虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

算数が得意になる幼児のくらし

2022-02-24 18:44:00 | 算数
幼児期、毎日のくらしのちょっとした工夫で、

算数大好き♪
算数が得意♪

という子になるコツを、いくつか紹介しますね。

算数が得意になるには、「交換」に対するイメージが、とっても大事です。

中学生の関数の学習や方程式になっても、

ある点を別の言い方であらわしていく
ある数を別の言い方で言い換えていく

という交換のイメージがつかめているかが大事なんです。

もちろん、小学1年生の学習でも、小学校受験でも、交換のイメージがきちっとつかめているかは、重要課題です。

小学校受験の場合、
きりんマーク1つ = 赤い丸2つ
くまマーク1つ = 赤い丸3つ

きりんマーク2つでは、赤い丸はいくつか
くまマーク3つでは赤い丸いくつか

といった問題を解く力が必要です。

小学生のくりあがりくりさがりでは、1円10枚と10円ひとつを交換できることがわかる力が必要。
もちろん高学年になっても、算数の難問は、イメージを交換し続けていくことで解けていきます。

そんな大切な交換のイメージ……幼児期にたっぷり経験させてあげたいですね。

切符を買う

☆ガチャポンをする

☆自動販売機でジュースを買う

などは、普通の買い物より、交換がわかりやすい体験です。

また、コインやシールをいくつかためさせて、何かと交換することを、生活の中で、ちょこちょこ増やすといいかもしれません。
大人の世界のクーポン感覚のものより、遊び心がある楽しいものがいいです。

おりこうにしていると、宅配便が届いて、3個ハンコを貯めたら、水遊びさせてあげるとか……

宅配便は、もちろんそこら辺にある空き箱です。

子どもは夢の世界に生きていますから、あんまりリアルすぎる設定ではなく、心が温かくなるようなアイデアの中で、想像したり計算したりする力が育ってきます

子どもが開いているジュースやさんでジュースを3杯頼んで、入れてもらったらキラキラした大きなコイン(折り紙製の巨大コイン)と交換というのもいいですね。

幼児教材等の大人の満足を想定したものは、子どもの想像力を奪うことも多いと思います。

幼児は明るくて優しくて何でもできてしまう不思議な世界に生きているので、そうした世界に大人の方が入っていく必要があるのです。
そうすれば、たちまち算数も国語も理科も社会も、子どもが自由に扱えるおもちゃになっていきます。
 
 

以前、記事で、「自然に察することができる知力が育っていないときに、訓練で教えると、応用のきかないでたらめな解き方をするようになるからです。」と書いたことがあるものの、虹色教室の小学1年生たちの中には、面積の計算をしている子たちもけっこういます。

面積の意味をきちんと理解しているからです。

そうなると、どこで、自然に察することができる知力が育っているかどうかわかるの?という疑問が生まれますよね。

教室では、たてよこのマスに人形を置いたり、オセロの盤に駒を置いたりして、幼いときから、遊びの中で、九九を量や面積のイメージで見る体験をたくさんしています。
また、陣取り遊び、テトリスのような遊びなど、面積への気づきをうながすゲームもたくさんします。

こうした体験をたくさん積んでいて、自由工作で自分で自在に物が作れる子の場合、幼稚園児でも面積の計算をきちんと理解して解いていきます。

また、面積や九九の意味がわかると同時に、最大公約数を使って、同じ正方形でいくつに分けることができるかという問題や、中学受験の文章題を面積図を使って解く方法がわかっています。

次は、「順序」の感性を育てる方法です。

小学1年生の学習で、「前から○番目」「後ろから○番目」という概念を学習することを知っている方は多いと思います。
幼児用ワークなどで、それさえマスターさせておけば、順序の問題は十分と考えてしまいがちです。

しかし、実際には、かけっこをしたとき、追い越し追い越されしたとき、どのような順番になるか、階段で、あと何段のぼると、前の子と同じ段になるか、0から9までの数字を並び替えて、最も大きな数字を作るなど、順序にまつわる問題は何年生になっても続きます。

ですから、幼児期から、「並ぶ」とか「順序」の概念に触れて楽しく遊んで、そうしたセンスを磨いておくことは大事です。

幼児が喜ぶ順序を体感する遊びは、

★ミニカーや人形を並べる

★運動会ごっこをして遊ぶ

★積み木を階段状に積んで人形を置いていく

などです。

子どもと遊ぶ時、お勉強色が強いと、考えずに「はいはい」と丸覚えする癖がつきます。

感性を磨くには、ただ楽しくそうした経験を積めれば十分なんです。

病院ごっこで、待合室のお客さんを順番に呼ぶのも楽しいし、イスやざぶとんを並べて、バスごっこをするのも楽しいです。

ごっこ遊びに、人形も仲間に入れて、並んだり、順番を意識する遊びを取り入れるのです。

外出時に、並ぶことがあるときは、できるだけそうした機会を楽しんで、「まだかな?まだかな?」と、子どもと顔を見合わせて「並ぶ」や「順序」にフォーカスして時間をすごしてみることも大事です。



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