両足が出ればパンツと思えるようになり作っても一作目で気に入ったものができるとは限らない。
同じデザインの2作目だが少し工夫しなおしたものが作りたくなり布をさがしていたら去年の8月1日に亡くなった内村セツ子さんよりいただいた大風呂敷が目に付いた。
作ろうと思い立ったのは7月の末でもう一年たつと彼女を思うことの多い時だったので向かい合うことにした。
縦横85センチ、88センチ。
デザインはできているもののどう裁つか思い浮かばない。
”あなたにもらったものなんだからどうにかしてよ”とセツ子さんにSOS。
親しくても同じこの世に生きている人とは会はないと話はできないがどこかしらない所へ行ってしまった人とはいつでも話ができるのは不思議だ。
おかげで裁つことができた。
左が股上部分、真ん中が足が出る部分で右下2枚の長方形は足の出る部分の裾、右上正方形2枚は股と足の出る部分にまちとしてくっつけた。
まちをくっつけたおかげで足を水平にまでひろげられるので楽だし、ちょっとしたドレープになり面白い。
セツ子さんがどこかへ行ってしまって一年目に彼女よりいただいた風呂敷でいいパンツが出来上がった。
気に入ってはいている。
私は文京区で花の店野草(イエツァオ)を営むにつき本当にいい人たちと巡り合い助けていただいた。
セツ子さんもその一人だが又大事な人が会えない世界へ行ってしまった。
今のところ会えない世界へ行った人と話す時間が長くなっている。
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