金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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現在、記事の整理中。

38:井上荒野 『ひどい感じ―父・井上光晴』

2006-02-11 14:30:26 | 06 本の感想
井上荒野『ひどい感じ―父・井上光晴』(講談社)
★★★★☆

作家・井上荒野が、父である純文学作家・井上光晴について書いた回想録。
プロローグ「嘘吐き佐世保」の、主体の不明確な文章にはやくも挫折しかけましたが、
本編自体は筆者のいつもの文章で書かれていて、読みやすい。
恥ずかしながら、井上光晴作品についてはまったく知りません。
でも彼の人間的な魅力だとか、筆者の父親にたいする愛は十分に伝わってきて、
なんだか眠れなくなってしまった(昨晩読んでいた)。
『もう切るわ』や『森の中のママ』に使われていたエピソードの元ネタも
見え隠れしていて、おもしろく読んだ。
しかし家族にすら経歴をいつわっていたとは……


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37:小堀杏奴 『追憶から追憶へ』

2006-02-11 14:28:41 | 06 本の感想
小堀杏奴『追憶から追憶へ』(求龍堂)
★★★☆☆

大学の図書館で読む。
筆者は森鴎外の次女。
これは親交のあった芸術家たちについて書かれたエッセイで、
鴎外についてはほんのわずかに言及されているのみ。
師事していた画家・長原孝太郎と藤島武二について書かれたⅠ部が好きでした。
筆者の夫との馴れ初めにも触れられていて興味深い。

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