蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

坂道を降りながら

2013-07-23 | 人生

いま、わたしは、子育てママの、疑似体験をさせてもらっている。
すっかり、まったく、ご無沙汰のこの感覚。
懐かしいというか、未体験というか・・・。(忘却の彼方)

なにが、未体験かというと、・・・まず、育メン。
こんな人種、わたしには縁がなかった。
おしめを替えていると、「臭いから、別の部屋で替えろ」と、かつて夫は言った。
いま、隣で、乳児と一生懸命遊んであげていて、おしめの汚れに気付かず、
「遊ぶばかりで、なんで、それに気付かない!!」
と、妻に怒られているヤング育メンさんとは、大違い。
このギャップ、雲泥の差。

またまた、むくむくと、怨み節、過去の怨念が、ぶり返して沸騰してきた。
まあ、時流、そして、育メン教育を怠ったわたしに、責任の半分はある。

それは、いいとしよう。
ライフデザインを自分で描くことのステキさ。
わたしには、できなかったことのひとつ。
(わたしは、かなりアバウトだった・・・)
でも、これ、かなり人生の上で、大きい。


上記、育メンにも関係するが、夫の家事・育児参加、
それよりも、なによりも、その条件を満たす、夫の帰宅の早さ、
勤務体制によっては、こんなに定時に、早い時間に、帰宅できることの驚き。
わたしは、目がまん丸。
わたしがこれまで体験した家庭環境には、なかった図。
こんな短時間労働で、給料、ちゃんともらえるの?
責任ある仕事を任されていないの?
そっちのほうが、心配になってくる。
共稼ぎでなければ、やっていけないかも?

家事・育児に参加する夫が増えていることは、とても素晴らしい。
ただ・・・わたしが思うに・・・専業主夫ならいざ知らず、
心身ともに健康な専業主婦がいる場合、この負担はフェアか?
家事育児の負担バランスが、ポイント。
それぞれの勤務形態、時間によって、役割分担が割り振られる。


育休期間での専業主婦経験は、とても有意義だと思う。
これが、べったり、無職専業主婦だったりすると、
ママ友との付き合いなど、育児はかなり負担、重荷になるだろう。
ただ、好きで専業主婦をやっている人ばかりではないだろうから、
あまり、個人的事情を無視したことは言えないが。
努力しても努力しても報われないで、事態が変わらない状態が続いても、
あきらめないで、くじけないで、努力し続けて人にとっては、悲しくなってくることだろう。


専業ママ稼業、わたしなら、絶対にできない。
期間限定なら、可能かも知れないが。

わたしは、最初から働きに出ようと思ったわけではなく、専業主婦だったわけだが、
子育てが一気に、どどっと重なり、
第一期・子育て期(わたしが勝手に定義し、決めた期間)の重圧から解放されたあと、
エネルギーが有り余り、それをアウトプットするカタチとなり、「社会で働く」という行動で現れた。
熱く重く、どしんとした、ちょっとやそっとじゃ動かないものが、
どどっと背後からすごい勢いで、わたしを押した。

結果的には、それがパワー全開・エネルギッシュ回転となり、効果的だった。
子供や夫、家を通してだけの社会とのつながりに耐えられなくなったわたしには、
偶然ではなく、必然的結果だった。
自分の芯のようなものに、自分自身が目覚め、振り回され、動かされた。

社会の中での自分を見るのと、小さな閉ざされた世界で見るのとでは違う。
だが、職場によっては、とてつもなく閉鎖的で、非常識が常識としてまかり通っているようなところもある。
こんな不条理に耐えるぐらいなら、
節約をして生活苦に耐えながらでも無職のほうがマシ、と思えることもある。
が、生活を背負っていると、そうカンタンには職を変えられない。
そこらあたりが、ウツになったり、カラダを壊したり、・・・の境目となる。
早くあきらめてはいけないが、頑張りすぎて、手遅れになるのも避けたい。
頃合い、見極めが、難しい。
(これは、結婚生活にも、共通したところがある)


ちなみに、いまの、わたしには、できない。
年をとり、パワーがなくなった。
そして、たとえ頑張っても、その後が心配なので
(頑張りすぎて無理をすると、悪い結果が遅く後からやってくる・・・)、手前でやめる。
若さで乗り越える、ということができない。
怖いもの知らず、という段階は過ぎ、怖いものばかり。
攻めの時期は終わり、守りの時期に。
これが、年をとるということなのか。

せいぜい、若いひとたちの奮闘を横から、あるいは縁の下から、応援するのみ。
がんばれ!!

息の切れたわたしは、山をゆっくり降りながら、足を滑らせないように注意しつつも、
下山途中で見る、可憐な花に、こころ奪われたりしている。

 

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