虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

後々まで影響する時期ごとの接し方 1

2017-02-25 20:09:41 | 幼児教育の基本

 

 子どもの月齢や発達の時期によって、後々まで影響を及ぼすような大事な接し方があると

感じています。

3歳の子たちは、いろいろな形で自分の頭を使いはじめるものの、

常識の伴わないでたらめともいえる考え方をします。

人は、「重要そうに見えて正しいこと」は、尊重するけれど、

「無意味に見えること」「どうでもいいような思いつき」「つじつまがあわない考え」

などは、軽んじたり、適当に受け流したりしがちです。

また、3歳の子が口にすることよりも、

世間一般で良いとされていることや大人にとって価値があることを

優先することが多々あります。

 

でも、この時期は、無意味に見え、どうでもいいことばかりで、つじつまのあわない考え方をするからこそ、

まだ生まれたばかりの思考の芽として、その弱さを守ってあげなくてはならないと

実感しています。

大人が軽んじて無視すれば、子どもは自分が考えようとしていたことすら忘れて、

大人の思考の誘導に従ってしまうからです。大人が否定すれば、

ただイライラする感情だけが残って、ぐずってイヤイヤいうことに終始するかもしれません。

3歳の子たちの知恵がどのようなもので、どうやってそれを守るのか(これまでも何度も書いてきていますが)は、

次の機会に書くことにして、

今回は、4歳の子たちに大事だと思う接し方について書こうと思っています。

 

上の写真は、もうすぐ年中になる子たち、4歳になってまだ日が浅い子たちの

工作風景です。

この時期の子と接していると、模倣が新しい段階に入ったのを感じます。

それまね大人や友達の真似をしてきた経験の蓄積ゆえか、多くの子が、

相手の行動を見るだけで、それは自分にできそうか、理解できるレベルの活動かを

判断するようになるのです。

この時期に、技術面や理解の面で、その子の能力の許容量(キャパシティ)を

超えるものをたくさん目にすると、

「できない」「ママ、やって」「先生、やって」とすぐに大人を頼るように

なることがよくあるのです。

そこで、お手本を見せる時は、子どもがわかるレベルで、できそうだと感じ、

やってみたいという気持ちがそそられるように気をつけています。

 

3歳が頭を使い始める時期だとすると、4歳は頭と体の両方を使う活動を始める時期と

いっていいかもしれません。

 

 

自分で、「こういうことをやってみよう」と思ってやりはじめて、

それに考えを乗せていきます。

行動こそ似ているようでも、それまでは、絵を描きだしたら、描く作業に

気を取られてそれだけで終わるか、「こうしたい」「こうだよ」とアイデアを出す時は、

しゃべることに夢中で、大人の手助けがないと、何をしらいいのか思いつかなくなる子が

ほとんどなのです。

でも、4歳の子らは、自分の「やりたい」に何が必要なのか、どんな手順で何をしていけばいいのか

手本を見ながら読み取るようになります。

といっても、体と頭を統合させる活動をしはじめる時期ですから、

それも身近な人が気遣ってあげないと、まだそれは簡単に摘み取られてしまう

新芽の段階です。

上のしゃしんは、4歳の子がうずまきを描いて、「ぺろぺろキャンディー」を作っていた

時の写真です。切り取った「ぺろぺろキャンディー」をお家の階段の横に

貼り付けて、

「ぺろぺろキャンディーみたいだったけど、ぺろぺろキャンディーの

すべりだいみたいになった」と言っていました。

次回に続きます。

 

 

 

 


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございました (おかめ)
2017-02-27 11:47:35
先日は有意義なレッスンをありがとうございました。

まさに4歳になってから、できることは増えたけど、「できなさそうな事」への拒否反応が強くなり、難しいなと感じていました。
将来の自立や自信のために、今がとても大切だという先生のお話を聴いて、今後の接し方について考え直していかなければと思いました。

何かと頑固な娘ですが、レッスン中は「ちょっと難しそうだけど、やってみよう」と最後まで頑張っていました。そう思わせてくれる虹色教室の環境と雰囲気も大きいと感じています。

家に帰ってからも、自らお家をバージョンアップして楽しんでいました。
次回のレッスンも心待ちにしています。
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