金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

10:大崎善生 『パイロットフィッシュ』

2005-05-14 13:53:40 | 05 本の感想
大崎善生『パイロットフィッシュ』(角川書店)
★★★★★

結構な衝撃を受けました。
なんて言ったらいいのかわからないのだけど、
こういう物語もあるんだ、という驚き。
取り戻せない時間、記憶、人と人との縁についてつづられた、
静かで、透明な悲しみに満ちた物語です。
難を言えば、登場人物が多すぎて、
ひとりひとりの扱いが薄すぎるというところくらいかな。
別に必要ないのでは…という人物が多かった気がします。
それを差し引いても、十分に良かった。
十年後、年を重ねて読み返したら、
またちがった感慨があるのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする