金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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1:山本文緒 『ブルーもしくはブルー』

2005-05-04 13:31:50 | 05 本の感想
山本文緒『ブルーもしくはブルー』(角川文庫)
★★★★☆

ファンタジーでもあり、ホラーでもある。
喪失の物語でもあり、獲得の物語でもある。
早く早く続きが読みたい、とページをめくった。
わたしは小学校高学年から高校にかけて、歴史小説しか読まないという
偏った読書生活をしていた上、
高校時代に唯川恵『孤独で優しい夜』を読んで挫折。
以来、恋愛小説には一種の偏見を持って避けていたのだけれど、
ここ半年の間に山本さんの本はたくさん読みました。
個人的にいちばん好きなのは『眠れるラプンツェル』。
次点が復刻版で出ていた『まぶしくて見えない』。
むやみやたらな前向きさとか湿っぽい葛藤はなく、
開き直った潔さとぴりりと利く毒を感じる。
うまいなあ、といつもため息をついてしまいます。
コメント
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