「シロクマクン」か三菱の「霧が峰」がいいとのことですが、私は三菱がいいと思います、主人は日立がいいと言います。

 家の工事が思うように進んでいないばかりか、空調ひとつとっても、気の折れる仕事です。

 母が逝って8ヶ月、この家への私の思いも少しずつ変わってきました。ゆっくりと、そのことを書いて行きたいと思っています。時間のおかげで、私の心の整理が出来はじめました。

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BMW Z-4 SPORTボタン

2014年05月13日 | 日々のこと

雨、25度、90%、雷注意報

 BMWのZ-4に車を替えて一年が経ちました。マツダのロードスターは、20歳の古い車でした。何一つしゃべらない、エアーバックなんて代物も積んでいない軽い車体、幌の開け閉めも手動ですから、走行中に雨が降り出すと路肩に寄せ雨に濡れながら幌を閉めたものです。

 車を替えたことをご存知の方からは、どうですか?と車の乗り心地をよく尋ねられます。改めて言うべくもなく、それはそれは快適になりました。アクセルを踏み込んでからの車の動きが違います。何分にも坂また坂を上がって家に帰ります。ロードスターだって、決してよっこらさっと鈍い車ではありませんでしたが、まあ、BMWは軽やかに坂を上がってくれます。そうそれに、幌の開け閉めは自動ですからね、急な雨だって、片手の動作でものの20秒足らずで幌は閉まってくれます。

 私の住む香港島は、古くからの市街地では道幅も狭く、ピークに向かう山道、香港島南を走る道などはカーブも多いにも関わらず片側一車線、そんな道を例の2階建てバスが堂々と走っていますから、対向して来る車はカーブから現れた大きな車に戸惑います。数珠繋ぎに走る車の列ですから、大きな事故がないのかもしれません。

 ビクトリア湾を埋立てて、海沿いに新しく東西に伸びる車専用の道が出来ました。その一本山よりの道も片側4車線の車専用の道です。それでも車は混雑します。車飽和状態です。これが、海を渡って九龍サイドに入ると、古くからの街の道はやはり細くごちゃごちゃしていますが、香港島に比べると2階建てバスが走っていようが、気にならなくなります。それに、今では中国シンセンとを結ぶ高速道路が出来、北に北に開けて行く住宅街をつなぐ自動車専用の高架道路も完備しています。

 香港の道の話ではありません。私の車の話です。この一年、ただの一度も使っていないファンクションがあります。 ギアのすぐ横にある小さなボタン、SPORTと書かれています。車によってはやや違いますが、180キロ以上を出す時には、このボタンを押すのだそうです。私、まだ押したことがありません。もちろんこんなボタン古いマツダのロードスターには付いていませんでした。

 ひじょうにこのSPORTボタンを押してみたい誘惑に駆られます。道だって、自動車線用の高速道路が完備されています。この道路の速度制限は70もしくは100です。押したくても押せない大きな理由は、一番は、私の運転能力です。おまわりさんにスピード違反で捕まるより、運転能力を危ぶむ自分が先にいます。それに、なんといっても、車が多すぎます。余程の深夜、早朝なら車も少ないのでしょうが。

 スピードメーターは260キロまで表示があります。まさかそんなスピードが出せないことぐらいは知っていますが、もしかしたら、このSPORTボタンを押さないままかもしれません。たまに、120キロほどで走ります。早朝、香港島東にある山に行く時です。朝日に向かって120キロ、左手には、ビクトリア湾を見ながらです。悲しいかな、これが、せめてもの私の楽しみです。

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GLOBALの包丁シャープナー

2014年05月12日 | 身の回りのもの

雨、24度、97%、雷、土砂崩れ注意報

 包丁でものを切っている最中に、急に包丁が緩くなるというのか、甘くなるというのか、切れが落ちてくることがあります。ここで、やおら砥石を取り出して来て研ぎ直すこともありますが、所詮、素人が研いだものです。その上、荒砥、中砥、仕上げ砥と丹念に時間を掛けて研いでいるわけではありません。同じように研いでいるつもりですが、その都度その都度、刃の当りが違っています。今日は先の方が調子がいいわとか、今日は刃の付け根だわという具合です。

 今、私が使っている包丁は主に新潟燕市のGLOBALのものです。まだ、日本で有名になる前にここ香港で買い求めました。柄と刃が一体化したステンレスの包丁は、確かに包丁が手の延長だと感じるほど使い易く出来ています。手が大きな私ですから、大きめな包丁のグリップでも落ち着きます。香港でGLOBALの包丁を扱っている店は一軒だけですが、ほとんどの商品が常に並んでいます。その中には海外もしくはGLOBALの直営店のみ販売の刃がしなるものも含まれています。

 先日帰国した折に、気になって立ち寄ったお店があります。北欧の照明器具を置いているその店の奥には、ガラスのケースに入ってGLOBALの包丁が4本陳列されていました。家庭で使い易い手頃な大きさの4本です。その横に、多目的栓抜きのような物が置いてあります。長さ8センチほどのそれは、シャープナーと書かれています。以前ゾーリンゲンのシャープナーを使ったことがありましたが、その大きさにして3分の一以下です。果たしてこんな小さなもので、包丁が研げるのか疑問にすら思います。お値段1200円。高い物ではありません。それでも予定外の買い物です。一晩考えることに。

 結局、小さなシャープナーを買いました。 飛行機の中でも、このシャープナーの使い味が気になります。香港の悪天候で飛行機は延着して家に着いたのは夜、翌朝早速、菜切り包丁を研いでみました。小さいので安定感が一番の心配でしたが、濡れブキンを敷かなくても横滑りしません。もちろん、切れ味は上々です。

 いつか日本に帰ったら、専門の人に包丁を研いでもらうつもりです。それまでは、下手な私の研ぎとこのシャープナーで乗り切るつもりです。いいもの見っけ。

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