議論が百出だが、受け入れるか、参加しないかしかないのかは、先ずは参加し協議になった。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
まずは言いだしっぺのアメリカの利権を考える。<o:p></o:p>
というのも、バブル時の日米構造協議など、アメリカから日本への新規参入機会の増加要請であり、一方的だった記憶がある。(ちなみにアメリカ人はあまり関心がなく、アメリカ企業の関心が高かったようで、ロビー活動が後押ししていたような印象がある)<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
今回も、アメリカ企業の海外投資や輸出拡大 枠組みに偏ったものはないか。例えば関税以外にアメリカ農産物の補助金(例えばカリフォルニアの人工灌水)やポスト・ハーベスト(アメリカ国内にはない)もある。また、特許など国家戦略に近い方策まで、共通化され、国際企業に有利な感がある。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
次に日本の損失を受ける利権を考える。<o:p></o:p>
この、TPPで経済、つまりは輸出入がどう変化し、GDPや雇用が増えるかどうかの試算が不明解だ。その反対に、「国際化に乗り遅れる」という感情論が多い。<o:p></o:p>
産業で質的に見ると、農業、医料など補助金があるもの、認可や団体などがあるもの、つまりは国際的エントリー・バリアーがある業種の反対が多い。片や輸出産業は歓迎している。となるとこれは権益・利権調整問題と考えられる<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
さらに、経済圏形成の陥穽を考える。<o:p></o:p>
関税撤廃や通貨統一の失敗例がユーロではないか。足を引っ張る国を排除できない(不可逆性)、決めたルールはなかなか変更できない(硬直性)など問題がある。地域内各国の調和と協調が、経済格差と経済負担の調整になる。経済圏の中での利益は空間経済学、国際経済学でマクロ「効率はあがる:適正な場所で低廉な生産を、効率的に運搬し、消費の市場で消費する」ものになるが、国の混乱などでバリューチェインのリスクも増す。<o:p></o:p>
TPPと他の経済エリア、例えばユーロ圏とは圏域間での競合となり、モザイクな世界とはなるのでは。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
しかし、TPPにも、国内産業の格差是正、つまりは、輸出産業と非輸出産業の権益・利権調整が国際問題をてこに調整の可能性がある。また、更に非効率な公的機関についても、財政再建を目的に前に進めばと考える。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
TPPには課題も多いため、協議で「だまされないこと」と「メリットの明確化」、将来的な「見直し撤退条項」が必要ではないか。日米関係を重要視して、外交問題として処理するのは交渉や協議でなく、「妥協」だ。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>