King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

コーヒー値上げとモカの味

2011年01月29日 11時29分37秒 | 珈琲
最近人と会うと皆こんな話から入ります。

それだけマスコミに取り上げられている連日の
コーヒー豆の値上げの話。

そして、最後の挨拶は、値上げするときは
言ってね。

その前に買ってくれるのだろうか。

だったら今買って。

だって値上げしますって言った時にはもう新値段
になっていると思うから。

でも、実際には生の豆はどう言うわけかもう既に
値上げになっているのです。

新聞に話題になったコーヒーの値上げと言うのは
今横浜に着いた豆だったり、現地で買い付けた
今は船で日本に向かっている豆だったりします。

なのに、私たちのような自家焙煎店に卸す豆は
もう既に値上げされ、大手のキーコーヒーとか
uccとかは春から値上げとなっています。

スタバのラテも20円値上げと今朝の新聞で出て
いました。

こうなってくると私達のような豆屋は対応が
難しくなってきています。

というのは、こういう時期はみんな疑心暗鬼
になって売り惜しみや買占めやら変な動きが
出てきて市場にいい豆が少なくなるからです。

今度入ってくる豆もいい豆がなく、ブラジルなど
#18スクリーンのものもなく、みんな#16ぐらいの
豆ばかりらしいです。

さらに今回の大雨の被害と関係のないはずの
モカも極端に豆質が悪くなっています。

サンプルでもらった豆は今までよりふた回り小さく
香りも味も落ちています。

モカばかりは、サンプルで飲んでみてからでないと
手が出ません。

品質表示のG1とかスクリーン表示もまったくあてに
なりません。

業者により、青々とした粒の揃ったものがあったと
思ったら、くずのような小さいのが混ざったものとか
現物を見ないととても買えません。

しかし、見た目と味が一致しないのもモカの特長で
ボロボロなのに焼いたらよく膨らんで香りもいいと
いうのもあるのです。

最近、目に付くのはモカは小さい方が香りがいいと
言うコメントです。

うなぎなども松竹梅のランクはうなぎの質と言うより
サイズの事なので、でかいものは大味であり、うまい
のは竹くらいのサイズというのが通の意見というのが
あり、モカのGと言う評価も豆のサイズで味とか豆の
質ではないのとなにやら通じています。

危うくそうかと納得してしまいそうですが、実際に
見てみると今売りに出ている豆は古い物で、小さくて
値段は高いのです。

どうみても、品薄に乗じて在庫を高値で売りぬけ
ようと言う感じに取れます。

やはりいつもの味が揃うというのが一番大事で、
そのためには高くなっても仕方ないと言うのが
ありますが、年々高くてまずい方向になって本来の
コーヒーの味でない物ばかり高い値段で買わされる
傾向が強くなっている感じがします。

私は幅広いニーズ応えたいと思い、モカはいつも
確保したいと思いますし、COEの豆とはどんな味と
言う興味もあります。

ですから、安い豆から高い豆、かつてのコーヒーの王
ブルーマウンテンもあります。

味の評価はお客様に下してもらえばいいと思います。

ただ自分が納得したもの以外は置きません。

農園と直取引なんてありませんが、単一農園もの
グルメコーヒー、スペシャルティグレードもあります。

そんな豆がどれほどのものと思う人はぜひ試されては。
コメント
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