4歳の☆くんが、1~50までの数字がついている電車のカードを、1~10 11~20 21~30 31~40 41~50 に並べています。
数の敏感期が半ばを過ぎると、こうした遊びに熱中する子はとても多いです。
いっしょに楽しみながら並べるのがいいと思います。
ひとりで完成させるからいい…のでなくて、こうした遊びを繰り返す中で、数のルールに気づき、頭の中に数の秩序が整理されていくことが大事です。
ほどほどに援助しながら、何がわかっていて何がわかっていないのか、課題は何かを探ります。
子どもがこうしたことに熱中し始めると、一人遊びをしてくれて助かった…とすぐに場を離れる方もいますが、それを繰り返すとこうした活動が一時期の熱中で終わって、学習にまでつながらないように感じています。
知的な作業をしているときはできるだけそばにいて、励まし、子どもの発見に共感してあげてくださいね。
虹色教室に小学生になってから通ってくる子を見ていると、1年生で5+1や10+1はわかるのに、32+1や41+1がわからない…という子がいるのです。
大人にとっては数の常識も、子どもにとっては未知の世界。
数がどんどんつながっていくイメージを上のような遊びでしっかり身につけていないと、教えられたこと以外、まったくわからない…ということもあるのです。
☆くんは、1~20くらいはきちんと並べていたのに、25の次に31を並べたり、
32の次に37並べたしていました。
が、ちょっとコツを教えると、的確に置けるようになっていました。
こうした作業は、数について深い理解をもたらすのです。
数とは別の話ですが、教室には○○式で中学生のレベルまで学習が進んでいる能力の高い子がいるのですが、積み木の数についてたずねると、見えない部分がまったく推測できず、幼児の幼い子のレベルのままなのです。
また、線分図でおおまかに数を把握することも困難でした。
幼児期の体験からくる感覚は、何枚プリントをこなしても身につきません。
幼児が自分から繰り返し熱中する遊びの大切さは、他のどんな教育法にも代えられないほど、その後の能力を左右するもののようです。