King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

グラントヒルお披露目

2007年11月16日 23時07分32秒 | バスケ
2007 NOV 15

Team    1    2     3    4     T
Bulls     22    24    29   27    102
Suns     26    30    19   37    112

Arena: US Airways Center, Phoenix, AZ
Officials: #29 Steve Javie , #63 Derek Richardson , #30 Tony Brown
Attendance: 18,422
Duration: 2:27

NHKもこれでやっと優勝が狙えるチームはひと揃え放送した
ことになります。
しかし、サンズの強さは圧倒的に思えるときがあるかと思えば
もろく逆転されてしまったり、あれだけ入った長距離がまったく
はいらなくなったりと強さともろさがありよく解らないチームでした。
それは、チームの持つ危うさで点を120点もとる反面じっくり守られ
てしまうとディフェンスから崩されて点も取れなくなってしまったり、
弱点の多さは指摘されてきました。

それでも、オフェンスでの圧倒的な波状攻撃でそのまま勝って
しまったり、ラン&ガンでは優勝できないという評論家たちの
悪評を悉く打ち破ってシーズン61勝62勝という好成績をつづけて
います。昨年のファイナルでは、スパーズとの乱闘騒ぎがあり、
実力的にはスパースやマブスに伍す存在だと改めて印象付けた
感があります。それにつけてもそのそもそもの強さの秘密をこの試合でも
十分に見た感じがします。スティーブナッシュが出ている時間と
出ていないときのチームの状況を見れば明らかです。

ボールの巡る速度やそのパス筋がまるで違います。
他のチームとはっきり違うのは、パスが立体的に通ることではないで
しょうか。弱点もはっきりしています。センターの代わりがいないと
言うことです。この試合でも、センター中心にインサイドを攻撃され
アマレスタッダマイアーのファウルがかさめば、その代わりが出来る
選手がいないので、簡単に制空権を渡してしまいます。ただ、
スタッダマイアーがいないシーズンもあったので、それはそれでどうする
かは選手がよく知っていて、この試合でもペースアップすることにより、
それをカバーしました。

インサイドの強化は前から言われていて補強もそれが望まれて
いたはずです。それが、今季入って来たのはグラントヒルでした。
この試合でもチームに見事にマッチしている姿を見せました。
このチームはディフェンシブな選手を増やして失点を少なくする
ことより、ナッシュのスピードについてこれる器用な選手を選んで
そのスピードと高い得点力の強化の方にかけたのでしょう。
もちろんその方がみている方も楽しいのです。

優勝を望むファンは、そのサンズらしさを楽しむより、ナッシュの
効果的な使い方やグラントヒルの一年もつ戦い方を要望する
でしょう。しかし、私は最後の攻防をみてこれがサンズのゲームで
あっという間に相手を引き離してかつ瞬間的爆発力が最大の
魅力だと思いました。普通のチームの速攻は一人が持ち込んで
シュートして終わりか、せいぜいもう1人走ってそいつにパスを
浮かせるかぐらいのもんです。サンズの特長はトレーラーを使う
ことでしょう。相手のディフェンスラインごとエンドラインまで攻めて
後から来た選手がダンクするという高校生がやるようなプレー
ですが、サンズがやるとやられたほうのため息まで聞こえてきます。

そのトレーラーのダンクをヒルが決めていましたので、ベテランだ
とか故障が多いとかそんな悪評も黙らせたと思います。
一方のブルズは、まだチーム的にまとまりを欠くような選手の
集中が足りないそんな印象を受けました。かつてのゴードンの
点を取り捲るイメージがまだこの試合ではみられないし、ポストに
立つビックマンがいないというのも、決定力不足に拍車をかけて
います。後半のようにゴードンを動かして、攻撃のきっかけにすれば
得点チャンスも増えるでしょう。ゴードンがボールを運んでいる時は
攻撃時間も短くなっています。

強いチームの常で、シックスメンに点の取れる奴がいるというのが
あります。かつてのゴードンは控えで第4Qの男などといわれていました。
ベンチのメンバーの成長待ちといったところなのでしょうか、先発
メンバーだけでも十分得点が取れる力があるだけに、今後のチーム
力強化に期待したいものです。
コメント
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